グリーン革命(上)
価格:¥ 1,995(税込)
発売日:2009-03-20
グリーン革命(下) 価格:¥ 1,995(税込) 発売日:2009-03-20 |
世界的なベストセラーとなった「レクサスとオリーブの木」で有名な米国人のトーマス・フリードマン著の「グリーン革命(上・下)-温暖化、フラット化、人口過密化する世界」を読んでいる。
その中では、日本のグリーン・テクノロジーが世界をリードする日が近いと予言されている。日本は地球上でもっともエネルギー効率の高い先進国であり、エネルギー価格高騰の時代でも繁栄できる備えができていると高く評価している。
果たして、本当だろうか?本音だろうか?
米国人である著者は、日本を持ち上げて、米国人への警告としているのではないか。
折しも、オバマ新大統領は、「グリーン・ニューディール政策」を高々と掲げ、環境規制や省エネ基準を強化し、日本を追いかけようとしている。
目標ビジョンが明確な時の米国は強い。新しいことへの挑戦スピリットやベンチャー精神は、世界一であろう。この活力は残念ながら日本に最も欠けるところである。
一方、21世紀のもう一つの大国である中国も、米国に負けず劣らずアグレッシブである。中国もとにかく方向性さえ決まれば、すべてが早い。
1970年代のオイルショック後、環境分野では先頭を走り続けてきた日本も、うかうかしているとこの数年で米国や中国に追い抜かれるのではないか。いつの間にか、省エネ・新エネで米国や中国の後塵を拝してしまうのではないか。
そんな危機感すら感じさせる本です。
日本の有識者の中では、今の経済不況に警鐘を鳴らす人は多数いるものの、地球温暖化や省エネ分野でのリーダーシップを取ろうという覚悟を持った人の発言が少ないのが気になるところでもある。
高い理念と明確な将来ビジョン。そして、それに向かう国民的な高揚感。すべてが中途半端なような気がしているのは、私だけでしょうか。
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