半導体最大手の Intel は、次期『Itanium』プロセッサの『Tukwila』(開発コード名) のリリースを再び延期し、出荷予定を2010年第1四半期に設定し直した。同社は今回のリリース延期の理由について、バグが原因ではなく、「アプリケーションのスケーラビリティをさらに強化する機会」を得るためだとしている。
Intel によれば、Tukwila は現行 Itanium プロセッサ『Montvale』(開発コード名) に比べ、2倍のパフォーマンスを達成しつつあるが、今回の延期により、パフォーマンスを一層向上させる機会を得ることになるという。
Intel の広報担当 Patrick Ward 氏は、取材に対して次のように語った。「一連の妥当性確認試験が終盤に差しかかるにつれ、より優れたスケーラビリティを得る方法に気付いた。これ (スケーラビリティの向上) は、Itanium が対応するハイエンド RISC 向けの基幹業務用途の類にとって、非常に重要だ。われわれは、アプリケーションのスケーラビリティの強化を目指し、その機会を得た」
Tukwila の開発期間は数年に及んでいるが、開発遅れの原因は、同プロセッサが前世代に比べて大きく変わっているためかもしれない。今回で延期は2度目だ。当初 Tukwila は2008年の出荷予定だったが、DDR3 メモリに追加対応するため、2009年半ばに出荷予定を延期していた。
Tukwila は強力なプロセッサで、トランジスタの集積規模が20億個を超える初めての製品だ。これに比べ、『Core 2』や『Xeon』プロセッサの多くは、トランジスタ集積規模がかろうじて10億個に届く程度だ。Tukwila がここまで集積度を上げているのは、プロセッサ コアを4つと、合計で30MB のキャッシュを備えるためだ。また Tukwila は、先進的な仮想化機能のほか、信頼性を確保する『RAS』機能や高可用性機能も持つ。
今回のような出荷時期延期の事例は、かつて競合相手の AMD も行なっている。その時は、サーバー用プロセッサ『Barcelona』をより幅広い市場に対応させるため、何度も出荷を延期したのだが、これと同様に Tukwila の出荷延期も大した影響はないという。この点について、Intel の Ward 氏は次のように説明した。「ハイエンド市場は事情が異なり、長期間にわたって巨額の投資が行なわれている分野だ。われわれは、(今回の延期により) Itanium がより優れた将来的に高い競争力を持つ製品になると捉えている。ハイエンド市場は慌ただしい場ではない」
一方報道によれば、AMD はデスクトップ向けプロセッサの製造プロセスを縮小しようとしているという。台湾の IT 専門ニュースサイト DigiTimes は22日付の記事で、AMD が2009年第3四半期までに、今まで以上に多くのデスクトップ プロセッサを45nm 製造プロセスに移す計画だと報じた。
AMD が45nm 製造プロセスで生産しているデスクトップ向けプロセッサは、3コアおよび4コア プロセッサ『Phenom II』ファミリの最新世代などごく一部で、他のデスクトップ向けプロセッサは65nm 製造プロセスを使っている。45nm 製造プロセスへの移行は、AMD にとってウェハー1枚あたりのチップ数が増えること、すなわちコスト削減を意味する一方、消費者にとっては、プロセッサの低価格化とクロック速度の向上を意味する。
Intel によれば、Tukwila は現行 Itanium プロセッサ『Montvale』(開発コード名) に比べ、2倍のパフォーマンスを達成しつつあるが、今回の延期により、パフォーマンスを一層向上させる機会を得ることになるという。
Intel の広報担当 Patrick Ward 氏は、取材に対して次のように語った。「一連の妥当性確認試験が終盤に差しかかるにつれ、より優れたスケーラビリティを得る方法に気付いた。これ (スケーラビリティの向上) は、Itanium が対応するハイエンド RISC 向けの基幹業務用途の類にとって、非常に重要だ。われわれは、アプリケーションのスケーラビリティの強化を目指し、その機会を得た」
Tukwila の開発期間は数年に及んでいるが、開発遅れの原因は、同プロセッサが前世代に比べて大きく変わっているためかもしれない。今回で延期は2度目だ。当初 Tukwila は2008年の出荷予定だったが、DDR3 メモリに追加対応するため、2009年半ばに出荷予定を延期していた。
Tukwila は強力なプロセッサで、トランジスタの集積規模が20億個を超える初めての製品だ。これに比べ、『Core 2』や『Xeon』プロセッサの多くは、トランジスタ集積規模がかろうじて10億個に届く程度だ。Tukwila がここまで集積度を上げているのは、プロセッサ コアを4つと、合計で30MB のキャッシュを備えるためだ。また Tukwila は、先進的な仮想化機能のほか、信頼性を確保する『RAS』機能や高可用性機能も持つ。
今回のような出荷時期延期の事例は、かつて競合相手の AMD も行なっている。その時は、サーバー用プロセッサ『Barcelona』をより幅広い市場に対応させるため、何度も出荷を延期したのだが、これと同様に Tukwila の出荷延期も大した影響はないという。この点について、Intel の Ward 氏は次のように説明した。「ハイエンド市場は事情が異なり、長期間にわたって巨額の投資が行なわれている分野だ。われわれは、(今回の延期により) Itanium がより優れた将来的に高い競争力を持つ製品になると捉えている。ハイエンド市場は慌ただしい場ではない」
一方報道によれば、AMD はデスクトップ向けプロセッサの製造プロセスを縮小しようとしているという。台湾の IT 専門ニュースサイト DigiTimes は22日付の記事で、AMD が2009年第3四半期までに、今まで以上に多くのデスクトップ プロセッサを45nm 製造プロセスに移す計画だと報じた。
AMD が45nm 製造プロセスで生産しているデスクトップ向けプロセッサは、3コアおよび4コア プロセッサ『Phenom II』ファミリの最新世代などごく一部で、他のデスクトップ向けプロセッサは65nm 製造プロセスを使っている。45nm 製造プロセスへの移行は、AMD にとってウェハー1枚あたりのチップ数が増えること、すなわちコスト削減を意味する一方、消費者にとっては、プロセッサの低価格化とクロック速度の向上を意味する。