ひとくくりに、壮絶な愛情ストーリーだったぁ。
蒼井優が出す魔性の女感覚は、『オーバーフェンス』『彼女がその名を知らない鳥たち』の延長線上だが、それが仕事を持つ普通の生活者に落とし込まれている故、魔性感がより生々しい。
蒼井優が徹頭徹尾叫んでいる。怒号に近いが、強弱と抑揚があるところ、並ならぬ演技力を感じる。
方や池松壮亮は、終始走っているだけに見えるが、熱演ぶりが演技を超えて、観る者を惹きつけるのだね。
ストーリーでは、結婚を意識するカップルの片方に、女性にとって最大の艱難が襲いかかる。
だが、2人なら乗り越えられるから...的なユルい展開にはならず、それ故に暴力・性描写のキツさもある作品だが。
無差別に劇場映画を見始めて6年、突き抜けた作品のベスト3に入るかな。
傑作と言えるが、3分の1ほどの部分、かなりエグいので、特に妊産婦の方は出産後でないと、見てはダメ。