時期ですね!柿の熟した実を狙ってやってきたヒヨドリつがいのようでした。
3ヶ月のリハビリを経て帰宅することのお手伝いをするボランティアを行った。この方は25年前に交通事故で脳にダメージを受け、奇跡的に助かった方で、笛吹市にある温泉病院へは年に一度6月から9月までの間、入院し、各種の機能回復訓練を含め、治療を行っている。3ヶ月の入院生活でも身の回り品は専用の車いすばかりでなく、ヘッドギヤー、着替え、特注のプロテクター、専用の靴まで大型のバックに入れて7つもある。更に専用のプラスチック製の物入れも持参する。
ボランティアの仕事は区の社会福祉協議会が企画運営する区民のための要支援者、要介護者等(事前に社会福祉協議会の面談を行い利用者として登録される)に対する移送送迎サービスを実施しているが、その趣旨に賛同したボランティアが結成し、その組織が事業に協力する形を取っている。ボランティア組織は40名ほどで、規約を持ち、定期的な会合を持ち、ボランティア相互の情報交換の場も持っている。
移送に使う福祉車両は社協側から提供され、車いすが入るボックスカーである。送迎にはボランティアが提供し、登録した自家用車で、運転時には、この車が、有償福祉車両であることを示すステッカーを貼ることになっている。いわゆる白タクではないことを示すわけである。
制度利用者が実施予定日の約1ヶ月前から申込を行い、ボランティアに対し一覧表が郵送やE-メールで通知される。ボランティアが日程を調整し、活動可能な対象者を選択し、返信する。社会福祉協議会にもボランティアの事務方が居るが、ダブりを調整し、利用者ボランティア双方に文書で通知される。
活動前日は利用者にボランティアから電話で明日の活動の確認を行う。当日に発熱や、諸処の事情で突然キャンセルされる場合もあり、天候の急変による運転者側の都合もあるため、確認電話は有効な手段である。
障害者や高齢者への配慮は運転者として重要であるが、運転中は常に声掛けを行い体調の変化を見過ごすことの無いように注意している。中には長距離であると車酔いになる方もいる。車いすの取り扱いには精通していなければならないが、付き添いが必要な方が増えている。救急救命士の資格が必要な事態にならないように願っているが、営業で行うタクシーでも同様なケースが多くなることも予想され、現段階では救急車への連絡は直ぐに出来るように準備をしているに止まっている。今後、介護度が上がり、家庭での利用が増えることも予想され、ボランティアの限界が見え始めている。