ベニバト(Streptopelia tranquebarica) Red Collared Dove
ベニバトは案外警戒心が高くて、関渡自然公園でちらっと見かけた時にも私に気付いた瞬間に飛び立ってしまった。
ここ嘉義でも警戒心の高さは変わらないけれど、何とかして近くで見たかった。
羽づくろいをしている個体に対して、ベニバトが顔をうずめている間に近づき、ベニバトが顔を上げて首を伸ばし警戒したら私はそっぽを向いて素知らぬフリをする、という動作をやってみる。誤魔化すつもりでわざとらしく口笛なぞ吹いて、横目でベニバトの方を見るとまた羽づくろいを始めていた。しめしめ、とまた近寄る私。
そうして今まで到底接近を許してくれなかった距離まで近寄ると、ベニバトはもう私を背景の一部だとしか思わなくなったのか、羽づくろいをしていた鉄柵から舞い降りて私の前を平然と横切った。
雄の美しさと気品は、素晴らしいの一言に尽きる。
まるで、荒野に紅い花が咲いたかのよう。
こちらは雌。ミニシラコバトといった感じだけれど、虹彩が赤くないしだいぶ灰褐色が乗っている。
他にはタカブシギ、コシアカツバメ、アマサギ、コサギ、オウチュウ等が見られたけれど、カンカン照りの真昼の暑さに耐えかねて駅に戻った。
【2010/09/26/台湾、嘉義 Chia-i,Taiwan】