現在ブラジルで開催中の知的障害者サッカーの世界大会、INAS-FIDサッカー世界選手権ブラジル大会。
日本代表はグループリーグ第3戦のドイツ戦に7-0で勝利、グループリーグを1勝1敗1分けの勝ち点3得失点差+3で終え、決勝トーナメント(=準決勝)進出が濃厚になった。
ドイツは退場者を2人出し“自滅した”ようだ。知的障害者サッカーの場合、精神的にもろい側面を持っている選手も多く、一度気持ちが切れると立て直すのは容易ではない。そのあたりがドイツチームはうまくいかなかったのかもしれない。一方の日本は、小澤監督の12年間の粘り強い指導の下、技術戦術面での成長はもちろんメンタル面での成長も大きい。合宿に足を運んだ際、その点は強く感じた。運も味方した側面もあったのかもしれないがチームの総合力アップが呼び込んだ勝利という気がしてならない。ドイツは8年前の大会の開幕戦で0-3と涙をのんだ相手、倍にして借りを返したことになる。
現在のグループBの順位は1位ポーランド、2位日本、3位ブラジル、4位ドイツ。ポーランドは1位通過、ブラジルはグループリーグ敗退が決定。この大会は変則日程で行われているため、19日のドイツvsポーランドの対戦が終わるまで日本の最終順位は確定しないがドイツがポーランドに11点差をつけて勝たない限りは日本が2位通過となる。もしかりにドイツが11点差で勝利すればドイツが2位通過、日本はグループリーグ3位となり5位ー6位決定戦にまわることになるが、現実的には考えにくい。
一方グループAはサウジアラビアと南アフリカがグループリーグ突破を決め、19日の直接対決で順位が決まる。
3位はフランス、イブラヒモビッチの支援を受け出場したスウェーデンは3戦全敗の得失点差ー21で4位となり7-8位決定戦にまわる。
日本がグループリーグ突破した場合、準決勝は20日水曜日におこなわれ、対戦相手はサウジアラビアか南アフリカ。両チームは前日に試合を行っているため、コンディション的には有利となる。
(しかしどういう日程なんだ)
(*追記訂正 準決勝は8月21日木曜(現地時間11時40分~、日本時間23時40分~)に2試合ともおこなわれるようです。したがってサウジアラビアは中1日、日本は中3日ということになります)
今回は参加国が少なかったことも準決勝進出を濃厚にした一つの要因ではあると思う。もちろん日本チームが自力をつけてきたことが好結果を生んでいるわけであるが、参加し続けていること、チームがチームとして機能し続けていることも大きな要因だ。出なければ勝てないのだ。資金的にも大変な状況のなか出場し続けているからこそ、よりよい結果が生まれようとしている。
一つでも上の順位を持ち帰って来てほしい。
ドイツ戦の行われた日は応援ユニフォームをずっと着てたんだけど、水曜日も着ておかないと!
尚、試合結果の詳細は日本知的障がい者サッカー連盟のHPに随時掲載されています。
http://jffid.com/tag/%E7%9F%A5%E7%9A%84%E9%9A%9C%E5%AE%B3%E8%80%85%E3%82%B5%E3%83%83%E3%82%AB%E3%83%BC
ブラジル戦のダイジェスト映像を見ましたが、浦川選手の積極的な攻めの姿勢が目に付きます。頼もしい限り。
*文中の試合日程はいずれもブラジル時間。