恋の季節かも知れません。二羽で追いかけっこをしていることが良くあります。
月を見て楽しむ風習は中国から来たのであるが、この時期の月は北半球では見る角度や月の出の時間帯が一番好いとされている。観月といって、優雅な世界に浸るのも忙しい現代であっても乙な物である。旧暦の8月15~16日、旧暦9月の13~14日が十五夜、十三夜といっている。中秋というのは旧暦で七月を初秋といい、九月を晩秋というので、八月は中秋となる。日を追う毎に月の出が遅くなるが、十四日を待つ宵月、十五日が十五夜、十六日を十六夜(いざよい)以後、立ち待ち月、居待ち月、寝待ち月と続く。月の出の前後を愛でる。寝待ち月は夕食後、暫くうたた寝して目覚めた頃に出る月のこと、しばし浮き世の喧噪から逃れ、古(いにしえ)人の時間感覚を取り戻したい。
現代ではそう毎日月見のために供え物を作り、月を愛でるわけにはいかないが、左利きには口実が出来、一時、お叱りから解放される。スーパームーンと称して、大きく見える月をカメラに収めるカメラマンも多い。スーパームーンは、地球と月の引力によって、地球との距離が最短になるため、大きく見えるそうである。夜間であると月の光に対し、絞りを開放にし、取り込む光の量を多くする。露出を絞り、シャッター速度を遅くする。シャッター速度を遅くすると、月も動いているため、画像がぶれる。
出来るだけ絞ることによって、ピントを鮮明にしたいが、レンズの明るさも影響し、望遠レンズでもそう大きく画像が収まらない。ASA感度を上げると画像が荒れる。結構難しい物である。専門家は天体望遠鏡を使い、専用のカメラを取り付けて撮影している。やはり人の目のように、遠近両用には成らないのかも知れない。そのために、レンズが魚眼から超望遠まであり、被写体によって使い分けている。
人間の欲望は止まることを知らず、月には多くの物質が埋蔵されていて、何れは掘削できる日が来ると思うが、月を自由にしたいのであろうか、既に、月旅行への切符販売もあるそうで、空気もないところへ、大金を出し、行って何がおもしろいのか、凡人には分からない。月にはウサギや国によってはカニが居ると言われてきた。人間が行くことによってウサギも驚くことであろう。良く美人の喩えで、夜目、遠目、傘の内と言うが、美しく見る観月の時期、余り深く考えず、月見酒で楽しもう。