フューチャリスト宣言
梅田望夫氏と茂木健一郎氏の対談が中心の本。両氏とも1960年代初頭の生まれで、私より5から6歳若い世代だ。
梅田氏は、「ウェブ進化論」でネット社会への深い洞察力の持ち主で、ブログなどによる彼独自の主張も大変勉強になる。
茂木氏は、NHKの人気番組「プロフェッショナル」のメインキャスターとしても活躍中の脳科学者である。とつとつとした司会ぶりには、好感が持て、毎週録画して週末にゆっくり見るのを楽しみにしている。
両氏ともネット社会に対する底抜けに明るい「楽観論」に立脚しており、そのことは、新しいものに対する日本社会に最も必要な資質だ。
否定から入っても何も生まれない。まず受容することからこそ、新しい何かが生まれる。
茂木氏の主張する「偶有性」という概念の重要性には、ベンチャー企業経営の経験からも、まったく賛意を表したい。
現状をなんとか打破したいと格闘している人達には、大いなる勇気を得ることのできる必読の書ではないかと思う。
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