Y's クロニクル

旅行等の一生思い出に残る事から日々の小さな出来事まで少しずつクロニクルに残せたら・・・と思っています。

映画「ヒトラー最後の12日間」を見た。

2015-11-04 22:03:57 | TV・映画の感想、書評など

ヒトラーってあまりにも有名で知ってるつもりでいたけれど、独裁者で~選民思想で~
「アイル・ヒトラー」って手をあげて~ 歴史上最高の部類の悪人で~って事くらいしか
よーく考えたら知らない・・・

文化の日はとても穏やかなお天気で、にもかかわらず珍しく二人だけの休日。
暇なのに夜にこれといって見るべきTVもなく、こんな時のお助け動画サービス。
「ヒトラー最後の12日間」を見た

2004年のドイツ映画。アカデミー外国映画賞にもノミネートされた作品。
正確にはドイツ、オーストリア、イタリア共同制作だけれど、ドイツでヒトラーの映画が制作されたのは
これが初めてなんだって~それくらい国内ではタブー扱いなんだろう。

主演はモノホンかと見まごうばかりのブルーノ・ガンツ
ブルーノ・ガンツといえば「リスボンに誘われて」にも出演していたスイス出身の名優。
まったくヒトラーに似たところはないのに、この映画ではクリソツ~

それにしてもガンツですよガンツ。名前にインパクトあるわ~
私の場合、単にガンツ&ローゼズからのイメージですが・・・ちがう?ガンズ&ローゼズか~
お若いお方は知らんかの~’80に一世を風靡したロスが生んだハードロック・バンドですたい!

おっと・・・話を映画に戻してっと・・・

この映画はヒトラーが地下で過ごした12日間をヒトラーの個人秘書をしていたユンゲの目を通じて
ヒトラーと彼を取り巻く人々の物語で、歴史家の書いたノンフィクションとユンゲの回顧録を原作としている。

見終えて劇中、涙が出るようなことはなかったけれど、見終えてなぜかしら涙が込み上げてきた。
それがなぜだかはっきりとはわからないでいるんだけど・・・


2時間35分中ほぼ地下壕が舞台のスタティックな映画にもかかわらず、全く長さを感じなかった。
スタティックと書いたが、もちろん外ではソビエトが包囲し至る所が爆破され、怪我人は
この地下壕の医療施設に搬送され、負傷した手足をどんどん切り落としてしまうシーンなどはあるのよ

実在のユンゲ自身が映画の冒頭、最後に独白という形をとっている。

「若さは言い訳にはならない。目を開けていれば気づいたはずだ・・・」。。。と彼女は語った。


恐ろしい怪物のようなヒトラー。。。
しかし、当たり前のことかもしれないけれど彼は普通の人間でもあったという事・・・その事実が重い。
地下壕で食事の支度を担当する下働きの女性にも食事の感謝を伝え、
子供には優しく(彼は死の直前に結婚し彼自身の子供はいない)愛犬家でもある。

56歳で長年の愛人であり死の直前に結婚したエヴァと自殺を遂げたのだけど、
その頃には70歳代にしか見えなかったという背中は曲がり正常な思考も出来ない
小男・・・(正確な身長は分かってはいないけれど175cm以下らしい、長身なドイツ系の中では小柄)
しかし最後まで彼と生死を共にしたいという部下もいたわけで・・・

いつの時点でヒトラーはあのアイル・ヒトラー!!!になったのだろう

意外な事に彼はオーストリアで生まれている。ドイツ系ではあったらしいけれど。
名門の生まれではない、父親も今でいう小卒ていど?努力で地方の名士くらいにはなっていた。
ヒトラーといえば勉強は文系、理系共に不得意で、小学校の上の学校の受験に2度も失敗し
美術に関心があり美術学校・・といっても大学とは違い誰でも受けられる技術学校?それも落ちている。
努力で成り上がった父と出来の悪い息子のそりは悪かった。
ヒトラーも学歴でいえば実質、小学校卒業のみ。

成人以降だと思うけれど母親が乳がんで死亡し、これ以来、健康に人一倍気を遣うようになった。
たばこ、お酒を好まなかった。 

第一次世界大戦で軍に所属し、終戦後、政治の道を歩みだした。
そして大きな転機がミュンヘン一揆ということらしい。それ以降頭角を現し実質、大統領の権限を与えられた。

イタリアのムッソリーニに心酔し、彼と同じ独裁政治を行うようになる。
ムッソリーニは学も品もないヒトラーを嫌っていたらしく、ムソッリーニが失脚するまでヒトラーを認めなかった。

ここまで調べて、なおさら疑問が
なぜそんな男があんな権力を手に入れる事が出来たのだろう

その頃のドイツはワイマール憲法のもと民主国家であり、ヒトラーは民主的な選挙によって選ばれたのだ・・・ 

歪曲したダーウィニズム・・強いものが弱い種を駆逐するという・・・アーリア人こそが遺伝的に優勢である・・・
金髪の美しい髪、青い瞳、長身。
ヒトラー自身は青い瞳は持っていたものの、子供の頃、金髪だった髪は成長共に黒に変化し体格も小柄。
有色人種を嫌い、日本にも偏見を持っていたけれど政治的な立場上、同盟を結ばざるを得ず、
公の場で日本への嫌悪感を現したこともあったらしい。
側近であるヒムラーが親日家であった事もヒトラーい良に影響を与えた。 

キリスト教会に通い一時、牧師を志したこともあったらしいけれど、信仰心というよりは教会の荘厳な建築や
その教会音楽などの雰囲気が好きだったという事。
イエスを磔にしたユダヤ人に対する憎しみ・・・という事になっているけれど、
おそらく不況に突入し金融などで成功しているユダヤ人に対してヒトラーだけではなく、貧しさを余儀なくされているアーリア系の人々が
政府に不満を持ち、社会主義的な運動へと傾いて行ったのだろう。
その国家事情はムソッリーニを要するイタリアと酷似している。 

人間というのは自分の生活に光を見いだせない時に、自分の内に原因を探ろうとはせず、外にその原因を見出そうとするのだろう。
その対象がユダヤ人であり有色人種であり障害のある人々だった。 
驚くことにヒトラーの時代ドイツにはT4作戦と呼ばれる暗黙の安楽死法があった。(法律として制定せず、一切をヒトラーが判断)
選民思想から障害者、遺伝的病気、不治の病 を劣勢な遺伝子・・とし同じアーリア人であっても安楽死という名のもとに
ガス室のような施設に送られ殺された。

ドイツ国民はユダヤ人の迫害、劣性遺伝子と決めつけられた人々の運命を見て見ぬふりをしたわけだ。 

どう考えても劣等感の塊だったヒトラー。
その証拠に名門出身、高学歴の者を嫌った。
必要な分野は後に独学で身に着け、その分野の専門家はヒトラーと対談した後「独学で学んだ者の偏った頑固さがうかがえる」と語ったらしい

なぜヒトラーはヒトラー足りえたか???
有名な話で彼は弁舌に優れていた。
人心を掴む演説の才能はあった。
が、、、、彼は対人とのコミュニケーションをとる事が下手だったとある・・・

グダグダ書き連ねてきたけれど、そんなヒトラーに心酔した国民が多かったからこそドイツはあのような道を突き進んだのだ。
人となりを良く知る腹心たちも彼と運命を共にしている。

映画を見ていてあの地下壕で上官達にはワインも食べ物も豊富にあり、ソビエトが近くまで来ている緊迫感と
別世界に生きているようだった。

しかし・・・心酔しているように見えた上官達は、分かっていたのではないだろうか?
ただ見ないようにしていただけ・・・見てしまうと自分自身が壊れてしまうから・・・

ヒトラーと親戚関係にあるスポークスマン役の大臣一家は終結が近づいていると理解し、
6人の子供達を地下壕に呼び寄せ、母親の手で毒殺する・・・ナチス無き世界で
生きていくことは考えられないと。
もちろん、大臣と妻もその後、自決するのだけれど。 

彼らはヒトラーの描いた世界の外を考えようともしなかったわけだ。
見ない事が彼らの中の絶対的な何かを満足させていたのだろう。
それが何かは私には分からないけれど。

精彩の無いしょぼくれて時にはエキセントリックになり妄想の様なビジョンをまくしたてる
ヒトラー・・・
それでも、なお心酔する人達・・・客観視すればコメディでさえあるのに。

人間は見たいと思うものしか見ないといったのはカエサルだ。

この映画の原題は「 DER UNTERGANG」英語題は「DOWNFALL」
滅亡、没落・・・というような意味。

人間は滅亡、没落そのような過程に身を置かざるを得なくなった時、現実を見ないようにすることでしか
自分の尊厳を守る事ができない生き物なのだろうか

であれば、なおさら秘書のランゲの独白のように「目を開けて見なければならない」どんな現実に対しても。
 


 


なぜに映画「リスボンに誘われて」が後を引いているか?

2015-10-28 08:32:31 | TV・映画の感想、書評など

昨日、映画「リスボンに誘われて」を見て原作が欲しくなりアマゾンで購入と書いた。
その後、内容が気になりちょっとネットで調べてみたのだった(原作は英語版だからさ~

なぜに映画を見て原作が読みたくなったかというと、美しい言葉がちりばめられていたから~
原作者 パスカル・メルシエを哲学の教師とか書いたけれど、どうも哲学者であり作家である・・・の間違いみたい
きっとあれだな・・作家で身を立てる前は教師もやってたんだよ~

でね、ネットで調べたら日本語訳のバージョンが過去に出版されていたんだって~
私は「Nighttrain to Lisbon」って入力したから英語版しか出てこなかったんだ~
日本語の題名はそのまんまで「リスボンへの夜行列車」だって~
この本は無理やりジャンルに当てはめるとしたら「哲学的ミステリー」??? らしい。
これからもわかるように、私の様な英語難民に英語版で哲学って無理じ~ゃん
まだ、ベルンの街でうろうろしている段階だからいいけどさ、これ列車に乗っちゃったら読みこなせないよ

始めに唐突に言っときますが、この映画は最後の方で興ざめしたな~
この映画のキーマンであるアマデウの恋人エステファニア(メラニー・ロランフランスの女優さん)
なんとなく知的で儚げな感じじゃない??? 

 「メラニー・ロラン リスボンに誘われて」の画像検索結果

これは1970年初頭のカーネーション革命の頃の回想なのね、主人公が現在の彼女に
会いに行くわけだけど、それがね~歳をとったから~とかそういう次元じゃない

 「レナ・オリン」の画像検索結果

レナ・オリンっていうスエーデン出身の女優さんでイメージ全く違うじゃない

このがっかりさは「初恋が来た道」のチャン・ツィー・イーがお婆さんになって昔の面影が
微塵もないので「こうはならないだろーーー」と同じくらい合っていない。

 「初恋が来た道」の画像検索結果

ギスギスした感じでイメージ違い過ぎ~

っていうがっかりさが半端ない。両映画ともそこが残念だった・・・・・

本題に戻って、この「リスボンに誘われて」の中で重要なのが若きアマデウによって書かれた一冊の
自費出版本「言葉の金細工師」
この本に自分を見出すかのように、そして本に挟まれていたリスボン行きの切符に導かれるかのように
ベルンからリスボンまで仕事を放棄して旅に出たわけよ。

そして本の中の言葉は私の中にも落とし物をしていったわけね。

ふとある事から手にとる事になったこの本は主人公の知らない作家の本だった。
そしてページをめくると
「人生の一部にしか生き得ないのなら、残りはどうなるのだろう?」
こんな文章から始まるんだもの主人公じゃなくても引っかかるよね~なので原作を読んでみようと・・・

キラキラなアマデウのお言葉の数々~

”若い時は皆、不死であるかのように生きる 死の自覚は紙のリボンのように我々の周りを付かず離れず踊るだけだ
それが変わるのは人生のどの時点でだろう?そのリボンが我々の首を締め始めるのはいつだろう?”

こんな言葉がさ、夜行列車の寂し気な感じとか、ファドに象徴されるように哀愁漂うリスボンの風景と
オーバーラップして、思索するにはもってこいの秋ともなると買っちゃうよね~読めなくても

このアマデウは若くして死んだ医者であり革命に参加した人でもあるのだ。

”ふたたび人生のあの時点に立ち、現在の私へと導いた道とは違う方向に進みたい。
人生を十分に生きたとき、我々は自分へと旅をする、人生がどんなに短くとも ”

”結局は自分自身の問題なのか?肯定しうる人生にするために、
成し遂げ、経験すべきこと自ら課した人生像のせいなのか?”

”なばら死への恐怖とは、自分がなろうとした人間になれない事への恐怖だ。
完全な自分になれないという確信に襲われたとき、
残された時間をどう生きれば良いのかわからなくなる”

”人生を導くのは偶然だ。
残酷さと思いやりと幻惑的な魅力にあふれている”

”人生の重要な分岐点、生き方が永久に変わる瞬間に騒々しい演出があるわけではない。
実際には人生に変化をもたらすものは、ひそやかに忍び寄る。
その瞬間は静かに展開し、全く新しい光のもとに人生が照らし出される”

”我々は自己の一部を残して旅立つ。そこを離れても同時にとどまるのだ。
自己の内には戻った時にだけ見つかる何かがある”

”人生を十分に生きたとき我々は自分自信へ旅をする。
たとえ人生がどんなに短くとも”


これは原作の中からの文章だけれど・・・

 「もういちど人生のあの時点に立って、現在の私を私たらしめた道のりとはまったく違う方向へ向かいたいという望み
夢のようにはかない、悲壮な望み・・・私の背後にある時間を戻す旅に出たい、
けれど同時に私自身を・・・過去の出来事によって形作られたいまの私という人間を
その旅に連れていきたいという、なんとも不条理な望み」

 
映画の中の言葉とリンクしてますね~
 
ポルトガルというカトリック国でアマデウは無神論者でした。
けれど、無神論者であってもやはり神から逃れられない人々であるのだな~とも感じられますですね~
ガルシア・マルケスの「百年の孤独」と同じ精神を感じるというか・・・
ガルシアはコロンビア人のジャーナリストでコロンビアはやはりカトリック国、ポルトガルの
お隣のスペインに統治されていたんだよな・・・ 
 
映画では味わえなかった原作の世界を味わってみたいと思わせるのに十分な言葉たちでしょ? 
原作は2004年に発売されて以来世界中で400万部も売れたんだって~
日本では早川ミステリーから2012年に出版されアマゾンでは中古品でも5000円以上の物が
多いというか4000円以下の物はないんだよ~
頑張って英語で読むしかないか~。。。 
 

 

 


Netflixのマルコポーロとは?とにかく面白いです!

2015-09-09 10:10:22 | TV・映画の感想、書評など

netflixの「マルコポーロ」エピソード10の最後を残すだけとなった。
個人的には、かなり面白く今年のNO1だと思って見ているんだけど、
意外や意外・・・netflixの本拠地である米国の批評家の間では酷評の嵐なんだって~ 

タイムのレビューを読んでみると「くだらない歴史大作。ネットフリックスが莫大な資金をつぎ込んで
好きな人は好きだろうという全く何を描いているのかわからない壮大なドラマを作った。
擁護する視聴者は忠実に歴史を描いているというだろうが、大ハーン(エンペラー)がその刃に世界地図を
彫りこんだ大きな刀を持ち、モンゴルの王、中国の王、世界の王という陳腐なセリフを毎回唱えるだけだし
マルコポーロは、いとも簡単に大ハーンの信用を得る事が出来るし、舞台美術も陳腐」なんていう酷評とは
こういうものだろうの典型(タイムのレビュー訳は超、超、超訳なんで

これは我々日本人と違いマルコポーロやモンゴルに馴染みが薄いからじゃないかと思ったのよ。
画面にイタリア人であるマルコ以外はほとんどモンゴリヤン、チャイニーズというアジア系の顔だらけだもの。
しかし、そうでもなさそうなのは・・・一般視聴者はそう考えてはいなさそう・・・ というのは・・・

米国の視聴者の大手レビューサイトでは、酷評している批評家を酷評している
レビューがかなり多いのだ。多くみられるのは「酷評している批評家はあまりにも無知である 
ってヤツ。
私もそう思うな~あの大ハーンをその様にしか捉えられない批評家の感覚が信じられない。 

塩野七生の「ローマ人の物語」が好きな人なら間違いなく好きなんじゃないかな~と思う。
壮大な侵略の歴史・・・しかし残酷な歴史だけではなく(事実このドラマには酷く残酷なシーンも多いの
久々に顔に手を当て指の間からキャーと叫びながら見るという事をやった) 
大ハーン=フビライ・ハン という一人の人間の大きさと魅力をマルコを通して理解できる作品だし、
この時代の女性達も誇張はあっても伝わる内容なんだけどな~

その女性を描く際にエロ描写が多用されているというのも米国の批評家に不評な理由の一つかもしれない。
「お上品な中でなされるエロ」と揶揄しているのだから。
まあエロはね~確かに大胆に描かれているけれどあれだけ堂々と描かれていると見ているほうも
エロ度が逆に薄まるわけだね~
そしてただエロというよりも、あの時代なら女性の武器はそういう事だったのだろうな~とも思わせる。
賛否ではなく、事実それを持って生き、外交に貢献したんじゃないの?時代とはそういうものなんだよきっと。

批評家氏はこのドラマ全体に現代の価値観で酷評しているようにも思える。清廉で正義のアメリカだからな~ 

歴史の教科書で名前だけは憶えているマルコポーロ(AC1254年~1324年)
実際に彼はフビライに使えていたんだ
生地であるベネチアを父親と東方に旅立って、ベネチアに戻ったのは24年後だった。
そしてあの有名な日本のジャパンという名づけ親にもなった「東方見聞録」はマルコがベネチアに戻り、
口述筆記したもの。
その原本は早くに失われ、後にフランス語版、そしてドイツ語版で広く知れたわけだけど、
原本が無かった為に、かなり後になって創作されたストーリが多く紛れ込んでいて、
どれが本当にマルコのものなのか定かではないらしいんだね現実は

そして、なんていってもこのドラマの中心人物であるフビライ・ハン。
彼はあの「ジン・ジン・ジンギスカ~ン」の孫にあたり祖父が成し遂げられなかった
宋であった中国全土を支配し国名を「元」と名付けた。あの「元寇」の元です。

この時期までにモンゴルは世界史頻出の「ワールシュタットの戦い」でドイツ・ポーランド連合を
破りヨーロッパ社会に大変な脅威を与えていたわけよ。
ご存じのように元寇は失敗に終わったので日本は安泰でしたが。

フビライは中国統一後、交通網の整備を行いその偉大なる勢力拡大にヨーロッパ人も食指を
動かしローマ教皇やフランスなどは使節団を送るようになったわけ。
シルクロードは大金が落ちている道だもんね~
私が良く知らなかったこの辺りの事情も良くわかり、興味を惹かれます。 

そしてまたドラマには魅力ある悪役が必須なワケでそれにあたるのが宋の宰相、賈似道(カジドウ)。
カマキリ宰相と呼ばれその風貌から弱っちい男かと思ったら、これがなかなか~
カマキリの観察が好きだったらしいよ。策略だけにはめっぽう強い弱っちい男と思わせて
あのジャッキー・チェンの酔拳みたいな動きで敵なしときている。

カジドウは貧しい幼少時を経て最高位を実の妹を踏み台に得た男で、この妹は
幼少時から娼婦として、後には宋の皇帝の側室になり娘もいるけれど、フビライ攻略のスパイに
やはり娼婦として送られるんだよ

その他の興味引かれる登場人物は、フビライの妻、そして宋の皇帝の妻、彼女らがまた賢い
大きな男の影に優秀な女性あり!って感じかな。
フビライはアジア中東地域、ヨーロッパ、中国での捕虜や惨殺した男の息子などを宮廷で臣下にしている。
この人々も魅力的だ。
中国人で戦でフビライから目を突かれ盲目になった戦略家、中国武闘家や財政や戦略のトップである
インド系?ペルシャ系?の臣下など、昨日は彼のエピソードで初めてこの物語で涙したわ

この物語はそれぞれの人々が持つ「誇り」の物語だと思う。
その真の「誇り」が見ている者を魅了するんだよ。

このオリジナルドラマの脚本などを手掛けているのはアメリカ人なので、聖書的観点が根底にあり
「カインとアベル」が意識されているようにも思う(現に劇中でフビライが マルコにそのエピソードを
知りたいと言ってマルコが語る場面があった)カインとアベルの時代から続く悲劇を避ける事が出来ない
歴史と人間の呵責のような 

批評家氏のいうよな陳腐な舞台美術と私は思わないし、とても美しく壮大なモンゴル、中国、
宮殿で楽しめるし、
なによりも、あのどでかいフビライ・・お相撲さんの様なフビライがだんだんカッコ良く見えてくるんだ
そのちょっと危ういフビライの息子役は本当にイケメンだし
イタリア人のマルコポーロ役の俳優も何かの賞をもらっただけあって、なかなかの適役だし、
マルコポーロの目を通して描かれたアジアが何より新鮮なドラマだと思う。 

文字ばかりのブログになったのでチョコっと写真も~

ソラマチにナチュラル・ビレッジという100円ショップでは珍しいキッチン小物専門店があります。
最近はグラスやシュガー入れを購入。
ここで十分だね!

下のランチョン・マットは新丸ビルの「私の部屋」で2枚480円で買った物。
ちょっとゴージャスに見えるでしょ??? 


ウディ・アレンの「ローマでアモーレ」最高に面白い!

2014-11-07 08:51:03 | TV・映画の感想、書評など

映画紹介の前に昨日、工事中のバルコニーにこんな物が(@_@;)

体長5cmはあろうというスズメバチ
よーく見るとカッコイ~ぃ仮面ライダーみたい!なーんて言ってる場合じゃない!
どこかに消えたけれど、近くにスズメバチの巣があるって事でしょ
この辺にもいるんだね~ビックリよ。

 

さーて前から見たかった「ローマでアモーレ」。
ウディ・アレン監督で米国・イタリア・スペインの共同制作。 
イタリア映画は笑いあり涙ありでとーっても好きなんだけど、アメリカ人が
描いたイタリアでの映画はどうかな?

見終わった感想「足るを知る」って事なんだな~と。
映画の主題は?等は考えなくても絶対見てください
特に今の生活で笑いの少ない人・・・は、この映画で今までの1年分くらい笑っちゃってください

フォトジェニックなローマ満載なのでローマが懐かしい人、ローマにこれから
行きたい人も見ちゃってください

最近、ウッディ・アレンも歳とっちゃって残念と思っている人は、
この作品のじいちゃんウディ・アレンのキュートさにやられっちゃって下さい
(作中に監督自身も自虐的に登場します) 

そして映画にとーっても詳しい人は豪華俳優人が惜しげもなく登場するので
楽しみに!
映画に詳しくない私は、一か所だけ「ゴッド・ファーザー」のパロディ(オマージュ?)を発見!
詳しい人ならいくつもパロディを見つけられるんだろうな~。

私の爆笑ポイントは「シャワー」とだけ書いておこう 

そして「ライフ・イズ・ビューティフル」のロベルト・ベニーニ演じる
ローマのフツーのサラリーマンに起こる何やら哲学の臭いのする
ストーリー・・・などなど・・・

この作品に涙はまったくありません笑って笑って「自分の人生もそんなに悪くないか」
と思える映画でした。


チョッコっとデザート・・・(唐突!)

お嬢が「焼きりんご食べたーい!」と言ったので「明日作ってあげる」と
言っていたのをほぼ朝食を仕上げたところで思い出した。
今から焼いても朝食には間に合わないし・・・・と考えていたところ
・・・・・・
レンジで柔らかくして、中をくりぬいてバター、シナモン、お砂糖を
入れてグリルでこんがり焼いてみると早くて美味しい焼きりんごになりました。

夏にセブンイレブンのスピードくじで当たったアイスクリームがまだ冷凍庫に入ったまま
だったのでトッピングに使用。うまうま 


3D映像が大迫力?BBC制作「ネイチャー」を見た。

2014-05-11 07:33:21 | TV・映画の感想、書評など

長ーい、長ーい連休の方もいよいよ今日が最終日。

我が家はとっくに連休モードは終了していますが、体は連休の様に
ダラダラモード←いつもだよ~ 

その連休中に見たかったBBCEarth制作の「NATURE」を見てきました。
今話題のスポット、コレド室町3の3階にある東宝シネマズ。
連休中なので、これまた映画館内は凄い人、ヒト、ひと・・・

「テルマエ・ロマエⅡ」等も上映されているので大混雑です。 

ネットで事前にチケットを予約しいざ、日本橋へ
その時にある疑問が私の中にあったのですね・・・「あれ?1800円・・」
この映画は3Dである為、通常よりは高いはず・・

いよいよ入場・・入口のところのスタッフが3D眼鏡を持っている。
3D眼鏡は300円と言っている・・ああ、ここで購入するのね

チケットを見せ「3D眼鏡を・・」というと「この映画は3Dではありません」
と、意外なお言葉

エーーーーーッ、この映画って4K3Dが売りではなかったっけ
お嬢が「ネットで確認したの?3D上映かそうじゃない回か・・」
私   「どの回も特に注意書きがなかったから全て3Dだと思うじゃん・・」
R    「3Dデビューを楽しみにしてたんだよ・・・」

中に入り、けっこう、ガキが・・いやいやお子ちゃまも多い・・そうだよね、ネイチャーだもんね、
ガキに・・お子ちゃまにも見せたいよね~。 
あら~~幼稚園くらいのガキ・・お子ちゃまが泣きわめいてるよ~
ちょっと、ちょっと上映までに泣きやむんだろうね~
子供だましの為かヘッドフォンつけちゃってるよ~、好きな音楽でも聴いてるの?
それでも、そんな大きな声で泣くこた~ないだろ~って位に泣きわめいている・・

おー我々の両隣も子連れ・・そしてお子ちゃまは3D眼鏡をかけて待機
持参したんだろうね~。
やはり私と同じでこの作品は3Dだと思うよね。
逆に、この映画は3Dじゃなきゃ意味ないじゃん

映画内でもことさら「4K3D」で制作された初めての作品と言及。

映像は綺麗な物だったけれど、これってナショナル・ジオグラフィックとかで
見られるレベルじゃない

画面が変わるタイミングで、あの大音響の中で負けるかとの意思を持っているように
かのヘッドフォンつけられたお子ちゃまが、またまた泣き叫ぶ・・
おい、親連れ出せよーー、それがエチケットじゃないのかい

この映画はガキだけが楽しむために上映されているわけじゃないんだぞ?
大人だってあなた達より高ーいチケット代を払って見に来てるんだぞ

隣の親子のボリボリ、カリカリと上映中づーっと続く音は我慢しよう
でも、泣き叫ぶお子ちゃんは、一度お外に出てね!お姉さんからのお願いよ←だれがお姉さんやねん

日本橋の東宝では3D上映は行っていないという事だった・・
あり得ないよ~~
これだけ3D3Dって謳っておいて3D上映がないなんて
ガッカリした人がいっぱいだね、きっと。 

しかし予告で見た「ポンペイ」と「ノア約束の舟」などの大作が面白そうで
6月公開なので、どちらかを見よう
最近、予算の都合で旧約聖書時代の大作が少ないな・・と思っていたのだ。

そしていつもの高砂部屋の稽古見学。
今回はお醤油味のちゃんこを頂く。

 

そしていつもの事ながら、朝稽古で激しく当たり合う肉体の迫力に圧倒される。
頑張ってるな~、新弟子もいるよ・・まだ可愛いね~ 

15歳で愛知出身の「朝金井」君。。親元を離れてこの厳しい世界で
頑張ってるね~、おばちゃん応援するよ 

そしてこの稽古をみてからある動きをエクササイズに取り入れようと決意!
スクワットの低い体勢から片足ずつ前に出す動作・・これがキツイんだ
腹筋と足腰に効きそーー

さっそく、そのエクササイズを家でやっていると、お嬢が・・
「いっその事、入門したらいいじゃない?身長は165cm以上で
体重は十分たりているでしょ?」 


 

そして浅草はいよいよ今週末に三社が近づいてまいりました!

仲見世の夜は早い・・でもね、この観光客がまばらになった仲見世が好き。

そして・・・ライトアップされた浅草寺が素敵ですよ。

スカイツリーとのナイス・シーン。

夜も遅くなると観光客はまばらになりますが、是非、夜の浅草寺も訪れてみてね