政権中枢部にいる大物の奥さんを人質にとって、自分の夫の命を救おう、っていうすごーく無謀なオネェちゃん。ジャズシーンがちりばめられる中、オネェちゃんの計画は、意外に上手く進みそう・・・。
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うーん、これは、私はダメだわぁ。アルトマン作品で、「ダメだ、こりゃ」と思った、記念すべき第一号ですな。
何がダメって、まぁ、非常につまんないってことですね、映画として。ストーリーは、冒頭に書いた通りで、かなり単純。一応、サスペンスの要素もあるので、最後までどうにか見られますけれど・・・。
アルトマンはジャズ好きだったそうだけれども、だから、こういう作品を撮りたかったのかなぁ、というのは何となく分かります。それくらい、ジャズシーンが多い。途中、サックスのバトルはジャズ史に残る有名なセッションだったとか。これは、後でネットで調べて知りました。でも、作品を見ていて実際にあったのかと思わせる大迫力です。なので、ジャズ好きの方は、これを見るだけでも本作は楽しめると思います。
が、しかし、私はジャズはメジャー中のメジャー、ビル・エヴァンスくらいしか聴かないもので、そういう視点での楽しみ方はちょっと厳しい・・・。となると、どーしても、映画としてのあれこれにとらわれて見てしまう訳ですね。
人質にとられる奥さんがアヘン中毒で、かなりイカレているんだけど、これがキモ。この人質でないと、このオハナシは成り立たないので。片や、人質を取ったブロンディはもの凄い蓮っ葉(歯も汚いし、喋り方も独特、メイクも怖い)だけど、夫一筋で、ギャングに腹を掻っ捌かれた夫を見て、あんな風に取り乱してしまう、、、という対比の描き方が、アルトマンらしいといえば、そうなのかな。
そして、虫の息の夫に「一人では生きていけない」と取りすがって泣くそのブロンディの姿を見て、ちょっとネジが飛んじゃっている奥さんは、それなら2人一緒にあの世へお行き、とばかりに、、、。まあ、その方がブロンディも幸せかも、と見ている者を納得させるところもあります。
アルトマン作品は、確かに音楽も素敵です。彼の音楽的センスというのは、こういう時代背景と、生育環境に培われたものなのか、と、見終わってしばらくしてから感慨深く思いました。
でもまあ、もう一度見たいか、と聞かれれば、それはNoなので、★は少な目です。
アルトマンの「俺はジャズが好きなんだぞ」映画
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