かずさんの、ふらり日々是好日の記

ふっても てっても  日々是好日  泣いてもわらっても 私の一生の中の きょうが一番いい日だから

770 港湾の節電対策

2011-07-07 | 色んな話題
 今晩は!
あいにくの雨空ですが、七夕の日に、770号のブログをアップするのも良さそうということで・・・。



上の星座の「ベガ」と「アルタイル」は七夕伝説でおなじみの「おりひめ」と「ひこぼし」です。



 住んでいるマンションの廊下の電灯が間引きされたり、電気屋さんでは扇風機が品切れのようで、この夏の節電が進んでいます。
かねて港湾地区での節電対策はどうするんだろうと思っていましたら、6日に、マースクが、コンテナターミナルからのリーファーコンテナの早期搬出のお願いを発表しました。

 つまり、輸入される冷蔵貨物や薬品などの運送には、+25℃~-25℃で温度管理できるリーファーコンテナが使われ、横浜や神戸の港湾で卸されると、ターミナルの電源につながれて引取りまでの間、一定温度に保たれます。
 マースクの発表によれば、コンテナーターミナル内での総電力消費量の大部分が、このリーファーコンテナを置いておくための電力とのことです。

 ご承知のように、輸入されるコンテナ貨物の蔵置には、フリータイムといって税関の輸入許可を受けたかどうかに関係なく、無料でターミナルに置いておける期間があります。
荷主にとっては、輸入許可を受けても直ぐに使う必要がなければフリータイムの期間は、タダで置いておいてもらってるほうが自分のコストがかからず都合がいいですから、ターミナル側の節電になるからといっても、なかなか引き取ってもらえないのかもしれません。

まあ、トータルで見れば節電になるのか疑問ですが、事業所ごとに○%節電と言われても、自分でコントロールできない電力消費がほとんどを占めるようなところでは難しいというのも分かります。








766 さて、関西の空港、海港の管理・運営の広域化のスピードは?

2011-06-29 | 色んな話題
こんばんは! 今回は関西の国際物流に関係する動きを取り上げてみます。

 海港では、今年の4月に神戸、大阪の外貿埠頭の管理運営をする株式会社が、神戸市、大阪市の出資で設立されました。
 この会社は、「特定外貿埠頭の管理運営に関する法律」に基づくもので、従来の埠頭公社の業務・財産を承継したものですが、阪神港が国際コンテナ戦略港湾の選定を受ける際の計画書では「民の視点から阪神港のコンテナターミナル全体を一元的に経営する港湾経営主体の確立」ということがうたわれていますし、いずれ今回の神戸と大阪の二つの会社が阪神港のコンテナーターミナル全体を一元的に経営する主体に発展していくことを目指すんだろうと思われます。

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 一方、空港では、関西国際空港と大阪国際空港(伊丹空港)の経営統合に向けた準備を進めていくために 7月1日付けで国土交通省内に「関西国際空港・大阪国際空港経営統合準備協議会」が設立されるとの報道がありました。

 この動きは、今年の5月に「関西国際空港及び大阪国際空港の一体的かつ効率的な設置及び管理に関する法律」に基づくものです。

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 このように、関西の海、空の港は、広域的一体運営を目指す動きがありますが、日本の港の国際競争力の低下は世界番付を持ち出さずとも明らかですから、関係者は総論賛成、各論反対はぜひ避けてスピード感ある決断をやって欲しいというのは、誰でも思うことなんでしょう。

 下の宇宙からの写真のように、大阪港も神戸港も、どんどん沖合いに出て行って距離がこんなに近くなっているのに、団結して釜山港や他の港に対抗しなければ世界の弱小地方港の一つになってしまいます。












738 AEO制度は「自社通関」に収斂するのか???

2010-04-19 | 色んな話題
こんばんは!今週はまた雨模様の日が続くようで、今年の春はどうもすっきりしませんね。
 刺激的な表題をつけていますが、これは、ある資料の中のフレーズを引用したものです。

 というのは、財務省関税局の懇談会に「貿易円滑化と関税行政に関する懇談会」というものが行われていて、第3回会合が3月19日に行われ、その際の資料がホームページにアップされています。

 第三回は、セイコーエプソン、日産自動車、丸紅の三社が、それぞれプレゼンをされていますが、「AEO制度は「自社通関」に収斂する!」とのフレーズは、センコーエプソンの資料の中に出ています。

 資料の記述から想像すると、①法令遵守が社内で浸透し ②構内のセキュリテイが完備し ③貨物の保全が充足すれば、AEOの事業者の認定を税関から受けることが出来る。
その上で、AEO輸出者として「特定輸出申告制度」を活用することとなれば、出荷の拠点を特定の自社施設に集約して、そこでNet NACCSを使って自社通関して、その自社施設で航空ラベルを貼って、フォワーダーによって航空会社の上屋(キャリア上屋)に直接持ち込んでULD仕立てをすることとなるということのようです。

また、このような自社通関のためには、輸出商品のHS番号の附番が適切に出来る社内体制にあること、その他関税法や他法令の改正などに応じた申告作成が出来ることなどの条件が必要とされています。

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さて、元に戻ってAEO制度は「自社通関」に収斂するのでしょうか?

特定輸出申告制度によれば、個々の輸出について税関の審査や検査が行われる可能性はぐんと減りますし、申告にあたり保税地域に輸出貨物を入れる必要もありませんから、荷主が自ら輸出申告をしようとのインセンテイブが高まることは想像できます。
ただし、このようなことが可能な荷主は、輸出品が比較的限定されていて、定型的な輸出パターンであることが前提になるように感じますが、如何でしょう?

EUでは、ある国の事務所から他の国の港への税関へ申告できるようになるとのことを聞いたことがあります。

日本でも一定の地域内ながら申告官署の弾力化が進められるようで、通関の世界も地域の枠を越えた運用が徐々に進行しつつあるようです。

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日曜日に、デイズにーの3D映画、アリス・イン・ワンダーランドを見てきました。
3Dのための眼鏡は、ややうっとおしいですが、2時間ぐらいなら3D画像の楽しさを味わうのに仕方ないレベルです。 でも、普段のテレビで眼鏡をつけて見るのは、ちょっとね~~(^。^)









733 あれっ!ドライバーは知らなかったのかな?!

2010-03-09 | 色んな話題
  関西は、かなりの雨と風でしたが、やはり二月堂のお水取りが過ぎないと本当の春が来ないようで・・。

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 前号に続いてコンテナの話題を取り上げます。
 
 3月5日に、海上コンテナの自動車運送の安全確保に関する法律が閣議決定されたとのことです。
 これは、コンテナを積載したトラック運転手がコンテナに詰められた貨物の情報を把握するため、運送事業者等に、貨物の品目、重量、積み付け状況などの情報をドライバーに通知することを義務付けるとのものです。

 背景には、輸出入貨物を詰めて、コンテナヤードからデバンニング場所まで、又はバンニング場所からヤードまで一貫輸送される自動車運送の安全を確保する目的があります。というのは、コンテナトレーラーの事故(転覆、転落、路外逸脱)が 平成18年~21年の4年間で27件発生し、死者10名、重傷8名となっているとのことです。
 コンテナの重量、積み付け情報のドライバーへの伝達は、受荷主→海貨事業者→トラック事業者→ドライバー のリレーで行うことが想定されています。

 また、不適切コンテナの発見、是正をための協議会設置などの規定もあるようです。

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 この、報道を見ていて、あれっ、輸出入のコンテナは、ドライバーが、自分が運んでいるコンテナーにどんなものが積載されて、どういう積み付けになっているのか、知らされずに運転しているんだということに少し驚きました。
 コンテナは、見ても分かるように相当な容積の、重量物で、それを高速で運送するとなると運転操作にも相応の注意が必要なことは素人でも想像できますが、これまでは運転者の技量に依存していたんですね。

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 写真は、3月14日まで続けられている東大寺二月堂のお水取りです。





732 コンテナターミナルのゲートオープン時間の拡大 

2010-03-02 | 色んな話題
 先ごろ、国土交通省や、神戸市、大阪市などの連名で、輸出入社宛に「神戸港(大阪港)におけるゲートオープン時間拡大のモデル事業について」との文書が送られています。

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 コンテナで輸出する場合、コンテナターミナルのゲートオープン時間内に、輸出貨物の詰まったコンテナをターミナルに持ち込む必要があります。

 このゲートオープン時間は、これまで、平日は8:30~16:30、土曜は8:30~11:30でこれ以外は個別対応とされていましたが、神戸、大阪のターミナルでは、3月1日から、平日は20:00までとして、3時間30分延長することになり、冒頭の文書はその内容を荷主に通知するものです。

 ただし、この延長された時間にコンテナを持ち込むには、「事前予約」と、コンテナ1本当たり¥2500/本(20ft、40ft共通)の「時間外利用料金」が必要とのことです。

 今回のゲートオープン時間の拡大は、いまや設備産業のようになっているコンテナ物流業種のコンテナ当たりの固定費を低減し低コストサービスの提供を図るために2007年ごろから社会実験が行われ、その結果を受けたもので、冒頭の文書では「荷主の方々のサービスの向上及び国際競争力の強化を目的に・・・・ゲートオープン時間の拡大の自立的・継続的な運営を目指し、利用状況を見ながら長期的に実施する予定のものです。」とされています。

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 コンテナ輸送に限らず、貿易や、物流・運送関係業種の、夜、早朝、土・日などにおけるサービス提供や、そのコスト負担のあり方は、考えさせられる問題を含んでいるようです。

 通関の世界では、税関は「開庁時間外の事務の執行」(関税法98条)という概念はありますが、特別の手数料は不要です。

 輸出航空貨物は、乗せる航空機が決まっていれば、おのずと航空会社の倉庫に持ち込む締め切り時間の制約がありますが、夜間や、土曜日にハンドリングがされるのは普通になっていますが、海のコンテナ貨物も、夜間にコンテナをヤードに持ち込みたいとか、引き取りたいとかの荷主が多くなれば、おのずと、そのニーズに対応したサービス体制になるということでしょうか?

 話は変わりますが、一時期営業時間の延長を競ったデパートが、最近では売り上げ不振から、時間短縮の動きもあるようで、流通、物流、運送などのサービス産業での営業時間は、いろんな観点からの検討が行われるんでしょう。

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 前の土曜日に、京都の城南宮に、満開のしだれ梅を見に行きました。花びらが少し散りつつ今が盛りでしたが、取った写真を携帯の待ち受けにすると、桜と間違うようです。