◆自由な投句箱/花冠発行所◆

主宰:高橋正子・管理:高橋句美子・西村友宏

3月28日(木)

2013-03-28 06:10:20 | Weblog
●小口泰與
春昼の煙霧を喰らう髪膚かな★★★
白梅や余命いくばく模糊として★★★
電線にアグリシートや春嵐★★★

●河野啓一
色づきて丘一面の竹の秋★★★★
春の芽吹きの中で、竹は色づき葉を落とす。竹だけが「秋」となって、丘一面の竹が違う色合いで目立つ。春と秋の混ざる植物の景色。(高橋正子)

せせらぎに色も見えたり春の川★★★
花の色とまどいながら咲き出る★★★

●多田有花
重きほどつらつら椿咲きにけり★★★
芽吹く山芽吹く香りに満ちており★★★
静けさを破りてひとつ落椿★★★

●桑本栄太郎
今年また古巣を慕い初つばめ★★
嬉々として人の言い合う初燕★★★
教会へいざなう道や連翹黄★★★

●黒谷光子
東の空へゆるゆる春の月★★★
薄絹を被りて春の月まどか★★★
春の灯に繕い物の糸通す★★★

●川名ますみ
土の上や窓に望みし芽吹山★★★
木の芽雨動物園の枝くろぐろ★★★
厩より古き桜のぐいと伸ぶ★★★
コメント (1)
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