「リーダーは半歩前を歩け」
この本の著者は、政治学者の姜尚中(カン・サンジュン)氏であり、前著の「悩む力」がおもしろかったこともあり、日経広告を見て即注文した。
新しい切り口のリーダーシップ論として、こちらも大変興味深く一気に読み終えました。
今のような混迷の時代だからこそ、「リーダーシップ」という古くて新しい問題を問い直す意味がある。というのが、筆者の問題提起である。
日本人をある意味冷静に見ることのできる著者だからこそ、今の日本のリーダーシップ論を鋭い洞察と批判に満ちており、納得するところも多かった。
小泉元首相のリーダーとしての厳しい分析と評価については、日本人および日本社会全体への大いなる警鐘にも思える。
われわれ自身が、ただ劇を見るように観客としているだけでは駄目であり、自ら能動的に行動していくことの必要性をあらためて感じさせてくれる。
今求められるリーダーシップとは、超人的なものではなく、まさに半歩前を歩く属人的なものであり、同時にリーダーシップは、先天的なものではなく、後天的なものである。
私のような日常の瑣末なことに日々格闘している平凡なビジネスマンにも勇気を与えてくれる書である。
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