サッカー狂映画監督 中村和彦のブログ

電動車椅子サッカーのドキュメンタリー映画「蹴る」が6年半の撮影期間を経て完成。現在、全国で公開中。

電動車椅子サッカー 第1回CLUB CHAMPIONSHIP

2014年04月22日 | 電動車椅子サッカー

先週末の19日土曜日、大阪で電動車椅子サッカーの大会、第1回CLUB CHAMPIONSHIPが開催された。
公式の大会ではないのだが、関西の方々が尽力し開催にこぎつけた。

日本の電動車椅子サッカーは、制限速度6kmで行われる場合と10kmで行われる場合がある。前者が国内独自ルール、後者は国際ルールに準じたものであり、この大会は国際ルールの制限速度10kmで開催された。
クラブチーム間で国際ルールにのっとり競い合う場は少なく、とても貴重な場となった。

電動車椅子サッカーの6kmと10kmの競技は別の競技と思った方が理解しやすいかもしれない。サッカーにはちょっと例えにくいが、野球に例えると、軟式野球と硬式野球の違いと考えると理解しやすいかもしれない。(あるいはソフトボールと硬式野球?)
プロ野球や高校野球(軟式もあるが)は硬式、草野球や中学は軟式。硬式の方がより高度になるわけだが、軟式野球が日本の野球の底辺を支え、すそのを広げる役割を担っていることは間違いない。
野球の世界で軟式をやめて硬式に一本化しようとか、その逆を言う人は誰もいないわけで、電動車椅子サッカーの世界でも6kmと10kmの競技がうまく共存していければいいと思う。
そもそも電動車椅子の日本の法定速度は6kmであり、電動車椅子サッカーを始めようと思った場合、所有している電動車椅子では10kmでは走行出来ない場合が多く、仮に10kmでプレーしたくても当初は6kmルールでプレイするしかなかったりするわけである。
10kmと6kmの差はもちろんスピードの違いとして全体のプレーにも影響するが、10kmの場合はスペースの活用が重要なキーワードになってくる。

ちなみに硬式野球と軟式野球は基本は共通し、同じ野球でもあるのだが、硬式野球経験者としては、まったく別の競技という印象がある。
硬式野球をやっている時に軟式のボールを投げると、まるでピンポン球のように感じられてとてもやりにくかった覚えがある。
硬式野球のバッティングでジャストミートした時の快感!は、軟式では正直得られない(私の感想では)。
また硬式のデッドボールは本当に痛い!高校時代、顔面に死球を受けヒビが入り、しばらく流動食になったこともある。

それはともかく、大会には関西から3チーム、関東から2チーム、九州から1チームの計6チームが参加、決勝でナンチェスターユナイテッドをPK戦の末、倒したRed Eagles兵庫が優勝した。
チームによっては参加できない選手やスタッフがいたりと、新たな大会の難しさもあったが、決勝に進んだ2チームはモチベションも高くメンタル的にも充実しているように見受けられた。

また今大会は電動車椅子サッカー専用マシーンと言っても過言ではないストライクフォースの所有者がさらに増えたが、“慣れ”には差があり、そのあたりも明暗を分けた。
またストライクフォースに果敢に挑んだナンチェスターユナイテッドの東選手のプレーは。大男を相手にした香川選手(いい時の)のようにも見え、逆にインパクトを感じる局面もあった。本人はまったく納得していないようであるが。
ちなみに最多得点を挙げた塩入選手(ナンチェスターユナイテッド)がMVP。東選手との絶妙なコンビネーションを何度か見せてくれた。
ナンチェスターは代表候補の2人以外も底上げがなされチーム力がアップ、しかし3月のドリームカップに引き続き準優勝に終わり、悔しさを鹿児島に持ち帰ることになった。
一方優勝したRed Eagles兵庫は、有田選手を中心に高い集中力を見せ、見事な優勝を飾った。
関東勢のレインボーソルジャーやYokohama Crakersは、それぞれ3位、4位に甘んじてしまったが、この先巻き返してくれるでしょう。


なんだか偉そうに書いていますが、正直言って、私の電動車椅子サッカーの観戦力はまだまだ、というか全然だめです。
理解が足りないと痛感する日々であります。


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