**赤い首都**
その⑨につづき
いよいよ最終日。旅に出るといつも思うが、過ぎてみればあっという間。
朝7:20のモスクワ。ホテルの窓から
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【6日目のスケジュール】~クレムリンとグム百貨店、帰国の途
(前日行けなかった)ノボデヴィッチ修道院 → クレムリン(ウスペンスキー寺院 → 大砲の皇帝 → 鐘の皇帝 → 武器庫)→ 赤の広場 → グム百貨店(&昼食)→ 空港
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最終日の朝食。パンケーキが美味しかった。ジャムはアプリコット。この日のジュースはこけももジュースはやめて、オレンジジュースに。シリアルも美味しかった。……嗚呼、もう遠い昔みたいな気がするなぁ。
ホテルのロビー
ホテル全景(バスの中から)
出発は8:30。まずは、前日、大渋滞で予定が変更になり行けなかったノボデヴィッチ修道院へ。ホテルからはバスで15分くらい。
修道院そばの発電所
こちらは、モスクワ市の暖房にかかる集中発電所とのこと。このおかげで、どの建物も中はとても暖かいのね、、、。
この近くでバスを降り、歩いてすぐのところに池があり、その対岸に修道院が。1524年にスモレンスクがモスクワ大公国に併合されたのを記念して建てられた女子修道院。ここの墓地には、チェーホフやショスタコの墓もあるという。
ノボデヴィッチ修道院
池は薄く凍っている様子。例年の冬なら、もっと厚く氷が張っているんだろうなぁ。こちらは入館予定はないので外から眺めるだけだったのだが、工事中で全景が見られないかも、と言われていたのだけれど、十分美しい外観を眺められただけでもラッキーだったのかも。
再び、バスに乗って、いよいよクレムリンへ。子供の頃、ソ連からのニュースっていうと「ハイ、こちら、モスクワのクレムリン前です!」などと、特派員(今はあんまり言わないですね、これ)という人が言っていて、それが耳にこびりついているんだが、クレムリンとは固有名詞ではなく、城・城塞の意味で、ロシアのあちこちにクレムリンはあるということ。でも、私の中では、クレムリン=モスクワ(というか赤の広場)、なんだよねぇ。
バスを降り、国立図書館の脇を通り、、、
国立図書館。銅像はドストエフスキー
セキュリティチェックを受けて、メインの出入り口である、クタフィア塔~トロイツカヤ塔へと向かう。
トロイツカヤ塔
城壁の隙間から、、、
兵器庫の前に並ぶ大砲(ナポレオンから奪取したものらしい)
国立クレムリン宮殿(中には大きなイベントホールがあるらしい)
国立クレムリン宮殿前から聖ワシリー寺院を臨む(左の黄色い建物は大統領府)
大統領府(元老院)
国旗が揚がっているからと言って、プーチンがいるとは限らないのだそうだ。
ウスペンスキー大聖堂と大砲の皇帝
大砲の皇帝とパトリアーシェ宮殿。弾の方が大砲の筒より大きい、、、
この大砲は、1586年に作られたブロンズ製で重さは40トン。もちろん、これまで一度も発砲されたことはない。
大クレムリン宮殿
こちらは、1894年に焼失した歴代皇帝の宮殿跡に建てられたもの。一般公開はされておらず、現在は、外国要人等との会見に使われているとのこと。
クレムリンからモスクワ川を臨む
で、この後、ウスペンスキー寺院内へと向かう。
フレスコ画の数々
ウスペンスキー寺院(大聖堂)は、地震により倒壊した後、1479年に再建されたという。地震……?? ロシアでも、大聖堂が倒壊するような大地震があるの??とビックリ。サンクト・ペテルブルクでは、絶対に地震はないから、塔が土台に固定されていない、ってナターシャさんは言っていたのに!
皇帝の戴冠式や総主教の葬儀にも利用されたそうで、クレムリンの中心に建っている。イタリア人の建築家が設計したとのこと。
この後、武器庫へ。この武器庫とダイヤモンド庫は、特別の予約が必要なんだそうで、元々は、ダイヤモンド庫を見学する予定だったのだけれど、昨年末くらいに旅行会社から「ダイヤモンド庫はツアー見学禁止になった」とのお知らせが、、、。で、代わりに武器庫へご案内します、ということになったわけ。
武器庫というから、武器が一杯陳列してある博物館かと思うが、そうではなくて、全部で9室からなる歴史博物館である。ロマノフ朝時代の衣裳や馬車、王冠などの宝飾品、中でもインペリアル・イースターエッグがウリ。エカテリーナ2世が実際に着用していたドレスなども展示されていた。
宝飾品など、贅を尽くした品の数々は目の保養になるのは確かだが、……まあ、これでもか、っていう展示品の数々で、ハッキリ言ってかなり疲れる。おまけに撮影厳禁なので、画像は1枚もない。武器庫だけで、1時間半くらい見学していたのではないかしらん、、、。
イワン大帝の鐘楼
鐘の皇帝
1735年に作られた、高さ6.14メートル、重さ200トンの「世界最大」の鐘。鋳造中の事故で割れてしまったんだとか。
アレハンゲルスキー大聖堂
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この後、グム百貨店に行く途中で、土産物屋に立ち寄り。まだマトリョーシカをゲットしていないから、良いのはないかなぁ~と物色。あんまり大きくなくて、でも一番小さいマトリョーシカにもちゃんと丁寧に絵付けされているもの、、、と思って探すと、意外に顔が気に入らなかったり、模様が気に入らなかったりで、見付からない。
でも、パッと見て一目で気に入ったのに出会いました!
正確な値段を忘れてしまったんだけど、確か、5,000円弱くらい。ちょっと高いなー、と思ったけど、他に似たようなのもないし、色もちょっと珍しいし、何より、この子に呼ばれた気がしたので、これはご縁だと思ってゲットしました。
ちなみに、お店の方にもらった案内によると、一番小さいマトリョーシカに願いを込めながら行きを吹きかけ閉じ込めておくと、願いが叶うと言われているのだって。ただし、願いが叶うまで開けてはいけないと。願い事なんて、、、、この歳になるともうそんなもんないんだけど、今なら、早くコロナが収まりますように、、、とかかしら。
グム百貨店外観
グム百貨店内部、吹き抜けが明るくて素敵
実は、グム百貨店では、あまり時間がなく、昼食込みで自由時間が1時間弱だった。本当は、いろいろお店を見て回りたかったんだけど(別に買いたい物があったわけじゃないが)、お昼を食べて、ちょっと見て回って集合時間になってしまった。
バイキング式のお店で、あれこれ欲張ってしまったのも時間がなくなった要因の一つかな。これで、555ルーブルだから、1,000円ちょっと。白い飲み物は牛乳ではなく、ヨーグルトドリンク。濃厚すぎて、食事のお供には向いていない。でも、その他は全て、すごく美味しかった。デザートのフルーツも。
ワシリー寺院に別れを告げて、バスへ。
嗚呼、楽しかった、ロシア!! 大好きになったよ、ロシア!!! ありがとう、ロシア!
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帰りの飛行機は、17:00発のJAL422便。時期が時期だったせいか、やや空いている感じだった。行きと同じく、隣はいなくてラッキー。
このご飯にチキンカツの乗ったメインは、ハッキリ言って、イマイチだった、、、。味がない、というか、塩忘れたんじゃないの?という代物。まぁ、あんまりお腹空いていなかったから別に良いのだが。お味噌汁は、やっぱり美味しかった。
映画は、『ドクター・スリープ』を見たんだけど、なんかもう、全然キューブリックの『シャイニング』とは別物の思いっきりB級な、しかも全く怖くない“なんちゃってホラー映画”になっていて、疲れているのも手伝ってか、ボーゼンとしてしまった。ユアン・マクレガーって、どうしてこうB級映画ばっかし出てるの?? 原作者のキングは、こういう方がお気に入りなのかね? 私は、断然キューブリック版が好きだわ。
到着2時間前に出た朝食。ハムチーズサンド。ビックリするぐらい、パンが美味しくない。大丈夫か、JAL、、、。
定刻(8:35)より大分早く、8時過ぎに成田に到着するが、行きのモスクワでの機内検疫もなく、さっさと降ろされる。それはまあ良いのだが、驚いたのは、入国審査の前にも後にも、サーモカメラも何もなく、完全にフリーだったこと。呼び掛けすらない。まるで警戒心がないこの入国審査体制に、こっちの方が怖くなる。大丈夫か、日本、、、。
……と危惧したとおり、あれから一月後には、オーバーシュートだなんだと騒ぎ出した。その後の展開も含め、今の状況があるのも当たり前だろ、、、としか思えない。
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というわけで、稚拙なロシア旅行記はこれで終わりです。長々とお付き合いいただきまして、ありがとうございました。