久しぶりに骨のある本で出合った。
「国家の命運」
著者の薮中氏は、北朝鮮との六カ国協議などでテレビにも良く出ていた薮中三十二氏である。この間まで、外務事務次官を務めており、退任後の著作となる。
尖閣の問題や北方領土の問題など、最近、わが国の外交の弱腰が批判されている中での、時期を得た書でもある。
さすがに事務次官まで上り詰めたトップキャリア官僚らしく、日本外交の実体験に基づく率直かつ明快な解説と自説が入った大変説得力のある本である。
こうした憂国の士が単に天下りで余生を過ごすのではなく、これだけの知見と経験の持ち主には、ぜひとも日本国の再生に活躍していただきたいものだ。まだ62歳という若さである。
今後の薮中氏の動向を注目したい。
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