>東洋経済オンライン >和田秀樹「学歴ではない本当に頭がよい人の特徴」日本人は頭のよさを固定的なものだと思っている >和田秀樹の意見・ >1日・
>高齢者専門の精神科医である和田秀樹さんは著書『脳と心が一瞬で整うシンプル習慣 60歳から頭はどんどんよくなる!』で、いくつになっても脳の働きを活性化させ、賢くなり続けられるのだと語っています。
>一生、最高の自分を更新し続けたい人に役立つ同書から一部抜粋・再構成してお届けします。
>いつまでも学歴を振りかざす人は、決して賢く見えない
>これは日本人の悪い癖だなと感じるのですが、頭のよさを固定的なものだと思いこんでいる方が多くいます。
>ですから何かというと皆さん、相手の肩書や学歴を知りたがるでしょう。
>けれど、たとえば有名大学を出ていることで人を評価するのは、相手が過去に受験勉強を得意としていたかどうかだけで、その人を評価してしまっていることになります。
そうですね。
>私は東京大学出身ということで、60代に入った今でも「すごいですね」と称賛されることがあります。
>確かに18歳当時の私は、受験勉強においてはそれなりに結果を出すことができたと言えるでしょう。
>しかしながら、未だにそれによって「頭がよい」と判断されることには、少々げんなりしてしまうのです。
>私が東大に合格したのは40年近く前のことですから、「それではこの40年間、私は成長していなかったということですか?」と相手に尋ねたくなってしまいます。
>相手が過去に獲得した役職や学歴などによって、その人を勝ち組だと思い込むということは、その肩書を手にした時が、その人の人生のピークだと判断しているということになります。
>それはちょっとおかしな話ですよね。
>あるいは60歳を過ぎても、「俺は東大を出たんだ」と威張っている人がいたとしたら、私なら「あなたはいつまで過去の栄光を引きずっているのですか?」という気持ちになってしまいますし、その人に対して、決して「賢い人」という印象を持つことは私はありません。
そうですね。世界には東大以外にも優秀な大学が多くありますからね。
>人の知性とは、かつてどのような権威を手にできたかということではなく、一生、進歩し続けられるかどうか、いうところにこそあるのです。
そうですね。
>私は、本当に頭がよい人というのは「ずっと進化し続けられる人」だと思います。
>昨日より今日、今日より明日、と自分をアップデートし続けられる人は、移ろう時代のなかでも、しなやかに、そして人生に満足しながら生きていくことができるでしょう。
>それこそが真の賢さだと思うのです。
>前頭葉を活性化させれば、頭も体も若くいられる
>年齢を重ねるほど体も脳も衰えていくものだという考え方が一般的でしょう。
>だからこそ、この年齢からでも頭がよくなるということに、疑わしい思いを持つ方も多いかもしれません。
>もちろん、体や脳の機能が加齢とともに衰えていくことは事実です。
>けれど、高齢になっても体を鍛えれば筋力や体力がつくのと同じで、脳も鍛えることで、どんどん賢い人になることができるのです。
>ここで着目したいのが、脳の「前頭葉」と呼ばれる領域です。
>前頭葉は、人間の感情をコントロールするとともに、自発性、意欲、クリエイティビティなどの分野を司る部位です。
>言語理解などを司る側頭葉や、計算理解などを司る頭頂葉といった部位の機能が、高齢になっても比較的衰えにくいのに比べ、前頭葉は、早い人では40代から縮んでしまうことがわかっています。
>つまり医学的に見て、多くの場合、人の脳は前頭葉から老化していくということです。
>前頭葉は感情や意欲、創造性を担う部分ですから、このエリアの働きが悪くなると、感情のコントロールができなくなったり、感性が乏しくなったり、あるいは意欲や積極性が低下してしまったりということが起こります。
>公共の場で怒りを噴出させている高齢の方は、前頭葉の機能が衰退してしまっている状態だと考えられます。
>このような感情部分の衰えを皮切りに、やがて脳のほかの機能や体、そして見た目も老いていってしまうのです。
>脳も「どの部位を鍛えたいか」を意識する
>反対に言えば、前頭葉を活性化させ、鍛えることで、人は若々しく、賢くいられるということです。
>それは体や見た目の老化の停止にもつながっていきます。
>たとえばお腹まわりをスッキリさせたいと思ったら、腹筋運動を頑張るのが効果的ですよね。
>それと同じく、脳も「どの部位を鍛えたいか」を意識し、それに合った行動をとることが大切なのです。
>もちろん、読書をしたり、計算ドリルをしたりするのもよい習慣だと思います。
>ただ、「前頭葉を鍛える」ということに関しては、これらの行動は残念ながらあまり効果を発揮しません。
>感情面を司る前頭葉の若さを保つためには、わくわくしながら前向きに生き、脳によい刺激を与えることが大切です。
>後ろ向きな思考をしていては、前頭葉は萎縮し、老化へと一直線でひた走っていくことになってしまいます。
>「人生、意外となんとかなる」と開き直って明るく生きてこそ、脳も生き生きと働き出すのです。
そうですね。
>そして、常識や前例にとらわれず、新しいことに挑戦し続けることで、前頭葉はどんどん活発に働くようになります。
>だからこそ、毎日を実験するようなつもりで、「まだ知らなかった自分に出会う」ということを大切にしていただきたいと思います。
>私は特に60歳以上の方に関して、この前頭葉を活性化させることは、非常に重要なポイントになると思っています。
>前頭葉の若さを保つことは、頭や体のさまざまな機能の維持につながるのに加え、前頭葉の働きをよくするために効果的な思考や行動は、そのまま、老後の幸せな人生を送ることに直結するからです。
>前頭葉を鍛えて、頭のよさと楽しい毎日、どちらも手に入れてみませんか?
>60歳以上の人にこそ、頭がよくなる伸びしろがある
>私は、60代から人生を向上させていくことは十分に可能ですし、むしろ、60代以降の方こそ、みるみる頭がよくなっていくポテンシャルを秘めていると思っています。
>まず、常識に縛られたり、誰かの指示に従ったりする必要がなくなるというのは、シニア世代の大きな強みです。
>会社で働いていたりすれば、不本意ながら上からの指令に従わなくてはいけなかったり、自分の気持ちを抑圧して周囲に合わせなければならなかったりといったことも多かったことでしょう。
>前頭葉の栄養になるのは、創造性やクリエイティブな発想力であるにも関わらず、そのような状況下ではそれらは活性化されず、衰えていくばかりです。
>「言われたことをそのままこなす」「前例にそのまま倣う」ような生き方では、前頭葉は稼働しないため、どんどん働きが鈍くなっていってしまうのです。
>そういった生き方から解き放たれ、自由な感性を持つことを許されるというのは、シニア世代になることの醍醐味だと思うのです。
>我慢とストレスは脳にとって害悪以外の何物でもありません。
>せっかく「常識や制約にとらわれない自由」を持てるようになったのですから、胸を張って我が道を歩みましょう。
そうですね。
>それが前頭葉にとっての良薬になります。
>そして、現役時代に比べて自由な時間が増えるのもまた、年齢を重ねることのメリットです。
>私はよく、「自分が天才になれるものを探すことが大切だ」と言っています。
そうですね。
>たとえば親御さんが私のところに小さなお子さんを連れてきて、「この子を天才にしたいんです」と言ってきたとき、私は「では100個くらい、習い事をさせてみたらどうですか」と答えています。
>100個習い事をさせてみれば、一つくらいは何かしら突出した才能を見せる可能性があるからです。
>ピアノもスイミングも習字も苦手だった、でもダンスは異様に上手にできたとか、そういったことが起こり得るということです。
>イチロー選手にしても大谷翔平選手にしても、野球に出会わなかったら、スポーツの得意なお兄さんとして人生を送っていたかもしれません。
>とにかく、自分がずば抜けた能力を発揮できるものに出会うということが大切なのです。
そうですね。
>もちろん、100個習い事をしても、全部芳しい結果に終わらなかったということもあるでしょう。
>けれど、なにも試さないでいるよりは、天才になる確率ははるかに上がるはずです。
>『101回目のプロポーズ』ではないですが、100個やってみて駄目だったら、101個目にまた挑戦すればよいのです。
>自由な時間ができるということは、そのように、次々と新しいことに挑戦する余地があるということです。
そうですね。
>ですから本書で紹介する頭をよくするためのメソッドにも、臆せずどんどんトライして、ご自分に合うものを探してみてください。
>聡明な人は、長いスパンで物事を見る
>60歳以上の方の強みは、なんといっても、豊かな経験知(経験したことによって培われた知識)を持っているということです。
>60年以上も生きていれば、これまでに多くのことを経験し、学びを得てきたことでしょう。
>何かについて語りたいとき、自分自身の経験と照らし合わせたり、あるいは織り交ぜたりしながら話ができるというのは、シニア世代の方の武器であると言えます。
>そこには強い説得力が生まれます。
>長く生きてきたからこそ浮かぶ発想があり、言える言葉があります。
>そのことに自信を持ってください。
そうですね。
>年齢を重ねた方の頭のよさというのは、「連続性」にあると思います。
>これまでの豊かな経験を生かして、今起きている出来事と結び付けて考えることができる。
>要は、長い流れの中で物事を見つめることができるということです。
>これは英語学者で哲学者の渡部昇一さんに聞いた話なのですが、かつて円高で不況になり、日本中がその状況を悲観していたとき、昭和天皇は「円が高くて何が悪いのか」と仰ったと言います。
>昭和天皇は、戦前、1ドルが2円だった時代を知っておられたわけです。
>だからこそ、円の価値が高くなったということは国力が強まったことにほかならないということを理解されていたのです。
>そのような発想は、長い歴史の中で生きておられたからこそ思い浮かぶものだと思います。
>長く生きるほど、長いスパンで物事を見ることができるようになります。
>目の前の出来事に翻弄され、一喜一憂するのではなく、もっと広い視点で物事と向き合うことができる。
>その姿勢はそのまま、人としての成熟さや賢さに結び付くでしょう。
そうですね。
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