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「扇の文化」を読んで

2011-10-08 10:53:31 | 「美」発見
「扇の文化」を読んで


著者:高橋 貴
出版社:あるむ


「扇」といわれて皆様はなにを
連想しますか。


祭の山車や神輿のを連想したり、
正月飾りやお茶会の扇子を連想
したりするのでしょうか。


扇については、私は全く知識が
ありませんでした。
はずかしながら。
今回、上記小冊子程度の量である
書籍を読ませていただいた理由で
す。(笑)


私のような方々のために、内容
を一部ご紹介して、芋太郎流の
味付けを勝手に足して、お届け
いたします。(?)


<壺1>扇は神からの贈り物


扇を3つ合わせて、日輪を形作る
ことができます。
扇とは、神の代名詞や神のご加護
を象徴するものでもある。
それは、時代を経て、神が高貴な
人となっても同僚でした。
”遣わすもの”という意味。


武士の時代、師匠と弟子の時代
扇は上のものが遣わすものであり
、そこに色々な意味合いが込めら
れました。
感謝や褒美は無論です。
神のご加護を表示する扇をこうし
て具現化されたのでしょうか。


次の行為も納得ですね。
例えば、扇で招く、扇で押し頂く。
扇で結界をひく。
神輿の扇は五穀豊穣を願う行為。
神を扇として見立てて担ぐ。


<壺2>覆い隠す自らの恥


扇、ここでは扇子でもいいのです
が。
私達はよく次のような行為をしま
す。
扇子で隠す顔や口。
不浄や自らの卑しい行為を隠す。
恥ずかしいときの行為など。


日本人には縁が深いマナーとなり
継承されていますね。
扇はなくても手の平で行う動作と
して。


時代劇で見る扇で殿様から物をい
ただく動作。
これも不浄の手ではなく、扇を介
して天上からいただく「へりくだ
」の意思表示でしょうか。



<壺3>美(文化)としての扇


扇を利用した動作については、壺
1および2で表現しました。
次は、扇自体、扇を持つ人の美意
識について。


扇の表面は、白地から華やかな絵
画まで色々。
写楽の浮世絵も扇の形があります。
絵画ではなく「文字」の場合もあ
りましたね。


そこには、持つ人、差し上げる人
の美意識が凝縮されています。
扇(扇子)を差し上げることは、
どういう意味があるのか。
そして、それが相手やその人の
人柄や美意識につながるものか。
考えながら、差し上げると面白い
ですね。

新たな扇子の選択基準を得た思い
です。


さてさて、年末、夏とどにょうな
扇子をプレゼントしようかな。
無論、誰に?も問題ですが。


平成23年10月8日 川越芋太郎



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