エンケンを悼む

♬君も猫もみんなみんな 好きだよカレーライスが〜

虫の知らせだったのか、先週は頻繁にカレーを食べていたら、遠藤賢司が逝ってしまった。
♬カレーライス だけを聴けば、シミったれた四畳半フォークソングの極に思えるが、
彼の内面に流れるものは、過激そのものだった。
僕はその意味で、アルバムタイトル曲♬満足できるかな の方に強く惹かれていた。

団塊の世代の先頭ランナーでした。
個体差はもちろんあるが、僕は敗戦10年目に生まれ、ユルく育った軟弱者だ。
ごく最近から親しくしてもらっている、エンケン世代の人も、ポジティブさが筋金入りでギラギラしている。
冥福を祈り合掌

菓子箱の栞

仕事で宇都宮に行った時、那須トラピスト修道院のガレットを買ったら、中にガレットがらみのジョークが書かれた紙片があった。キリスト教徒が生産した菓子であるから真面目なジョーク。

広島のポアブリエールというフランス菓子店で買ったマドレーヌの箱には、マルセル・プルーストの栞が入っていた。
小さいマドレーヌは、すぐ無くなっちゃったが、美味しかった時を求めて、また購入したくなるよね。

ズッコケ３人組

広島の市電路線図は、滞在2日目ともなると、丸ごと頭に入らないまでも、移動には迷わない。どんなに遠くまで乗ろうとも、180円という点も素敵だ。
市電に乗る人模様エピソードは1泊2日の旅にして、たくさん抱えました。
今朝はJR在来線岩国行きに乗り、西広島の駅に降り立つ。車内は宮島詣での、欧州系ツーリストで溢れ返っている。

広島に来るまでノーチェックだったが、西広島はズッコケ3人組の舞台の町だ。
町といえど、今の駅前には弁当屋とコンビニと、からす麦を使ったクッキーを売る店があるだけ。
所在もなくコンビニでトイレを借り、市電に乗って、広島港に行く。路線ボート乗船前に何かをかきこむタイプの店で、

野菜かき揚げうどんを食す。関西ダシでこれが美味。
今回の広島最後の午餐は、やはり立ち食い系に着地した。

靉光の故郷

台風21号に対峙しながら西に向かい、広島市にいる。目的は友人夫妻に会うため。

正午すぎに到着、広島電鉄のICカードを購入し、市電を一度乗り換え、縮景園に隣接する県立美術館に入ったのは13時過ぎ。
5年ぶりの広島だが、市電は健在でわかり易い。

会期最終日の『レオナルド・ダヴィンチとアンギアーリの戦い』に間に合った。
絵画だけでなく、工学、医学を包括した科学者としてのダヴィンチに迫った内容。

見終わった後、常設展示へ。サルバドール・ダリの大作を観た後、シュールレアリズムを標榜した日本人画家の作品を観る。
予て気になっていた、靉川光郎こと靉光の
自画像を観る。北広島は靉光の故郷だった。昭和前期、将来を嘱望されながら、39歳の誕生日を迎えられずに逝った。見つめるものに、自分の感性を反映させることで、具象から抽象を極めようとした画家です。
作品の多くは原爆で焼失した。

SLの思い出

通勤電車・東武東上線の車内広告でチェックするのは、池袋の2つの百貨店の催事と、沿線の大学の告知くらい。あとは、不動産か霊園の広告しかないな（言い過ぎ？）。
本日の帰り道、中吊りに眠い目が見開いた。乗ってみたい。

遡ること55年ほど前、まだ40になる前の父と、汽車で仙台に行った。内蒙古の大学で父と共に学んだ学友の結婚式。
発車前の陽炎が広がる上野駅のホーム、工業地帯の車窓にはお化け煙突。頭の中に動画が蘇る。

東武鉄道、広告宣伝に覚醒したな！