私が大学生の頃
「オレたちひょうきん族」というお笑いバラエティ番組が大人気で
視聴率お化け番組と言われた裏番組
ドリフの「8時だヨ!全員集合」を終了に追い込んだほどでした。
若い方はリアルにご存じないでしょうが
この番組が始まった頃は漫才ブームで
「漫才」が「THE MANZAI」と書き換えられ
そしてこの番組からは
たけし・さんま・紳助・片岡鶴太郎・山田邦子など
今でも第一線で活躍されている方々が輩出されました。
この番組の中で
今でもはっきり覚えている話があります。
当時、受験戦争が社会問題となっていました。
有名大学へ入るために
小学生が毎日夜遅くまで塾で勉強
城山三郎の「素直な戦士たち」がNHKでドラマ化されたのもこの頃です。
「ひょうきん族」の話は
そんな世情をパロディにしたものでした。
テレビレポーターが塾から実況中継しています。
教室にいるのは小学生たち。
みんなハチマキを締めて先生の話を聞いています。
ところがそのハチマキ
志望校の名前が書かれているかと思いきや
「東芝」
「フジテレビ」
「東京海上火災」(←当時の大学生人気ナンバーワン企業)
など
有名企業の名前が書かれています。
そう
受験のための塾ではなく
大企業に入社するための塾だというオチです。
「東芝」と書かれたハチマキを締めた女の子にインタビューすると
「やっぱり東芝ですね。安定していますから」
と答えていました。
レポーターは
「今や大学受験ではなく、その先を目指して塾に行く時代になりました」。
当時だからこそ「お受験のパロディ」と笑えましたが
今では笑えないですね。
てか、放送できないでしょうね。
ゆうべオンエアされた、テレビ東京系「ガイアの夜明け」。
大学生の就活を扱った「息子たちの戦争~親の知らない新“就活”戦線」を観ました。
私の長男も大学3年生で、就活戦線まっただ中です。
私たちの頃とはまったく違う就活事情。
昔は4年生から活動していたのに、今は3年生から。
おいおい、授業とかゼミとかどうなるの?
3年生からやっと専門分野の研究が本格的にできるようになるのに。
この不況下、バイトだって必須のはず。
おまけに4年生になってもなかなか就職先が決まらないとなれば
卒論・卒研だって満足にできやしない。
企業側に、社員を育てるといった余裕がないんでしょうね。
番組でとりあげられた学生は4人。
早稲田大学の4年生の男子は
3年生から4年生の夏まで受けた企業は全滅。
就活が忙しくて必修科目の単位を落とし、留年決定。
この秋からの3年生対象の会社説明会にも行くが、対象外扱い。
両親には「考えが甘い」としかられる。
2人目は、一橋大学を卒業した男子。
在学中に落ちた会社は50社。
1社から内定をもらったが
他の会社の最終面接の結果待ちのため辞退。
しかし3月31日になって
その会社から「不採用」。
4月1日からは既卒扱いとなり
日本の企業特有の「新卒一括採用」枠から外れてしまった。
既卒者の就活は一層厳しさを増す。
3人目は、東京農業大学を卒業した女子。
在学中に受けた企業は全滅。
卒業後、片道2時間の農園でボランティア・バイトをしている。
ボランティア色の強いバイトなので、交通費は自己負担。
将来は観光農園を経営したいと夢を語るが
母親には「農園で何がしたいの?甘すぎる。現実を見なさい」と一蹴される。
4人目は、この中で唯一の3年生、大阪大学の男子。
就活の厳しさを目の当たりにして、自ら起業することに。
早くに父を亡くし、母に女手ひとつで育てられた彼は
自分と同じ片親の高校生たちに勉強を教えている。
そしてこの高校生たちを最初の塾生とすべく、学習塾を開いた。
母子家庭だからと進学を断念しないよう
片親の子供には月謝を安く設定。
その中で優秀な子には奨学金制度を適用し
大学入学後、塾の講師となって返済してもらう。
それぞれの就活。それぞれの考え方。
早稲田の男子と農大の女子は
親に考えの甘さを指摘されていました。
確かに、この2人が就職留年やボランティアバイトをやってられるのは
親がいるからです。
自分ひとりで食べて行かなくてはならない状況であればどうするのか?
「夢じゃ食えないよ」と、ソフトバンクのお父さん犬も言ってますね。
一橋大卒の男子には同情しました。
最終面接の結果待ち、とは
ほぼ採用決定事項だった、と言うことですよね。
3月31日に「不採用」だなんて
あんまりじゃないですか。
会社名はわかりませんでしたが
こんなことする会社は、社員を大事にしないところでしょうね。
この男子は、取材期間中に1社で採用が決まったから、まだ良かったですが。
起業した大阪大学の学生は
趣旨は立派だと思ったんですが
資金を集めるのに、友達から借金したところが、アレレ…でした。
これはねぇ、やっちゃイカンと思う。
もっと別のやり方がなかったんだろうか。
私の長男も
「世間の人が考えてる3倍はしんどい。涙も出ない」と言いながら
就活戦線に突入しています。
離れて暮らしているので
辛い顔を見たり、余計な言葉をかけたりしないだけマシかしらん。
<就職内定率>大学生57.6%「就職氷河期」下回る
毎日新聞 11月16日(火)21時6分配信
就活早期化で学生ら抗議デモ 「卒論書く暇ない」
中日新聞 2010年11月23日 17時07分
「オレたちひょうきん族」というお笑いバラエティ番組が大人気で
視聴率お化け番組と言われた裏番組
ドリフの「8時だヨ!全員集合」を終了に追い込んだほどでした。
若い方はリアルにご存じないでしょうが
この番組が始まった頃は漫才ブームで
「漫才」が「THE MANZAI」と書き換えられ
そしてこの番組からは
たけし・さんま・紳助・片岡鶴太郎・山田邦子など
今でも第一線で活躍されている方々が輩出されました。
この番組の中で
今でもはっきり覚えている話があります。
当時、受験戦争が社会問題となっていました。
有名大学へ入るために
小学生が毎日夜遅くまで塾で勉強
城山三郎の「素直な戦士たち」がNHKでドラマ化されたのもこの頃です。
「ひょうきん族」の話は
そんな世情をパロディにしたものでした。
テレビレポーターが塾から実況中継しています。
教室にいるのは小学生たち。
みんなハチマキを締めて先生の話を聞いています。
ところがそのハチマキ
志望校の名前が書かれているかと思いきや
「東芝」
「フジテレビ」
「東京海上火災」(←当時の大学生人気ナンバーワン企業)
など
有名企業の名前が書かれています。
そう
受験のための塾ではなく
大企業に入社するための塾だというオチです。
「東芝」と書かれたハチマキを締めた女の子にインタビューすると
「やっぱり東芝ですね。安定していますから」
と答えていました。
レポーターは
「今や大学受験ではなく、その先を目指して塾に行く時代になりました」。
当時だからこそ「お受験のパロディ」と笑えましたが
今では笑えないですね。
てか、放送できないでしょうね。
ゆうべオンエアされた、テレビ東京系「ガイアの夜明け」。
大学生の就活を扱った「息子たちの戦争~親の知らない新“就活”戦線」を観ました。
私の長男も大学3年生で、就活戦線まっただ中です。
私たちの頃とはまったく違う就活事情。
昔は4年生から活動していたのに、今は3年生から。
おいおい、授業とかゼミとかどうなるの?
3年生からやっと専門分野の研究が本格的にできるようになるのに。
この不況下、バイトだって必須のはず。
おまけに4年生になってもなかなか就職先が決まらないとなれば
卒論・卒研だって満足にできやしない。
企業側に、社員を育てるといった余裕がないんでしょうね。
番組でとりあげられた学生は4人。
早稲田大学の4年生の男子は
3年生から4年生の夏まで受けた企業は全滅。
就活が忙しくて必修科目の単位を落とし、留年決定。
この秋からの3年生対象の会社説明会にも行くが、対象外扱い。
両親には「考えが甘い」としかられる。
2人目は、一橋大学を卒業した男子。
在学中に落ちた会社は50社。
1社から内定をもらったが
他の会社の最終面接の結果待ちのため辞退。
しかし3月31日になって
その会社から「不採用」。
4月1日からは既卒扱いとなり
日本の企業特有の「新卒一括採用」枠から外れてしまった。
既卒者の就活は一層厳しさを増す。
3人目は、東京農業大学を卒業した女子。
在学中に受けた企業は全滅。
卒業後、片道2時間の農園でボランティア・バイトをしている。
ボランティア色の強いバイトなので、交通費は自己負担。
将来は観光農園を経営したいと夢を語るが
母親には「農園で何がしたいの?甘すぎる。現実を見なさい」と一蹴される。
4人目は、この中で唯一の3年生、大阪大学の男子。
就活の厳しさを目の当たりにして、自ら起業することに。
早くに父を亡くし、母に女手ひとつで育てられた彼は
自分と同じ片親の高校生たちに勉強を教えている。
そしてこの高校生たちを最初の塾生とすべく、学習塾を開いた。
母子家庭だからと進学を断念しないよう
片親の子供には月謝を安く設定。
その中で優秀な子には奨学金制度を適用し
大学入学後、塾の講師となって返済してもらう。
それぞれの就活。それぞれの考え方。
早稲田の男子と農大の女子は
親に考えの甘さを指摘されていました。
確かに、この2人が就職留年やボランティアバイトをやってられるのは
親がいるからです。
自分ひとりで食べて行かなくてはならない状況であればどうするのか?
「夢じゃ食えないよ」と、ソフトバンクのお父さん犬も言ってますね。
一橋大卒の男子には同情しました。
最終面接の結果待ち、とは
ほぼ採用決定事項だった、と言うことですよね。
3月31日に「不採用」だなんて
あんまりじゃないですか。
会社名はわかりませんでしたが
こんなことする会社は、社員を大事にしないところでしょうね。
この男子は、取材期間中に1社で採用が決まったから、まだ良かったですが。
起業した大阪大学の学生は
趣旨は立派だと思ったんですが
資金を集めるのに、友達から借金したところが、アレレ…でした。
これはねぇ、やっちゃイカンと思う。
もっと別のやり方がなかったんだろうか。
私の長男も
「世間の人が考えてる3倍はしんどい。涙も出ない」と言いながら
就活戦線に突入しています。
離れて暮らしているので
辛い顔を見たり、余計な言葉をかけたりしないだけマシかしらん。
<就職内定率>大学生57.6%「就職氷河期」下回る
毎日新聞 11月16日(火)21時6分配信
就活早期化で学生ら抗議デモ 「卒論書く暇ない」
中日新聞 2010年11月23日 17時07分