おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です
のどが(口が)『かわく』について
口乾=こうかん。口中の津液が欠乏して乾燥すること。一説に口が乾くが、飲みたくはなく、ただ口をすすぐことをいう。漢方用語大辞典
口に水を含み、飲んでしまうことはなく、捨てられる、生薬は薬味薬性が甘平の水剤である茯苓(ぶくりょう)の入った処方を用います。
口燥=こうそう。口が自覚的にかわくこと。一説に口渇は口がかわいて水を飲みたがるが、口燥は口はかわくが、水を飲むことはなく、ただ水または湯などでうるおしたいと思うもの。漢方用語大辞典
口乾と同じ処方
口渇=こうかつ。咽喉が渇いて湯水を欲するもので、冷水を欲するものは陽証に多く、温湯を欲するものは陰証に多い。陰液の充分あるものは、水精を敷布し、口渇しにくい。炎天下を歩いたり、過激な労働をして、汗をかきすぎて渇するものは、湯水や果物でうるおせばなおり、生理的なものである。病理的には、内に熱病があったり、陰虚して津液が少ない場合や、湿が滞って水分の代謝が悪い場合などに口渇はおこる。漢方用語大辞典
口に水を含んだら飲んでしまいたい、生薬は薬味薬性が甘寒の水剤である沢瀉(たくしゃ)の入った処方を用います。
大煩渇=だいはんかつ。ひどく咽が渇くこと。
<傷寒論>太陽病上
傷寒論太陽病脉證并治第五 第二十七條 荒木性次著方術説話
服桂枝湯、大汗出後、大煩渇不解、脈洪大者、白虎加人參湯主之。
桂枝湯を服し、大いに汗出でたる後、大煩渇解せず、脈洪大なる者は白虎加人參湯之を主どる。
○大汗出後、大煩渇不解 うんと汗が出てから大煩渇が始まりそれが解せない、後大煩渇とは大煩渇が汗出後に發したと云こと、大煩渇とは甚しく熱がって咽をかわかすこと、不解は煩渇が解さないこと。
傷寒論太陽病脉證并治第七 第四十一條 荒木性次著方術説話
傷寒病若吐若下後、七八日不解、熱結在裏、表裏倶熱、時時惡風、大渇、舌上乾燥而煩、欲飮水數升者、白虎加人參湯主之。
解 傷寒病ひ若しくは吐し若しくは下して後、七八日解せず、熱結裏に在り、表裏倶に熱し、時時惡風、大いに渇し、舌上乾燥して煩し、水數升を飮まんと欲する者は、白虎加人參湯、之れを主どる。
傷寒を患って居る時之れを吐さしたり又は下したりした後その病が七八日も解せないで熱が裏に寄ってしまひ其の爲からだの外も内も熱し時時さむけが有ってひどくのどがかはき舌の上はからからにはしゃいで煩へ水をがぶがぶと飮みたがる者は、白虎加人參湯が之れを主どるのであると云ふこと。方術説話
大煩渇・大いに渇し舌上乾燥して煩す、とあるように口渇よりのどのかわきがはげしいもので薬性が辛寒の石膏と薬性が甘微寒の人参を合わせた白虎加人参湯が用いられます。
「水極まって火となる」と申しまして、水分を取りすぎると熱を持つのです。
腸管(腸)の熱は薬味薬性が苦平の水剤芍薬が用いられます。平成薬証論
p16薬の専門家でない医師が薬を販売投与している恐ろしい時代
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