ついに東京五輪の無観客を決めたそうだ。世紀の祭典といわれた国際競技のオリンピックが観客なしで開かれるという前代未聞の大会になりそうでなんとも当局は何が何でも大会ありきを貫こうとしている。スポーツイベントとは競技者がありそれをみる観客があってその声援が競技を盛り上げる。例えば優勝者の表彰式で表彰台に上がる選手は満面の笑みで観客に手を振って応えて国歌斉唱にその極になる。しかし、観客のいない静まり返った競技場では手を振る相手もいなければ優勝の感激など起こらないであろう。新しく作られたオリンピック競技場を見て欲しい。一周400メートルの10レーンの広いフィールドを中心にそれを取り巻くように多くの観客席が設けられているがその席に人を入れないで行う競技がどんなものかだし、開会式のあの声援もなしでは盛り上がりなどあるはずがない。菅総理の口癖の「安心安全を第一に全力で・・・」は口先ばかりのものではないか。
競技に出る選手の皆さんはしらけ切っているに違いない。あの昭和39年の東京オリンピックの開会を宣言した昭和天皇の厳かにも権威ある開会宣言は取り巻く観客の声援の中で行われた。観客有っての大会であって広いスタンドに人影のない開会式など当局のアタマの感覚を知りたい。