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邦人保護は難しい

2015年02月06日 19時55分02秒 | その他
 国や地方公共団体は住民を保護する責任を担っています。国内は勿論の事、海外においても在留邦人の保護は在外公館に課せられた義務の一つになっています。

 ただ、いついかなる場合においても保護が可能かと言うと限界があり、保護が適わない場合も当然あります。二次災害が予想される場合や危険な気象状況下では、国内であっても保護が出来ない場合があります。これが海外での事案ともなると、さらに難しさが増すと思います。

 今回の日本人殺害を未然に防ぐ目的で、必要な人員を日本から派遣して拘束されている日本人を助け出し、日本に連れて帰ると言う事が果たして可能だったのか。恐らく「ノー」であると思います。

 例えば自衛隊を派遣して人質を奪還するケース。

 自衛隊は日本が侵略された際に正当防衛的に反撃するためのもので、この点に異議を唱える政治勢力はさすがに居ないと思いますが、国連決議に基づくならまだしも、邦人の人質奪還のために日本が単独で海外に自衛隊を派遣し武力を行使するのは自衛隊の目的を超えるように思います。これが侵略になると言うような飛躍した考えは持ちませんが、日本人の救出のためとは言え、日本の領土の外で行なう活動が自衛とみなせるかどうか。

 仮に国内的な合意が得られて派遣する場合でも、当事国が外国軍隊の受け入れを許可するかどうか。外国の軍隊が自国内で軍事活動するのは異常な事で、主権の侵害になりますから、仮に日本が受け入れ側だったら許可する筈はありません。邦人が拘束されている地域が当事国の政府の統治が実質的に及ばない地域であっても、許可されるかどうかは別と思います。

 万一、当事国の同意も得られて自衛隊を派遣できたとします。人質奪還に際しては説得や放水のような日本的な手法は全く意味をなしませんから、敵を発見次第、直ちに銃撃して殲滅、つまりは皆殺しにしないと目的を果たせません。映画、テレビでの話なら当然の先制攻撃が自衛と言えるかどうか。それに自衛隊の武器使用が制限されている現状では、敵を効果的に殲滅する事が出来ず、拘束された邦人の安全も図れない可能性が大きいと思います。その上、派遣される自衛隊員が非常な危険にさらされ、目的を全うできる保証が無いように思います。

 現実には自衛隊の派遣による人質奪還はハードルがとても高いと思います。

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