ヴァイオリンとフルートのRio

ヴァイオリンとフルートに取り組んでいます。

フルート購入について

2015年07月14日 16時35分08秒 | フルート
 フルート購入の際の親の相談事は見たことがあまりありませんが、ヴァイオリンだけ取り上げるのは片手落ち、おっと放送禁止用語なので、どうかと思いますと言い換えましょう。

 フルートは一般的には会社製で、メーカー名や品番で選ぶ事が出来ます。ヴァイオリンよりは多少は分かりやすい世界と言えます。お値段もヴァイオリンに比べればリーズナブル。

 ネット上の「お好きなフルートメーカー人気投票」による人気ランキングを部分的に引用しますと、①ムラマツ、②アルタス、③パール、④サンキョウ、⑤ミヤザワ、⑥ヤマハ、⑦パウエル、⑧マテキ、⑨サクライ、⑩ブランネン・クーパー(以下省略)との事。これで大体は挙がっています。

 ムラマツとヤマハは特に有名。ムラマツは何と言っても老舗。N響奏者で芸大教授だった吉田雅夫氏がムラマツに依頼して改良を重ねたと言われます。対するヤマハは日本有数の総合楽器メーカー、フルートは後発と思います。

 日本のメーカーはムラマツと何らかの関係を持っていることが多く、ヤマハの管楽器部門の前身である日本管楽器もムラマツの影響を受けています。外国製もありますが、ヴァイオリンと違って外国製を狙う必要性は低いと思います。因みに私はパールとサンキョウの製品を持っています。

 フルートは素材で値段が違います。素材の点で安価なものから順に並べると、洋銀、頭部管銀、管体銀、総銀、ゴールドに大別されます。洋銀とは素材が洋銀(銅、ニッケル、亜鉛の合金)で作られたもの、頭部管銀とは、頭部管が銀製のもの、管体銀はキーメカニズム以外の管が銀製、総銀はすべてが銀製のもの、ゴールドは金製のもの(金製にも更にいろいろあります)。ゴールドを使う専門家が目立ちますが、一般の人は総銀までで済むと思います。銀がフルート製作に最も適しているとも言われます。

 純粋に物理学的な話なら素材が音に与える影響は全くないと言われ、事実、木管でもよい音が出ますが、洋銀と銀とでは音が違うのを私も実感しています。恐らく加工に違いがあるのであろうと思います。私の想像に過ぎませんが、グレードの高いフルートを作る際には素材として高価なものを使用し、高い技能を持つ人に加工させるのではないか。仮に安価な洋銀を用いても、熟練した製作者が時間をかけて手作りすればよい楽器が生れると思いますが、フルートメーカーの販売戦略上は洋銀の楽器を幾ら丁寧に作ったからと言って高く売るのは困難。

 大フルーティストのマルセル・モイーズは洋銀製のフルートを愛用したと言われます。メーカーもやむを得ず応じ、洋銀製のよい楽器が出来たのでしょう。洋銀は銀に比べると耐久性の点で少し劣るかとは思いますが、銀も酸素や硫黄の作用で黒変します。その点、ランパルのように金製のフルートを発注してくれるとヘインズ社も販売によい効果が得られて助かったと思います。

 フルートは多数の孔を両手の指で開閉する事と倍音によってさまざまな音を出すことが出来ますが、高音部は音を出しにくいので、「ミ」の音を出しやすくするEメカニズムと言うのがあります。楽器を安価にするために省いてあると人によっては吹きにくいので、これは有った方がよいかな。

 他のオプションは無視するとして、C管とH管と言うのがあります。右手小指で操作する足部管がドまでのもの(C管)とその下のシまでのもの(H管)の楽器の事を指します。最低音がシまであると、例えば「タイスの瞑想曲」を楽譜通りに演奏できますが、ドまでだと、楽譜の一部を1オクターブ上で吹くようになります。オリジナルのフルート曲でない場合にはこのような事が起こりますが、過去の作曲家の時代の楽器はC管、もっと昔はD管のトラヴェルソだったので、シが必要なケースは実際にはほとんどありません。


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