>100年続く家族企業の長寿の秘密 >竇 少杰 >経営学部 講師 >企業、家族、財産、 >三つの経営が存続のカギを握る。
>日本には100年以上続く老舗企業が数多く存在する。
そうですね。
>「帝国データバンクの『特別企画:長寿企業の実態調査(2019)』によると、その数は3万3,250社以上。 >さらに小規模な企業を含めると5万社にのぼるという推計もあります」と解説する竇少杰(トウ ショウケツ)。
我が国は序列社会ですからね。連綿として営業を続ける家族経営は珍しくないですね。
>「興味深いのは、そうした長寿企業の多くが家族経営であることです」と続けた。
家族の構成員の序列は明らかであって崩れませんからね。 協力のし甲斐がありますね。
>竇はこれまで中国の企業経営について研究してきた。 >「中国は5000年もの歴史がありながら、100年以上続く企業はほとんどない。 >それはなぜなのか」。
中国人は一盘散沙 (yī pán sǎn shā. <成>ばらばらの砂;<喩>団結していない状態.) ですからね。 日本人とは違いますね。 中国人は自分の親をも呼び捨てにする人たちですからね。
>そうした疑問から、日本の老舗家族企業の持続可能な経営に関心を持ったという。 >近年の研究では、日本と中国大陸、台湾で家族企業にヒアリング調査を行い、国際比較を通じて日本の老舗家族企業の経営の特徴を探った。 >その中で竇は、家族企業の存続において重要なポイントを企業経営、家族経営、財産経営の三つの側面から説明している。 >「企業経営において重要なのは、経営理念の堅守、イノベーション精神と実践、および危機への対応です。 >家族経営においては、家訓や家風、理念の承継、そして後継者教育が不可欠です」と竇。
序列社会の我が国においては ‘忠孝’ (忠義と孝行) が大切ですね。
>中国大陸や台湾では、特に事業承継でつまずく家族企業が多いことを指摘する。 >さらに財産経営においては、次代への資産承継の必要性を説く。 >「長子相続が一般的な日本とは異なり、中国ではすべての子どもに財産を平等に分配する諸子均分制の慣行があります。
昔のわが国は財産の散逸を防ぐために長子相続でしたね。一点豪華主義ということでしたね。
>これが骨肉の争いを生み、家族企業の存続を危うくする原因になっています」と分析する。
今日のわが国は分割相続ですね。これからの日本も変わるでしょうね。
>「企業経営、家族経営、財産経営をいずれも盤石にしている企業が、長く存続しています」と語る。
そうですね。序列社会の特徴でしょうね。
>竇はこれまで数多くの老舗家族企業について事例研究を行ってきた。 >その一つに、京都で300年続く薫香メーカー・株式会社松栄堂がある。 >「衝撃的だったのは、同社が企業経営においてこれまで果敢にイノベーションを行ってきたことです」と竇は明かす。 >香の製造という一見革新とは縁遠く感じられる伝統的な事業を営む同社だが、時代の変遷の中で多くのイノベーションを起こしてきたという。 >第二次世界大戦後、危機的状況の中で販売ルートや原材料の仕入れルートの開拓を行ったこと。 >また桐箱からプラスチック製、さらに環境に優しい牛乳パックの再生紙を使った箱へとパッケージを進化させたのも同社にとって大きな革新だった。 >一方で、「細く 長く 曲がることなく いつも くすくす くすぶって あまねく 広く 世の中へ」という創業家に伝わる家族精神を経営に反映させているところにも竇は注目する。 >同社は巨大な市場を持つ中国へは進出せず、市場規模は小さいが松栄堂の線香を求めるユーザーがいる欧米にあえて販路を開いた。 >家族経営の根幹ともいうべき家族精神を徹底して守り抜くところに、竇は300年もの長きにわたって存続してきた理由を見る。
‘売り手よし 買い手よし 世間よしの三方よし’ ですね。
>もう一つ挙げるのが、100年以上続く産業機械メーカーの生田産機工業株式会社の事例だ。 >竇は何度も同社に足を運び、三代目の現社長から家族にまつわる物語を聞いた。 >中でも竇が関心を持ったのは、同社が事業承継を巡って重大な危機を経験したことだった。 >「理由は、承継の準備をする間もなく二代目社長が急逝したことでした。 >しかも当時会社は負債を抱え、生き残りのために思い切ったイノベーションを必要としていました。 >ところが社長が挑戦的な戦略を打ち出しても、従業員は社長を信用せず、耳を貸そうとしなかったそうです」。 >まさに不十分な事業承継が、企業経営を揺るがす事態を招いたといえる。 >風向きが変わったのは、三代目社長の懸命な努力と同社で働く弟たちの協力、そして「初代、二代目にお世話になった恩を返したい」と申し出た最古参の従業員の賛同があったからだという。
自己の属する序列組織に対する日本人の帰属意識は強いですからね。
>その後、社長の下で取り組んだ新技術開発、グローバル化が成功し、同社は息を吹き返した。 >「生田産機工業が海外進出した際の感動的なエピソードがあります」とつけ加えた竇は、先代がなしえなかった中国市場への進出を三代目社長が成功させた逸話を語ってくれた。
珍しい話ですね。
>それによると社長は「先代を超えたい」との思いで自ら中国へ営業に赴いたものの、最初はまったく相手にされず、多くの辛酸をなめていた。 >中国の広州にある大手国有工場を訪問した時も門前払いされそうになったが、頼むと珍しく工場の見学をOKしてくれたそうだ。 >そこで偶然、中古品として購入されたという生田産機工業の古い機械と出会うことになった。 >社長は驚いたが工場の人々も驚き、すぐさま社長室に案内してくれた。 >それが初の契約に結びついたという。
全くのラッキーでしたね。
>「『先代が丈夫で高品質の機械を作ってくれたからこそ、相手の信用を得ることができたのです。 >父を超えようと思ってきたけれど、私が父から“恩”を受けとることになったのです。 >私もその恩を次世代に送らなければなりません』社長はそう話してくださいました」。
序列関係より生じる利益は恩ということになりますね。序列人間は恩を感じるといたく感激しますね。
>ファミリービジネスだからこそ家族の物語と企業経営が分かちがたく結びついている。
そうですね。わが国にはホンダとかヤマハとか苗字を冠した社名が多くありますね。家族の団結を示していますね。
>「その中に持続可能な経営のヒントが隠されています」と竇は言う。
そうですね。持続可能な経営はあっても急成長は無いようですね。
>今後はさらに韓国にもフィールドを広げ、東アジアの家族企業の持続可能な経営のあり方を追求していく。
興味ある成果を期待しております。
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