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黄帝内経素問 熱論篇 第三十一 第四節 語句の意味

2013-10-29 09:00:00 | 日記

おはようございます昌栄薬品の宮原 規美雄です

黄帝内経素問 熱論篇 第三十一

第四節

 帝曰。其病兩感於寒者、其脈應與其病形何如。

 岐伯曰。兩感於寒者、病一日則巨陽與少陰倶病。則頭痛口乾而煩滿。二日則陽明與太陰倶病。則腹滿身熱、不欲食譫言。三日則少陽與厥陰倶病。則耳聾嚢縮而厥。水漿不入、不知人、六日死。

 帝曰。五藏已傷、六府不通、榮衞不行、如是之後三日乃死何也。

 岐伯曰。陽明者十二經脈之長。其血氣盛。故不知人三日、其氣乃盡。故死矣。

 凡病傷寒而成温者。先夏至日者爲温病。後夏至日者爲病暑。暑當與汗皆出勿止。

 

語句の意味

其病兩感於寒者、其脈應與其病形何如

鍼灸医学大系(訓読)

其の病兩つながら寒に感ずる者は、其の脈、其の病形に應ずること何如ん

(語句の解)

*其病両感於寒者其脈応与其病形何如 の訓読について

「其の病両つながら寒に感ずる者は、其の脈応と其の病形と何如」と訓じたり。或は亦

「其の病寒に両感する者は、其の脈其の病と応ずる形は何如」と訓じているものなどがある。

 こう読んでも何とか意味の通じないことはないが、正しい訓み方ではない。従って厳密に吟味するときはつじつまが合わない。前者は、与の字にこだわり過ぎた訓み方であり、其の脈応とはどういうことか。後者は、形を脈の形と考えて居るが、本文は病の状態の意味であって脈の形ではない。両感については已に前項に於ても説明した通りである。本文の意味するところは、陰陽両つながら同時に感じた場合に於て、其の脈は病の状態つまり症状にどのように応ずるものか、ということであるから、一読して其の意味がピンと来るように訓むことが正しいものであり、且つ必要なことである。

東洋学術出版社素問の読み

其の病みて寒に両感する者は、其の脈の其の病形と応ずることいかん。

 

譫=病人のうわごと。

譫言=せんげん。譫語(せんご)に同じ。

<素問熱論>「寒に両感し病二日なれば陽明と太陰倶病む。則ち腹満身熱、食を欲せず、譫言す。」

譫語=せんご。証名。讝語ともいう。

<素問熱論>でいう譫言もこれに同じである。

本証は、陽明の実熱あるいは温邪が営血に入り、熱邪が神明を擾してひきおこす病証で、精神の混濁・うわごとや筋の通らぬことを言うなどの症状を呈する危険な状態である。

この証は実証の場合が多く、傷寒陽明腑証・蓄血証・熱が心包に入ったときなどにみられる。治療は瀉熱清心の法を主とする。<傷寒論陽明病>

 

厥=黄帝内経素問 陽明脈解篇 第三十 第二節 語句の意味 参照

鍼灸医学大系(語句の解)

*嚢縮みて厥す 厥とは気が上逆して陰陽失調を起し、昏暈などの症状を起すをいう。嚢縮むものは、陰嚢のちぢむこと。

 

水漿=すいしょう。飲み物のこと。水醤ともいう。

鍼灸医学大系(語句の解)

*水漿 今日ではもち米と麹とで醸成したものをいうようであるが、本文にいう水漿とは、今日の「おもゆ」の如きもののことであろう。

 

不知人=人を知らず

鍼灸医学大系(語句の解)

*人を知らず 人のみさかいがつかぬことである。

東洋学術出版社素問【現代語訳】

不知人=人を知らざれば

意識が昏迷すれば

 

陽明者十二經脈之長

東洋学術出版社素問【注釈】

陽明は水穀の海であり、五藏六府の源であるため、陽明は十二経の長であると説明している。

鍼灸医学大系(通解)

陽明は十二經脈の長であります。とあり詳しい解説はない。

 

傷寒温病

 

漢方用語大辞典、鍼灸医学大系、東洋学術出版社素問

 

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