おじいちゃんの小さな疑問集(旧:おもりぽ)

「おじいちゃんがふと抱いた小さな疑問」を、載せさせていただきます。答えや共感や異論があればぜひコメントを!

こぉんなバイトがあったぞリポート.7の②

2007年12月14日 | Weblog
【スキーツアーバス添乗員.その②】

 「スキーが上手いとツアー客の女性陣からモテルかもよ」という悪友の甘言は、ツアーの客達がバスに乗った段階で、期待できないということを悟らされました。参加者は男女半々ぐらいで各バスに割り振られていて、目的はスキーであると同時に、同じ社内でもなかなか知り合えない男女が、仲良くなる機会でもあるということが一目瞭然でしたから…。大学生のバイトの添乗員なんて、明らかにお呼びではないのです。

 ここからは、お客をバスに乗せて後の、添乗員の仕事やその他について順を追ってご紹介します。迎え先に着くのは夕方でも、仕事を終えて客たちは乗り込んでくるので、全員集合までは結構時間がかかり、出発はどうしても夜近くなります。練馬インターから関越道に乗ると、この時間はあちこちの車がスキー(当時スノボはまだなかった)を積んでいて、多くの車の目的が一緒であることがわかります。

 往路のバスの中は比較的静かです。男女がまだ一緒のバスになって間もないこともあるので。たいがいは幹事役の男性が、添乗員席真後ろの一番前の席に座ってくれます。それでバスがサービスエリアなどで休憩した後の人数確認などは、この幹事さんがやってくれちゃうので、ぼくは幹事から聞いた結果だけを運転手さんに伝えればよく、とても楽ちん。人によっては菓子や飲み物類を差し入れてくれたりもします。

 休憩は2回程度、よほど渋滞がひどい時は3回取ります。このバイトをやって初めて知ったのですが、高速道のサービスエリアの店も、一般道沿いの休憩用の食堂兼土産屋も、運転手や添乗員向けに一般客とは区別した別室を設けています。で何と、われわれの飲み食いはセルフサービスですが、全てタダです。それどころか、店によって寸志の封に入った現金をくれたり、ポイント券をくれてポイント数によってウォークマンなどの家電品と交換できる制度になっていたりします。

 できるだけ自分ん所の店に寄って、バスの客を降ろして欲しい。そんな競争原理が働いた結果の制度なんですね。運転主さんがどこの店にするか、バイトの添乗員に相談することはないので、ぼくらにサービスすることの効果は疑問ですが。添乗員には現金の場合は当時で500円程度。運転手さんはおそらくは、その2倍か3倍程度の様子でした。

 休憩以外の走行中は、バス内の照明を落とし、お客さんたちは睡眠を心がけます。夜中2時頃宿に着いて入浴し、その後仮眠してから明朝スキーを始めるのに備えるわけです。ぼくは、曇るバスの窓の内側をせっせと拭くことにイソシミます。居眠りせずに、現地まで到着することが、最大の使命ですから。

 途中、積雪に対応するタイヤチェーンの装着をいたします。どの運転手さんもバスの巨大なタイヤにとても器用に、効率良くタイヤを装着します。ぼくは、寒さの中、降雪がひどい場合は傘をさしかけたりして、その作業を見守っているわけです。

 宿につくと、お客さん達を降ろすのと平行して、バス内に忘れ物がないかチェックします。財布とかライターとかサングラスとか、たいがい2、3個忘れ物があり、本人や幹事さんに渡します。多くの場合バス駐車場は宿から離れたところにあるので、その後そこまで行ってバスを止め、社内の灰皿とかゴミの類の片付け。その間車外で他の仲間とダベっている運転手さんもいますが、たいがいの人は手伝ってくれます。駐車場から宿まで一緒に歩き、同じ部屋で就寝ということですから。

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 次回は宿での過ごし方と、復路での仕事に話を進めます。往路からしてすでに、とてもオイシイバイトだと思いませんか?
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