死んだにもかかわらず、この世に何らかの未練が残っていてあの世に行けない人たちの霊的生活を描いたスピリチュアルドラマ 「パレード」【高間智生氏寄稿】
2024.09.15(liverty web)
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Netflixで公開中
《本記事のポイント》
- 臨死体験は、本物の霊界体験。天使たちが協力している。
- 不成仏霊は「この世地獄」にいる。
- 死後の行き先は、自分の思いと行いによって決まる。
東日本大震災で亡くなった方々が、霊として様々なコンタクトを求めてきた神秘的な事例は数多く報告されている。そうした震災後のスピリチュアルな実体験をベースに、死んだにもかかわらず、この世に何らかの未練が残っていてあの世に行けない人たちのグループに参加することになった人々が経験する"臨死体験"や"死後体験"が描かれている。
監督・脚本は「新聞記者」「余命10年」の藤井道人。長澤まさみ、坂口健太郎、横浜流星、リリー・フランキー、寺島しのぶなど、主役級の俳優を揃えて製作された意欲作だ。
臨死体験は、本物の霊界体験。天使たちが協力している
このドラマの面白い点は、臨死体験をしっかりと霊界体験として取り扱っていることだろう。
ドラマには仮死状態にある女子高生ナナ(森七菜)が登場し、その臨死体験の中で、マイケルさんと呼ばれる元映画監督の不成仏霊の男性(リリー・フランキー)と出会う。そして霊界で、マイケルさんが監督する映画に出演することになる。
その後、ナナは仮死状態から蘇生して意識を取り戻し、この世に戻ってくる。そして、霊界で共に過ごした映画監督マイケルさんとの出会いをきっかけに映画製作に興味を持ち、十数年後、映画監督としてデビューするというストーリーになっている。
臨死体験は、かつて世界的に数多くの事例が報告された。これは、霊的世界が実在することの証明であり、人間が死後も生命を持つことの証拠の一つである。
大川隆法総裁によると、臨死体験は、実はあの世の霊たちが「あの世」や「魂がある」ということを教えるために企画してやっていることだという。
「今、世界各地で起きているところの、こうした臨死体験は、実はあの世の霊たちが企画してやっていることであります。『あの世の世界がある』ということを、『魂がある』ということを教えるためにやっているのです。(中略)『臨死体験』といっても、肉体から魂が出て自分を見ているときに、何らの痛みを伴わずに見られるということは、それは、『あの世の光の天使たちが助力して見せている』ということであって、通常はそう軽々と肉体から魂が抜け出すわけではありません。通常は、亡くなるときに、人はその肉体と同じ苦しみのなかにあって、次第しだいに魂の自覚というものに目覚めてまいります」(『大川隆法 初期重要講演集 ベストセレクション(7)』 第2章 発展思考)。
不成仏霊は「この世地獄」にいる
一方で、このドラマで描かれている死後の世界については、正確さの点で、やや問題がある。まず死んだ後、執着を持っていて、あの世の天国にも地獄にも行けない霊のことを不成仏霊というが、このドラマで描かれているように、不成仏霊たちが集まって、鍋を囲んだり、カラオケをしたり、車を運転したり、映画を撮ったりと気ままに生きているようなことは通常あり得ない。
死後の世界に無知な不成仏霊らは、"困惑"のなかに置かれていて、地獄に落ちたのと同じような苦しみを味わっているのだ。しかも、その数はどんどん増え続けている。大川隆法総裁はその著書『地獄の法』の中で、こうした不成仏霊たちは"一種の「地獄」"にいると指摘している。
「あの世がないと思っている人にとっては、地獄もないし天上界もないのです。だから、死後、行く所がないのです。行く所がないので、この現象界といわれる三次元の世界しか、もう、いる場所がないのです。認識できないのです。地獄も天国も認識できないので、この三次元に相変わらず存在していることになります。この三次元にいて、まだ生きているつもりであるのに、『他人が自分の声を聞けないだけ』とか、『なぜかは知らないけれども壁を通り抜けられる』とか、『なぜか人とぶつかってもすれ違う』とか、よく分からない世界にちょっと入ってはいるけれども、『これは病気か幻覚か何かだ』と思ってこの世で住んでいる人もいっぱいいるし、そういう人がものすごく増えています。これも一種の『地獄』と見ていいだろうと思うのです」
死後の行き先は、自分の思いと行いによって決まる
このNetflixドラマ「パレード」は、死後の世界と死んだ後の霊的生活を描くという大変挑戦的な試みをした点はとても評価できると言ってよいだろう。
しかし、不成仏霊の実態や自殺霊の死後のありさま、暴力団員などが阿修羅地獄に落ちるという霊的な真実について必要な霊的知識が下敷きになっていない点が、やや残念なところだ。
例えば、ドラマでは暴力団同士の抗争で命を失った暴力団員の若者(横浜流星)が、残してきた恋人が気になって霊界に旅立てず、7年ほど不成仏霊をしていることになっていた。
しかし、このような闘争と破壊に明け暮れていた人物の場合、阿修羅地獄などに行くことになる。心の中が破壊想念に満ちているので、同じような暴力的な人々と霊界で同じ場所に集められ、霊界でも互いに殺し合いをすることになる。
結局、肉体を失った状態の霊とは、「念い」そのものである。そして「念い」とは、波長であって、その霊が持っている波長と同じ波長のものと同通する。つまり同じ念いを持ったもの同士が一緒になるという「類は友を呼ぶ」状態となる。
不成仏霊になる可能性は、霊的知識をまったく持たない現代人の大部分にある。
やはり、生きている間に、仏神や霊界の存在を受け入れ、正しい教えに基づいてその心と行いを反省することが大切だろう。このドラマの視聴をきっかけに、一人でも多くの人が、霊的世界の実在とその実相について知見を深めていかれることを願いたいところだ。
『パレード』
- 【公開日】
- Netflixで公開中
- 【スタッフ】
- 監督・脚本:藤井道人
- 【キャスト】
- 出演:長澤まさみ 坂口健太郎ほか
- 【配給等】
- 配信:Netflix
- 【その他】
- 2024年製作 | 132分 | 日本
【高間智生氏寄稿】映画レビュー
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