今回の仮称・熊本地震の本震は「布田川断層帯」が活動し起こったとされる。
活動域は27kmに及び最東端は想定されていなかった阿蘇山のカルデラにまで及んでいた。
この活断層というものが一般に認識されたのは阪神淡路大震災で活断層の運動に拠る被害を
目にしてからじゃない
阪神淡路大震災の時の活断層が動くという確率は30年間で8%だった。
そして今回の布田川断層は0.9%と評価されていた。
>活動域は27kmに及び最東端は想定されていなかった
「想定されていなかった」とあるように活断層の特定はとても困難な事なのだ。
断層の上に何もなければ良いけれど、自然の地層、都会ならば構造物などがあり
判定は難しい。
「動く確率」のもとになっているデーターは、日本に於いて1920年代からのものしか
残っておらず、後は古文書などの中で信憑性のあるものを加味し反映しているらしい。
活断層の活動スパンは1000年から5000年と幅のあるものであるけれど、これも
「ではないか・・・」の域をでないわけよ。
地球の誕生が50億年前だっけ
地質なんてものはそういう億年なんていうスパンなわけで、その中で有史後はほんの小さな点でしかない
そもそも活断層特定はどのようになされているのか疑問に思い、
この様な時にだけ役に立つ我が夫に質問。
「あのさ~活断層ってどうやって見つけるの」
「穴を掘るんだよ、そしてズレを見つける」
「へーーどの程度の深さ?」
「5m」
「けっつ!!!たった5m???だって動いたのは10kmじゃない!」
「10kmの深さを調査する技術は無いので、航空写真などから地表がズレている地点を
探して掘ってみて確認するんだよ」
「えーーそれより深いところの調査方法ってないの」
「音波探査などにより3kmまでは調べられる、その位までに断層が発見できる場合もある、
断層の発見に至らなくてもその深さまでにズレがあればそれ以深に活断層があるという想定は出来る。
浅いところで見つかればボーリング調査を実施し確認するけれど、とても費用が掛かり最深でも1km
までしか掘れない、しかしこれによって得たサンプルからズレなどは確認できる」
「じゃあさ、震源が浅く10kmで起こったって言っても、実際に事前には活断層は確認できていないのね???
浅いところで見つけて、後は過去の古文書などから類推しエイヤー!で決めているってワケね?」
「そうだよ」
このような現実で「活断層がこれから動くであろう確率」って意味なくない
関東は富士山、箱根山などからの堆積物が降り積もった上にあり直接的な活断層調査って無理なんだってさ。
元になる数値が推測なので非常に確立が低い「0.9%」の布田川断層は現実に動いてしまった。
昨日の記事でどうも古文書には400年前にも熊本地方は今回と同じ地震が頻発し、
熊本城は倒壊したというのだ。
そしてその8年前、1611年には東北地方で大地震が起き甚大な津波の被害も記録されている。
その約20年後には小田原地方で大地震が発生。
小田原というのは関東大震災時にも震源地とされています(関東大震災も3つの震源の連動とされています)
日本の至る所に活断層はあるのでしょう。
確率が低いからと言って決して安心できるものではないという事がよくわかりました。
そしてもう一つ、TVを見ていて気になる事が・・・
山岳地帯の多い日本では、地震が起きると地滑りも誘発され、今回も南阿蘇で犠牲者もでた。
そのニュースの時にアナウンサーとかキャスターが「地盤が弱いところは気をつけなくてはなりませんね~」
というコメントをたくさん聞いた。
そこでまた疑問。
「あれ???地滑り・・・土石流って地盤が弱いとか関係あるっけ」
「関係ないよ、スロープ状の地盤なら関係なく起きる」
たとえば地盤がとても強固な岩盤だとしても、それが山の斜面の様なスロープ状ならば、
その上に堆積している土砂が滑り落ちるんだよ」
例えば西日本は花崗岩が多い。その花崗岩は火山性の物で非常に固い地盤なんだってさ。
しかしこれがまた困ったもので花崗岩は内部で複雑に風化し水路(みずみち)が出来てしまい、
これが地滑りの序章になる。
また他の強固な岩盤でも一部の表層でこのような風化が起き、やはり水路が形成され
最悪な結果として土石流などが起きるけれど、地盤自体固いという性質は変わらないわけよ。
なので安易に「地盤の強固さ」だけで判断する事は危ない事なんだよ。。。
地形が判断の基準だろうね。
しかしねテロの心配は欧米諸国より少ない代わりに自然の驚異からは逃れられない日本。
とにかく今は一日も早くこの地震が収束する事を願うばかりだね
湧き水は阿蘇山からの美しいお水ですね
お水自体が悪いのではないでしょうけれど、
結果として地下水の影響を地盤は受けてしまいますもんね、液状化もそうです。
不肖の我が息子は、金曜に会議があるから明日夜、戻る予定ですがどうなんでしょうね~
ご子息も大変では、と拝察いたします。本当に、早く鎮まってほしいですね。
そういえば、NHKの番組の「ブラタモリ」で、熊本は水の国というのが放映されていました。
美しい湧き水が出る……、地盤の下を流れる水路も、関係してくるのかな~?。
日本は、どこも安全ではないですね