「だんご虫が今、卵を産んだ~」
ななな・・なんだって~~~
日ごろの生活の中で、こんな好奇心を掻き立てられるフレーズに
そうそう遭遇するわけではない。
なんていったって「今」ですよ~。
今朝の親水公園はクリーンデーらしく、ご年配の方、近所の中学生の集団が
ゴミ袋と軍手などを装備し集結していた。
私が水辺を歩いていたらその小川を挟んで反対側で作業していた
中学生の男子がそう叫んだのだ。「だんご虫が今、卵を産んだ~」
私はああいうチマチマして集団性を持つ虫が苦手・・・
でもでも、だんご虫の産卵なんてそうそうにお目にかかれる人類がいるとも思えないよ~?
なーんだか羨ましいよ~中学生男子
見たかった~、オバサンも見たかった~~
翡翠豆というグリンピースとは少し違う青豆を大量に頂いた。
青豆・・といえば先週読み終えた「1Q84」book1~3のヒロイン。
村上春樹お得意のパラレルワールド全開の小説。
あれだけ売れたのだから殆どの日本人が内容を知っているようなものでしょう?
天吾いう家庭的に恵まれなかったが、数学の才能に秀で
文学的才能にも恵まれた主人公が小学生の時にやはり同じ境遇の
青豆という少女と一度だけ会話を交わしたに過ぎないけれどお互いに惹かれあった。
その後二人は30歳をすぎるまで全く接点を持たなかったけれど、
天吾が教団がらみの謎の美少女「ふかえり」のゴーストライターに
なった事で、予想外の事件に巻き込まれ遂にはパラレルワールドで
小学生以来の再開を果たす・・ってな物語。
もう図書館に本を返しちゃったので正確な抜粋は出来ないけれど
まあこの中で村上春樹氏はご自分の文学に対する姿勢みたいな
事も匂わせているわけですね。
例えば「想像の世界をあたかも現実にある様に詳細に物語る力」的な・・
私も作家さんってそこのところが凄いな~と常々感じとるわけですよ、ハイ。
しかし彼の場合「詳細」と「くどい」の違いが分ってないんじゃないかな~
それとも読者の知性とか想像力を信じていないというか・・・
例えて言うならお祝いのスピーチでオッサンが「えーーこの目出度いハレの日に~ぃ、
あっ、このハレっていうのはお天気が良いってこと言ってんじゃないですよ~っ
古来、日本にはハレとケというですね~」的な
想像力を掻き立てられる比喩って素敵だよね~
しかし彼はいらない比喩で悦に入っているって感じだもん
ミステリー仕立てで話は進んでいくんだけど、なんてったって、
オームを思わせる宗教がらみでヤマギシ会やら赤軍派っぽい
セクトも絡みそこにパラレルワールドときてるから、登場人物には
この事件の解決の糸口が見えないはず・・・
そこに見た目が異様な元弁護士で今は闇の探偵的な牛河って男が登場し
見えない闇から追われている天吾と青豆を追い詰めていくわけね。
そこがまたまた笑っちゃったよ~
だってさ、全く周到と思われる事情の中で経験と闇の人脈を駆使して
牛河は彼らに迫るのだけれど、最後の決め手は「動物的勘」ですと
もうさ、あらゆるファクターを集めて、その組み合わせは無限大なわけよ。
しかし、チョイスするものが全て正解組み合わせも全て正解
それが「彼にはなんといっても動物的勘が備わっているのだ」って作者に
言われちゃったら「あーーそうですか~それは敵わないですね~」ってなるわ・・・
意味ありげな「空気さなぎ」とかさ・・book3まで読んでも「いったい空気さなぎいるか?」
って感じだしさ~。
もうね話を広げすぎちゃって、書いててわかんなくなっちゃってるんじゃないの著者が。
天吾の父親が作品の中でこう言っていた。
「説明しなければ分からないという事は説明しても分らないという事だ」
分ってるじゃないの~春樹さーーん
さてその青豆(1Q84のではなくね)翡翠豆で蜜煮を作りました!
初夏らしい一品ですよね~
翡翠豆を柔らかくなるまで煮て、白だし少々とお砂糖をお好みで・・
グツグツしたら火からおろして鍋ごと氷水で急激に冷ます・・色が変わりませんから。
久々に本所の名店「わくい亭」に行って蕨のおひたしを食べたら、
これが美味しいんだ
味付けがめちゃくちゃ丁度いい・・お出汁だよな~、ウン・・
レトロチックに・・・