>日刊ゲンダイDIGITAL >海外留学の難易度とトレンドは? 自民党総裁選候補の3人が東大―>ハーバード大、小泉進次郎氏は関東学院大―>コロンビア大へ >日刊ゲンダイDIGITALの意見・ >9時間・
>自民党総裁選候補者には、東大卒→ハーバート大学院(世界大学ランキング4位)が3人(茂木敏充氏・小林鷹之氏・上川鷹之氏)もいて、学歴エリートぶりを見せつけた。
彼らはハーバード大で博士号がとれたのですかね。アメリカの大学は入るのは易しくて、出るのが難しいですからね。
>そんな中、注目を集めているのが、小泉進次郎氏の関東学院大学からコロンビア大学院進学という経歴だ。
>コロンビア大学は世界ランキングでは30位前後で、東大とほぼ同クラスだ。
>卒業生には他国の元首になった例が多いことでも知られている。
>世間的には、これらの海外の超名門大学は、日本の高偏差値大学を出ている学生でないと留学できないイメージがあるが、小泉氏の経歴がそうとも限らないという印象を与えた。
英米流の高等教育は子供を大人にする為の教育である。思春期の到来とともに言語能力の発達する頃を待ってこの教育は行われる。英文法の中の時制 (tense) を活用して非現実の内容を文に表現する訓練である。子供には現実 (事実) ばかりがあって非現実(哲学・考え) がない。英米流の高等教育は子供から大人に変わる人間に哲学を獲得させようとする仕組みである。すると浅薄な人間が思慮深い人間に変身する。だからどこの国でも英語の高等教育に力を入れることになる。
日本語は現実の内容だけを表す言語である。哲学は非現実 (考え) の内容であるから、思考を停止している日本人には縁がない。日本式の判断だと、見ることのできる内容は本当の事である。見ることのできない内容は嘘である。だから現実ばかりの言葉 (日本語) を話す人が非現実の内容を語る学習をすると常に失敗する。嘘(きれいごと) ばかりを語っていては学習に力が入らない。だから思考停止になっている。それで日本人は相変わらず無哲学・能天気の民にとどまっている。わが国の有権者はあらかた英米流の高等教育の真価を体得していない。だから高等教育の無償化は国民の総意が得られない。わが国は英米流の高等教育の導入に失敗し続けているので、何処の国も日本に我が子の高等教育の成果を期待する親はいない。
今の地球はアングロ・サクソンの支配体制の下にある。個人の哲学が相手を引き付けて人々の尊敬を得る。アフリカ系米国人はアメリカの大統領になった。インド系英国人は英国の首相になっていた。彼等の出世は高等教育の賜物である。血筋ではない。
当の日本人の若者はいまもなお国内の序列競争にうつつを抜かしていて、教育内容の吟味などする余地はない。これは日本語文法に階称 (hierarchy) がある為である。日本人は ’上と見るか・下と見るか’ の判断に囚われざるを得ない。 難関出身者が序列社会でどれほど優位に立つているかの話ばかりで持切りである。それで入試地獄が存続している。世界に関する注意力の不足で日本人は井の中の蛙になっている。国際社会で印欧語族の知識人を相手にして苦戦を強いられることになる。
>アメリカやイギリスの有名大学は、海外からの留学生を集めるために世界ランキング上位を目指して、イメージアップを図るのに懸命だ。
>ランクアップは外部資金や寄付金の確保にもプラス効果がある。
>また年間授業料800万円(1ドル140円換算)に達する私立大学もあり、留学生の授業などが大学収入の大きな柱になっているのは間違いない。
我が国も教育立国を目指したいものですね。そのような構想をもった政治家はいないものか。
>京都大学の山極元総長は、①英国は2006年に大学の授業料の値上げを始め、留学生には通常の3倍の学費を払う義務を課した。
>②米国のランキング上位の大学はほとんどが授業料の高い私立大学である、と指摘している。
>このような現状を考えると、海外の有名大学の大学院留学が、本人の学問的素養を本当に図る指標に成り得るのかと問われれば心許ない。
海外には学問的素養を伸ばさない大学院留学に金を費やす親はいないでしょうね。
>■海外大学院"ロンダリング"は厳しく、近年は大学在学中留学が主流
>グローバルに国際社会で活躍するためとか、海外の芸術文化を学びたいというのであれば、英語圏以外の欧州など広い選択肢を考えるべきであろう。
>ヨーロッパには、留学生も含めて大学授業料が、ほぼゼロの国もある。
>ドイツやノルウェー、アイスランド、フィンランドなどである。
英語による思考形式が、学生を学問的大成に近づける道となるでしょうね。大学授業料の安さに目を奪われて留学先を決めるのは、教育の本質から目をそらすのと同じことです。
>またフランス、イタリア、スペインなど日本人に人気のある各国も、留学生も含めて学費はかなり安い。
>英語圏にこだわらなければ、本人の学びの目的に沿って選べる留学先の候補は広がるはずだ。
アングロサクソンの文化を離れて留学先を選ぶのは、徒労に終わる危険がありますね。アングロサクソンの権威から理性判断ができるというお墨付きを得ることが大切です。
>近年は、海外留学が必須となっている国際系学部が増えている。
>国立大でも千葉大学が、全学部生に海外留学必須という思い切った構想を打ち上げている。
>そのため、国立大学の標準授業料より高い授業料を課すことになった。
>標準額より高い国立大は首都圏の東京芸術大学、東京工業大学(現・東京科学大)などであり、千葉大学の自負がうかがえる。
>たとえば国際教養学部では、留学の回数や時期などは学生が決めるが、海外留学が最低1回は必須となる。
>留学必須の大学・学部の場合でも、秋田県の公立・国際教養大学のように全学生が海外協定校との交換留学は広い選択肢(51か国200大学以上)があるケースや、立命館大学のグローバル教養学部のようにオーストラリア国立大学との協定のデュアル・ディグリー・プログラム(両大学の学位が取れる)が全面的に組み込まれているケースもある。
>早稲田大学国際教養学部の日本人学生は世界各国の300以上の大学などから留学先を選べる。
>同大学留学センターと国際教養学部の2経由とがある。
>同志社大学グローバル・コミニュケーション学部には英語コ-ス・中国語コース・日本語コースがあり、日本人学生の留学先は、英語圏か、中国・台湾の大学となる。
>2021年に新設された神田外語大学のグロ-バル・リベラルアーツ学部は珍しい。
>入学直後にリトアニアやインド、エルサレムなどに滞在して3~4週間のスタディツアーがあり、さらに3年次後期にニューヨーク州立大学への長期留学がある、と2回の留学を体験できるのだ。
>他の大学でも交換留学制度を充実させている大学は多くなっている。
>円安で海外での留学生活はコスト高になっているが、交換留学の場合はその点でも比較的安心できる。
>(教育ジャーナリスト・木村誠)