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イエスの弟子ペテロの裏切りと後悔をモチーフにしたルーマニアのサスペンス映画『おんどりの鳴く前に』 2025.02.09

2025年02月10日 05時28分35秒 | 日記

イエスの弟子ペテロの裏切りと後悔をモチーフにしたルーマニアのサスペンス映画『おんどりの鳴く前に』

<picture>イエスの弟子ペテロの裏切りと後悔をモチーフにしたルーマニアのサスペンス映画『おんどりの鳴く前に』</picture>

 
画像:Mistervlad / Shutterstock.com

 

全国公開中

 

 

《本記事のポイント》

  • ボスに牛耳られるルーマニアの地方の実態
  • 欲望と正義の間で揺れる人間の"悪の凡庸さ"
  • あの世で神の前に立つときに、必要なものとは

 

 

ルーマニア・モルドヴァ地方の静かな村の中年警察官イリエ。鬱屈とした日々を送っている彼の願いは、果樹園を営みながら、ひっそりと第二の人生を送ること。しかし平和なはずの村で惨殺死体が見つかったことをきっかけに、イリエはその残忍さと直面する。欲望と正義の間で揺れるイリエがたどり着く、結末とは──。

 

監督は長編2作目『Două lozuri』(2016)で同年のルーマニア興行収入1位を獲得した新星パウル・ネゴエスク。本作では、ルーマニア・アカデミー賞(GOPO賞)6冠の快挙を成し遂げた。

 

 

ボスに牛耳られるルーマニアの地方の実態

本作の興味深い点は、EU加盟国でもあるルーマニアの農村に、今もはびこっている因習深い統治の実態が描かれていることである。

 

学習院女子大学の中村崇文教授によると「ルーマニアの孤立した地域では通常、司祭と村長が村内での数え切れないほどの犯罪や権力の濫用(ウクライナ人とのタバコの密売、熱狂的な罪、木材と関わるビジネスなど)の共犯者である。警察官はたとえ何が起こっているのかをよく知っていたとしても、見て見ぬふりをするのである」(映画パンフレットより)という。

 

映画では村長が神父と共謀してある男を殺し、男の妻を我が物にしようとする。村でただ一人の警察官であるイリエは、村長の暴虐を見て見ぬふりをし、ひっそりと第二の人生を送ることに関心を向け続ける。

 

しかし、新しく着任した新人警察官ヴァリが村中で聞き込み捜査を行い、混乱を巻き起こす。イリエは村の掟を踏みにじるヴァリが危険にさらされることを慮り、捜査をやめさせるものの、その忠告を聞かなかったヴァリは、村長の差し金によって、村の荒くれ者たちに半殺しにされてしまう。

 

背骨を折られ、舌を切られた無残なヴァリの姿に取り乱すイリエ。事なかれ主義に生きていた彼の中に、何かが目覚め始める。

 

平穏な人生を望むのか、正義に生きるのか、人生の岐路に立たされた警察官イリエの心の葛藤が、ルーマニア農村の陰影ある美しさを象徴として巧みに描かれている。

 

 

欲望と正義の間で揺れる人間の"悪の凡庸さ"

イリエの願望が果樹園を購入して、第二の人生をのどかに暮らすことだと知った村長は、ぴったりの果樹園を譲渡することで、イリエを抱き込もうと画策する。

 

果樹園を貰い受けて、悠々自適の将来を手にしたイリエは足しげく果樹園に通い出し、将来の人生の構想に夢中になろうとする。しかし、果樹園主としての余生は、村の残忍さの一部となることにほかならないという冷厳な事実を次第に自覚し始める。

 

しかも、自分の手に入れたものが、同僚の犠牲の上に築かれたものである事は否定のしようがない。イリエは寝付けなくなり、酒の力を借りるようになる。

 

イリエのごとく、自分の安楽な生活と引き換えに、他の人間を犠牲にしても厭わないような人間の愚かさを、ユダヤ人哲学者のハンナ・アレントは、ユダヤ人をガス室送りにしたナチス・ドイツのアイヒマンへの裁判を傍聴した手記の中で"悪の凡庸さ"と表現した。

 

この"悪の凡庸さ"について、大川隆法・幸福の科学総裁は『大川隆法 思想の源流』の中で次のように指摘している。

 

(ユダヤ人にとって)「アイヒマンは、やはり、悪魔でなければいけないわけです。"あくまでも悪魔"でなければいけないわけです。すごい悪魔で、"悪魔のナンバースリー"か何かでなければいけないぐらいであるはずなのに、アレントは、『凡庸で平凡だ。陳腐だ。あまりにも平凡で、誰でもやるようなことをやっただけだ』としました。

 

要するに、若き日にハイデガーから、『人間というのは、デンケン(denken)、考えるということが大事なのだ』ということを繰り返し教わっていたけれども、このアイヒマンは、『"デンケン"できないドイツ人』だったわけです。『考えることができず、ただ、命令どおり、マニュアルどおりに全部やっていただけの人間で、これは村役場に勤めている人間と変わらない。どこにでもいる』ということです。ある意味では、それはそのとおりでしょう

 

不正がまかり通る中で正義を貫こうとすれば、たちどころに爪弾きにされたり、攻撃されて窮地に陥ることは、ままあることではある。

 

しかし、逆に、たとえ目の前の問題をうまく切り抜けたとしても、最後は、死んだ後に霊魂となり、すべてを見通している仏神の前に立たされることになる。その真実について、この世で生きている間に考えを巡らさないことそのものが、人間の愚かさの根源であると言えるだろう。

 

 

あの世で神の前に立つときに、必要なものとは

この映画のクライマックスは、立て続けに自らの愚かさを見せつけられたイリエが、最後に警察官として"自らの正しさ"を証明する行動に出るところである。

 

その姿は聖書外典に描かれた、イエスの弟子ペテロの最期を彷彿とさせる。

 

イエスの最期が迫る中で、ペテロはイエスから「今日、ニワトリが鳴くまでに、あなたは三度、私を知らないと言うだろう」と予言される。

 

その予言が成就した後、ペテロは激しく後悔し、その後、弟子のリーダーとしてイエス教団をまとめあげ、最後にローマで処刑されたとされる。

 

聖書外典であるペトロ行伝によると、ローマで布教していたペテロは、迫害が激しくなるのを目の当たりにして、市外へと逃れる道すがら、ローマに向かうイエスとすれ違ったという。

ペテロが「主よ、どこへ行かれるのですか」と尋ねると、イエスは「あなたが、私の民を見捨てて逃げるので、私が代わりに行って、もう一度、十字架にかけられるのだ」と答える。ペテロは急いで引き返し、逆さ十字にかけられて殉教したのだという。

 

大川隆法総裁の著書『地獄に堕ちないための言葉』には「主への信仰を護れ。この世は仮の世である。信仰している自分を守り抜くことが、全てを守り抜くことになるのだ」と説かれている。

 

田舎のごく平凡な中年警察官を主人公にしながら、欲望と正義の間で揺れる人間の愚かさを巧みに描いたこの作品は、ルーマニアの人々に深く根付くキリスト教的価値観と、死後に裁きが待っており、神の前に立たされた時に、「その御顔を見つめることができる人間なのか」を自ら問いかけながら生きることの大切さを、改めて思い出させてくれる。(T・T)

 

『おんどりの鳴く前に』

【公開日】
全国公開中
【スタッフ】
監督:パウル・ネゴエスク
【キャスト】
出演:ユリアン・ポステルニクほか
【配給等】
配給:カルチュアルライフ
【その他】
2022年製作 | 106分 | ルーマニア・ブルガリア合作

公式サイト https://culturallife.co.jp/ondori-movie

 

【関連書籍】

 

大川隆法 思想の源流

『大川隆法 思想の源流』

大川隆法著 幸福の科学出版

幸福の科学出版にて購入

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地獄に堕ちないための言葉

『地獄に堕ちないための言葉』

大川隆法著 幸福の科学出版

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日米首脳会談、ひとまず成功裏に終わる 「日米の新たな黄金時代」を拓くには、石破政権は対中国で方向転換が必要 2025.02.08

2025年02月09日 05時25分17秒 | 日記

日米首脳会談、ひとまず成功裏に終わる 「日米の新たな黄金時代」を拓くには、石破政権は対中国で方向転換が必要

<picture>日米首脳会談、ひとまず成功裏に終わる 「日米の新たな黄金時代」を拓くには、石破政権は対中国で方向転換が必要</picture>

 
日米首脳会談で握手を交わす石破首相とトランプ米大統領(画像はトランプ氏のトゥルース・ソーシャルへの投稿より)。

《ニュース》

訪米した石破茂首相は現地時間7日、首都ワシントンD.C.のホワイトハウスでトランプ米大統領と初めての公式会談を行いました。石破氏はトランプ氏が就任後に対面で会う2人目の外国首脳となりました(1人目はイスラエルのネタニヤフ首相)。

 

《詳細》

石破氏は会談の冒頭、「日本とアメリカは今、非常に緊密な関係にあるが、それは全て1期目のトランプ政権でトランプ大統領と、今は亡き安倍元総理大臣との2人によって礎が築かれた」と指摘。今後も力を合わせ、さらに世界が平和になり、人々が夢と希望をもって生きていくことができるよう努めていきたいと語りました。

 

さらに「トヨタ自動車の豊田章男会長は、トランプ大統領が再び就任することを心待ちにしていた」と述べた上で、トヨタや大手トラックメーカーのいすゞ自動車がアメリカで新たな工場の建設を計画していることなどを説明。日本の対米投資は世界最大規模であり、アメリカの雇用創出に貢献していると伝えました。

 

トランプ氏は会談の冒頭、「私は来週、他国と互恵的な貿易を行うことについて発表する予定だ。貿易だけではなく、他にもいろいろなことを発表するつもりだ」と述べ、新たな関税政策を打ち出すことを示唆しました。この対象国に日本が含まれているかは不明です。また対日貿易赤字を縮小し、対等な関係にしたい旨を語りました。

 

少人数での会談を30分ほど行った後、両首脳は食事をとりながら意見を交わす「ワーキングランチ」を行いました。その後そろって記者会見し、会談の成果を共同声明として発表。共同声明では、暴力の続く混乱した世界に平和と繁栄をもたらす「日米関係の新たな黄金時代を追求する」という決意を示しました。

 

中国の脅威を念頭に、安全保障分野では、日米同盟はインド太平洋及びそれを超えた地域の平和、安全及び繁栄の礎であり続けることを強調し、日米同盟の抑止力・対処力をさらに強化すると指摘。また経済分野では、互いに利益のある形でアメリカから日本への液化天然ガス輸出を増やし、エネルギー安全保障を強化することなどを発表しました。

 

トランプ氏は記者会見で、「慢性的な貿易赤字は我が国の経済を弱体化させている。日本との貿易赤字は1000億ドルを超えているが、これを解消するつもりだ。率直に言えば原油とガスだけですぐに解消できると思っている」と語り、北部アラスカ州でのパイプライン建設などを手掛ける日米の合弁事業の立ち上げを目指すとしました。会談でトランプ氏は、関税についてはあまり話さず、液化天然ガスのビジネスに関して、多くの時間を割いたといいます。

 

石破氏は記者会見で、対米投資額を1兆ドル(約150兆円)といういまだかつてない規模まで引き上げたいとトランプ氏に伝えたと明かしています。また、中止命令が出されていた日本製鉄によるUSスチール買収計画について、トランプ氏は「USスチールを所有するのではなく、多額の投資をすることで合意した」と指摘。石破氏は「どちらかが利益を得るというような一方的な関係にならないことを大統領との間で強く認識を共有した。大きな成果だと考えている」と述べています。現時点では、これが日本製鉄の計画を認めることを意味するのかどうかは不明です。

 

また、石破氏はトランプ氏の印象について、「テレビで見ると、声高でかなり個性が強烈で、恐ろしい方だという印象がなかったわけではないが、実際にお目にかかると、誠実で強い使命感を持たれた方だと感じた」などと語り、トランプ氏の笑顔を引き出していました。

 

初めての日米首脳会談は、ひとまず成功裏に終わったと言えるでしょう。会談は穏やかな雰囲気で、共同記者会見で2人の掛け合いが会場の笑いを誘う場面もありました。

 

ただ、ここからが正念場です。共同声明で掲げたように、石破政権が本気で「日米の新たな黄金時代」を拓くつもりであれば、特に対中国での方向転換が不可欠となります。

 

《どう見るか》


NYタイムズ世論調査で「トランス女性は女子スポーツに参加すべきでない」との回答が8割 トランプ氏の政策は独善的ではない 2025.02.07

2025年02月08日 05時26分39秒 | 日記

NYタイムズ世論調査で「トランス女性は女子スポーツに参加すべきでない」との回答が8割 トランプ氏の政策は独善的ではない

<picture>NYタイムズ世論調査で「トランス女性は女子スポーツに参加すべきでない」との回答が8割 トランプ氏の政策は独善的ではない</picture>

 

《ニュース》

トランプ米大統領はこのほど、トランスジェンダーの女性選手が女子スポーツに参加することを禁止する大統領令に署名しました。

 

《詳細》

アメリカでは近年、男性から女性に性別変更したトランス女性が、水泳や陸上の女性種目に参加して記録を塗り替えるといったケースが相次ぎ、特に学生を中心に物議を醸してきました。訴訟にまで発展したケースもあります。

 

そうした中、トランプ氏は「『女子』を名乗る男性が3500以上の勝利を奪い、1万1000を超える女子競技に侵入した」として、多くの女子アスリートに囲まれながら大統領令に署名しました。

 

大統領令は、女性だけが利用できるロッカールームを保護できるよう教育長官に求め、女子スポーツに男性を参加できるようにする教育機関や競技団体に対して、資金提供を取り消すなどの強制的な措置を取るよう指示しています。

 

これを受けて、全米大学体育協会(NCAA)が今月6日、「女子競技には出生時に女性だった選手のみが参加できる」とトランスジェンダー選手に関する規定を改定しました。NCAAは、約1100校、50万人以上の選手を擁するアメリカ最大の大学スポーツの統括団体です。

 

トランス女性の女子スポーツへの参加をめぐっては、多くの米国民から懸念の声が上がっていました。米紙ニューヨーク・タイムズ/イプソスが1月に行った世論調査では、「参加すべきではない」との回答が79%に上り、民主党支持者・民主党寄りの人々に限って見ても、67%が「参加すべきではない」としています。

 

これにはリベラルメディアのCNNのレポーターでさえも、「国民の79%が何かに同意することは滅多にない」として、大多数の国民が反対している現実を認めています。

 

《どう見るか》


ディープシークの誕生は偶然ではない 中国AIを牽引する専門家の半数がアメリカで"育てられた" 2025.02.07

2025年02月08日 05時25分37秒 | 日記

ディープシークの誕生は偶然ではない 中国AIを牽引する専門家の半数がアメリカで"育てられた"

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画像:mundissima / Shutterstock.com

《ニュース》

アメリカの生成人工知能(AI)より"格安"でつくったと主張し、アメリカの株価を急落させた中国の新興企業「ディープシーク」をはじめ、中国AIの発展が著しくなった背景について、「アメリカが育て上げたのではないか」という指摘がアメリカで起きています。

 

《詳細》

中国経済の分析に特化したデジタルメディア「ザ・ワイアー・チャイナ」はこのほど、ディープシークの登場により、「AI分野でのアメリカの中国に対する優位性の想定や(AI半導体大手の米)エヌビディアをはじめとする大手企業の価値を一変させた」とした上で、対中投資を制限するなどして「中国の進歩を阻止しようとするアメリカの努力にもかかわらず、(中国のAIは)近年急速に成長している」と伝え、ディープシークの成功はまぐれではないといいます。

 

同メディアはその根拠として、中国AI界を代表する起業家や科学者、政策立案者ら52人のうち、約半数が欧米で大学院教育を受け、16人が米中のいずれかで米マイクロソフト社に勤務した経験があると指摘。さらに、中国AI企業の22社のうち、8社が人民解放軍との協力やウイグル弾圧に関与しており、アメリカから制裁を受けていると分析しています。

 

具体的には、中国・清華大学スマート産業研究院院長の張亜勤氏は、マイクロソフトのグローバル副社長に就任していました。近年、注目を集める新興企業「階躍星辰(StepFun)」の最高経営責任者・姜大昕氏も、マイクロソフトに16年以上勤務。中国の検索大手・百度(バイドゥ)の最高技術責任者である王海峰氏に至っては、日本の東芝の研究開発センターで働いていた──など、西側諸国のノウハウが中国に移植され、中国AIが急成長した可能性が指摘されています。

 

ディープシークをめぐっては、利用者のログイン情報などが中国側に送信される恐れが浮上したことなどを受け、米下院議員2人が政府機関での使用を禁じる法案を提出するなど、ディープシークを包囲する動きが強まっています。

 

《どう見るか》


タイ政府が10年以上拘束するウイグル人48人の中国強制送還を検討 生命を重んじる仏教国にあるまじき行為 計画を中止し、ウイグル人釈放を 2025.02.06

2025年02月07日 05時39分17秒 | 日記

タイ政府が10年以上拘束するウイグル人48人の中国強制送還を検討 生命を重んじる仏教国にあるまじき行為 計画を中止し、ウイグル人釈放を

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中国によるウイグル人弾圧に抗議する人々(画像:Musa Can ER / Shutterstock.com)。

《ニュース》

タイ政府が、移民向け勾留施設などに10年以上拘束しているウイグル人男性48人を中国に強制送還することを検討していると、欧米メディアなどが報じています。

 

《詳細》

タイの首都バンコクの劣悪な環境下で拘束されているのは、新疆ウイグル自治区出身のウイグル人男性たちです。彼らは2014年、中国での迫害から逃れるために国境を越えてタイに入り、拘束されました。

 

当時拘束されたのは、女性や子供も含めて約350人。そのうち172人はトルコに住むことになりましたが、中国政府が「テロリストとの関係性」を主張したため、タイ政府は残りの109人を中国に強制送還。これにより、タイ政府は国際社会から大きな批判を浴びました。新生児を含む残り5人は、不十分な医療状態の中、亡くなりました。

 

欧米メディアは、タイの移民官が今年1月上旬、ウイグル人たちに対し、中国への送還を希望する書類に署名を求めたと報じています。また、日本の外務省幹部によると、タイのペートンタン首相が2月5日~8日に中国を訪中するのに合わせて、強制送還が実施されることが危惧されているといいます(1月31日付産経新聞)。

 

中国国外に住むウイグル活動家たちが、強制送還に反対するためにハンガー・ストライキを行ったことをきっかけに、国際社会からタイ政府への批判が強まりました。国連は、「もし送還されれば、拷問などの残忍で非人道的、屈辱的な扱いや罰を受ける真の危険にさらされる」などと、ウイグル人送還を即時停止するようタイ政府に警告。

 

また、超党派の国会議員から成る日本ウイグル国会議員連盟の古屋圭司元国家公安委員長(自民党)らは、「送還された場合、中国当局が拘束、拷問、収容など非人道的な措置を講じること、命を落とすであることが予想される」と岩屋毅外相に伝え、タイ政府に送還停止を強く働きかけるとともに、収容されたウイグル人たちの第三国への出国支援などを求めました。岩屋氏は「タイ政府と随時、意思疎通を行っている。適切に対応したい」とだけ述べています(1月31日付産経新聞)。

 

《どう見るか》


トランプ政権、対外援助組織を抜本的改革へ 他国のLGBTQ活動や武漢研究所への資金提供という血税の乱用に批判殺到 2025.02.05

2025年02月06日 05時52分44秒 | 日記

トランプ政権、対外援助組織を抜本的改革へ 他国のLGBTQ活動や武漢研究所への資金提供という血税の乱用に批判殺到

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画像:DCStockPhotography / Shutterstock.com

《ニュース》

海外への資金援助を管轄する米国務省傘下のUSAID(米国際開発庁)について、トランプ政権が抜本的改革を行うとして注目が集まっています。

 

《詳細》

USAIDは、紛争地域への人道支援や途上国への経済支援などを行う世界最大の資金援助組織です。1万人以上の職員を抱え、年428億ドル(約6兆6000億円)の予算を運用しています。

 

USAIDは、その理念は素晴らしいように見えますが、財政支出管理の不備や汚職が横行していると、繰り返し非難されてきました。今回その「ほんの一例」として、トランプ政権は次のように挙げています。

 

  • セルビアのLGBTQ支援団体の雇用・起業支援として150万ドル(約2300万円)
  • コロンビアの「トランスジェンダーのオペラ」に4万7000ドル(約728万円)
  • ペルーの「トランスジェンダーの漫画本製作」に3万2000ドル(約500万円)
  • アイルランドの「DEI(実力より多様性などを重視する)ミュージカル」に7万ドル(約1000万円)
  • ベトナムの電気自動車に250万ドル(約3900万円)
  • テロ組織とつながりが疑われている慈善団体に数十万ドル

 

こうした不明瞭な遣い方に対する保守派の不満が高まるなか、政府効率化省を率いるイーロン・マスク氏が「(USAIDは)犯罪者組織だ」「修復不可能であり、閉鎖するつもりだ」と指摘し、話題となりました。3日時点ですでにUSAIDのウェブサイトが停止され、ワシントン本部は閉鎖され、職員の立ち入りも禁止されています。

 

さらにマスク氏はトランプ氏と協議し、閉鎖に同意したと明らかにしました。トランプ氏も2日、記者団に対して「USAIDは過激な愚か者によって運営されている。彼らを排除し、その後どうするか判断する」と述べていました。

 

その後、マルコ・ルビオ国務長官は、自身がUSAIDの長官代行を務めるとし、国務省が中心となって組織を抜本的に改革すると発表しました。

 

ルビオ氏は記者団に対し、「このプログラムは何をするのか、誰がお金を受け取るのか、請負業者は誰か、誰が資金提供を受けているのかという単純な質問をする人々に(USAID職員らが)協力しようとしない」との報告を受けたとした上で、「USAIDの多くの機能は引き続き米国の外交政策の一部となるだろうが、米国の外交政策に沿ったものでなければならない」「寄付金ではなく税金を使っているのだ」と述べました。

 

トランプ政権の一連の流れに対し、民主党勢力が反発し、デモ活動も行われています。しかし、上記のような遣い方について、日本の主要メディアはほとんど報じていません。

 

《どう見るか》


大赤字"で早くも座礁する洋上風力政策と、延命しようとあがく政府 石破政権は" 筋"の悪い再エネから撤退する勇気を 2025.02.05

2025年02月06日 05時51分51秒 | 日記

大赤字"で早くも座礁する洋上風力政策と、延命しようとあがく政府 石破政権は" 筋"の悪い再エネから撤退する勇気を

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《ニュース》

政府が肝いりで導入を進める洋上風力発電が、事業者の巨大な損失が表面化するなど、昨今、暗礁に乗り上げつつあります。そうしたなか、政府は事業環境を改善しようとさまざまな施策を打ち出すなど、導入ブレーキがかかっていることへの焦りが伺えます。

 

《詳細》

政府はこのほど策定する次期エネルギー基本計画でも、2040年に再エネが電源全体の4~5割を占める目標を掲げています。なかでも導入余地が大きいとされる洋上風力を切り札として、東北地方や北海道の沿岸などを中心に発電事業者を公募し、投資を推進してきました。

 

しかし近年、資材高騰や部品供給網の先細り、想定以上の工事費用などにより、事業環境が劇的に悪化し、大きなブレーキがかかっています。

 

とりわけ象徴的なのが、政府公募プロジェクト第1弾の入札を総取りした三菱商事の苦境です。同社の事業は、「資材の高騰」や、「想定より地盤が軟弱で大幅なコスト増が避けられなくなったこと」、「発電した電力を陸上の変電所に届ける工事も想像以上のコストになること」などが重なって、巨額の損失が避けられないと言われていました。そんな三菱商事がいよいよ3日、採算性の再評価に入ることを発表しました。

 

同社の事業が撤退になれば、政府としても風力推進政策の看板倒れが決定的になるため、どのような着地になるのか、注目を集めています。

 

これ以降の公募で参入した企業からも採算悪化の悲鳴が上がるなか、政府はこのほど、事業者公募ルールを変更。資材などの価格上昇分を40%程度まで電力価格に反映できる制度とするなど、事実上、政府の補助を厚くすることで、事業者が投資を行いやすくします。

 

さらに政府は、主要部品の多くを欧米に依存していることが、価格変動の影響を受けやすい構図を生んでいるとして、海外メーカーの工場誘致や日本企業の製造拠点整備などを支援する新戦略を検討していると報じられています(5日付日経新聞)。

 

同時に、風力導入が進んでいるイギリス政府と、風力導入事例を共有したり、部品の供給網構築で協力したりする覚書を交わす方向で調整していることも報じられました(5日付NHK NEWS WEB)。

 

《どう見るか》


AIが選んだ仏典を紹介して悩み相談に答える京大の自動会話システムをブータン仏教界が導入へ しかし対機説法の本質が分からないAIには、人々の悩みの中心を見抜く「悟性」は代替できない 2025.02.04

2025年02月05日 05時17分49秒 | 日記

AIが選んだ仏典を紹介して悩み相談に答える京大の自動会話システムをブータン仏教界が導入へ しかし対機説法の本質が分からないAIには、人々の悩みの中心を見抜く「悟性」は代替できない

<picture>AIが選んだ仏典を紹介して悩み相談に答える京大の自動会話システムをブータン仏教界が導入へ しかし対機説法の本質が分からないAIには、人々の悩みの中心を見抜く「悟性」は代替できない</picture>

 

《ニュース》

仏教経典に基づいて悩み相談に回答できるよう京都大学の研究チームが開発した自動会話システム「ブッダボットプラス」を、ブータン王国の仏教界が導入することとなりました。

 

《詳細》

ブータンはチベット仏教が国教ですが、若者の仏教への関心が低下しつつあることを危惧し、「ブッタボットプラス」の導入を進めるといいます。2025年度には国立の寺院などで100~200人の僧侶が試験的に利用し、ガイドラインを策定。26年度以降は僧侶の一般利用を開始し、市民にも利用を広げるかどうかを議論するとしています。

 

京大の研究チームが「ブッダボット」の開発を始めたのは2021年のこと。寺院の消滅が進む中、仏典に基づき人々の悩みや社会問題への回答を打ち出すシステムの開発で、「幸せになるための教え」という本来の役割を取り戻し、仏教の原点に戻ることを目指したといいます。

 

この会話システムは、原始仏典の仏陀と弟子たちの問答を大量に学習させ、悩みに応じてAIが選んだ回答を示すものです。仏典の言葉だけでは分かりにくいという問題があり、文章そのものをゼロから作らせる生成AIも検討したものの、「それでは仏教ではなく、AI教になってしまう」と断念。そこで仏教経典の引用に、対話型AI「チャットGPT」による経典の解説や説明を表示する「ブッダボットプラス」を開発しました。

 

開発チームの熊谷誠慈教授は、「例えば、『多額のお布施をすれば極楽に行ける』というフェイク情報をAIに学習させるようなことは避けなければいけない」「ブッダ特有の厳格な言葉も多く、精神的に追い込まれた人に追い打ちをかける恐れもある」といった課題も挙げています(2023年8月28日付毎日新聞)。

 

仏教界での応用においては、「僧侶の説法の質やスキルの向上が期待できる」などが指摘されていますが、ここには大きな問題が潜んでいます。

 

《どう見るか》


「多様性の罠」:「みんな違ってみんな良い」の危険性とは何か? 【吉崎富士夫氏寄稿】 2025.(liverty web)

2025年02月04日 05時28分32秒 | 日記

「多様性の罠」:「みんな違ってみんな良い」の危険性とは何か? 【吉崎富士夫氏寄稿】

<picture>「多様性の罠」:「みんな違ってみんな良い」の危険性とは何か? 【吉崎富士夫氏寄稿】</picture>

 

《本記事のポイント》

  • 現代社会における「多様性」登場の背景
  • 「多様性」の問題点とは何か
  • 「多様性」の罠にはまらない方法

 

 

現代社会の中には、私たちの考え方を惑わすいろいろな価値観の罠(トラップ)が仕掛けられているように思います。

 

トラップというとすぐに工作員のハニートラップなどを連想しますが、今回は、多くの人にとっては身近なテーマとして「多様性」という考え方、価値観を取り上げたいと思います。それは、この考え方が、どうも必要以上に拡大解釈され、混乱を招く種として、一人歩きしているように思えてならないからです。

 

 

過激な逆差別の傾向も生み始めた「多様性」

そもそもこの「多様性」という用語は、本来、地球環境問題が叫ばれる中で、地球上に存在する多種多様な生物種を保護するという意味で「生物多様性(バイオダイバーシティ)の保護」という概念で登場し、その後「多様性」というところだけが、あらゆる場面で使用され、価値観として独立した意味を持ち始めたと言えます。

 

それも、「多種多様な価値の中で、特定の価値のみを排除してはならない」や、「少数者の権利を迫害するな」というどちらかと言うとマイノリティの立場に立つきわめて他責の念が強い左翼民主主義的な価値です。そして一見誰もがすぐに否定できない文脈で語られ出して、世の中には、あらゆるものが価値中立的に存在していて許されている、簡単に言えば、「みんな違ってみんな良い」と言われるような価値として広がってきたように思われます。

 

また、昨今では「交差性(インターセクショナリティ)」という考え方が登場しています。これは、あらゆる社会的不平等や差別の温床となる人種、性的マイノリティ、移民、貧富の差などの要因が、複雑に交差して存在しているというものです。こういう考え方も背景にあって、ますます受容すべき「多様性」という考え方そのものに複雑な解釈を生んでいると言えます。

 

その上で、とりわけ最近の特定の個人や集団へのヘイトスピーチ問題がそうですが、批判を加えると、「それは差別に当たる。ヘイトスピーチだ!」と批判された側が声高に叫び、自らの主張に合わない言論を封じ込め、むしろねじ伏せていくような過激な逆差別の傾向性も出てきました。とりわけSNSには、その意見の違いを先鋭化させ、増幅する機能がそもそも備わっているとまで言われていますので気をつけたいところです。

 

 

多様性の罠にはまらない方法:神仏の視点を持てるか

そもそも神に創られた人間として、仏性相等しきを神から祝福された尊厳ある存在として「みんな違ってみんな良い」とするならば、神の下の民主主義として一定の理解はできます。それこそ、この地上での判定のみならず、死後の世界も含めれば、その価値判断に必ず正邪の判定が下りますので、多様な価値観に基づく意見の相違や、その賛否についてもまずは両極端を排して、はじめから一方的に決めつけない姿勢は求めていくべきだと思います。

 

その上で、この地上世界の中で、社会的なルールに則って、社会規範を形成していく以上、やはり一定の社会的合意を得るための秩序だった選択が必要になり、すべてが常に同列にただ併存しているだけで良いと言うわけにもいかないはずです。

 

それが証拠に、本欄の過去記事にもあるように、最近は、社会制度の中で、行き過ぎた「多様性」への保護や配慮が、社会的不公平を生み出すとの認識が共有され出して、見直す動きも出てきており、社会的な揺り戻しも起きているように思います。

 

やはり、自らの心の中で、世に存在する多種多様な価値の中から、本来、神仏の視点に立って許される価値とはどのようなものなのか。現代社会にある多様な価値の中から、一つひとつ選び取っていくことが、智慧の介在でもあり、魂の成長になる。

 

これこそが現代社会の中に仕掛けられた価値観の「多様性の罠」にはまらない方法とは言えないでしょうか。

 

【関連書籍】

なお、一歩を進める

 

『なお、一歩を進める』

大川隆法著 幸福の科学出版

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【関連記事】

2024年11月30日付本欄 アメリカ企業でLGBTQなどの多様性推進策を撤回する動きが強まる トランプ大統領復帰で動きが加速するのは確実

https://the-liberty.com/article/21825/

 

2025年1月14日付本欄 マクドナルド、フェイスブックのメタ、アマゾンも性別や人種など「多様性対策」を廃止 アメリカで広がる、「少数者優遇はむしろ差別」という認識

https://the-liberty.com/article/21900/


トランプの関税政策をめぐる米中それぞれの思惑【澁谷司──中国包囲網の現在地】 2025.02.03

2025年02月04日 05時24分26秒 | 日記

トランプの関税政策をめぐる米中それぞれの思惑【澁谷司──中国包囲網の現在地】

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澁谷 司

 

アジア太平洋交流学会会長・目白大学大学院講師

澁谷 司

(しぶや・つかさ)1953年、東京生まれ。東京外国語大学中国語学科卒。東京外国語大学大学院「地域研究」研究科修了。関東学院大学、亜細亜大学、青山学院大学、東京外国語大学などで非常勤講師を歴任。2004年夏~05年夏にかけて台湾の明道管理学院(現・明道大学)で教鞭をとる。11年4月~14年3月まで拓殖大学海外事情研究所附属華僑研究センター長。20年3月まで、拓殖大学海外事情研究所教授。著書に『人が死滅する中国汚染大陸 超複合汚染の恐怖』(経済界)、『2017年から始まる! 「砂上の中華帝国」大崩壊』(電波社)など。

 

トランプ米大統領は2月1日、カナダとメキシコからの輸入品に25%の関税を、中国からの輸入品に10%の追加関税を4日から課す大統領令に署名した。

 

 

不法移民、経済慣行への調査の上、「適切な措置」を取るトランプ政権

またトランプ氏が1月20日に署名した「貿易政策覚書」(以下、「覚書」)によると、4月1日までにメキシコ、カナダ、中国からの不法移民とフェンタニル(鎮痛剤だが、しばしば麻薬として使用される)の米国への流入に関する報告書が提出される。

 

「覚書」では、トランプ氏は側近らの意見を聞いた後、4月1日に「適切な措置」を取るという。

 

ロイター通信によれば、トランプ氏は米通商代表部に対し、2020年に成立した米中貿易協定の「フェーズ1」を評価し、中国の遵守状況を把握するよう指示したという(*1)。

 

また、中国の最恵国待遇変更を示唆し、「不合理または差別的で、米国の通商に負担や制限を課す可能性のある」北京の経済慣行についての調査を開始した。

(*1) 2025年1月21日付『米国のスタンス』

音楽の天才が、世のため人のために才能を使い切る姿を描いた映画『シンペイ 歌こそすべて』 2025.02.02

2025年02月03日 05時25分59秒 | 日記

音楽の天才が、世のため人のために才能を使い切る姿を描いた映画『シンペイ 歌こそすべて』

<picture>音楽の天才が、世のため人のために才能を使い切る姿を描いた映画『シンペイ 歌こそすべて』</picture>

 

 

全国公開中

 

 

《本記事のポイント》

  • 人々の慰めや喜びとなるために作曲し続ける
  • 創作の原点にある"支えられたことへの恩返し"
  • 激動の時代に、人々と子供たちの魂を守り育む

 

 

本作は「ゴンドラの唄」「東京音頭」「シャボン玉」「てるてる坊主」など、童謡、歌謡曲、音頭、民謡などさまざまなジャンルの約2000曲を残した作曲家・中山晋平の生涯を描いた伝記ドラマ。

 

信州から上京し、東京音楽学校(現・東京藝術大学音楽学部)に入学した晋平。落第・留年の危機に陥るが、教師の幸田先生に演奏以外の才能を見いだされ、どうにか卒業する。

 

やがて演出家・島村抱月から「芸術は大衆の支持を離れてはならない」という教えを受けた晋平は、作曲家として「カチューシャの歌」「船頭小唄」といった流行歌から、「シャボン玉」「てるてる坊主」といった童謡まで、さまざまなジャンルの曲を手がけるようになる。

 

若手歌舞伎俳優の中村橋之助が18歳から65歳までの中山晋平を演じる。監督は『ハチ公物語』の神山征二郎。

 

 

人々の慰めや喜びとなるために作曲し続ける

本作の特徴は「シャボン玉」「てるてる坊主」といった、今も歌い継がれる名曲の数々を作曲した中山晋平の、人々への深い愛の心が描かれている点である。

 

晋平は常に"誰かの幸せのために"作曲する。代表作の一つ「シャボン玉」では、作詞者である野口雨情の最初の子供が生後1週間で亡くなったことを知り、天真爛漫さの中に無常観が漂う、心に染みる楽曲を生み出した。

 

シャボン玉とは、天に召される幼児の象徴である。そして、子供が迷うことなく、天国へと導かれていくことを願う、痛切で悲しみに満ちた両親の愛の心がそこにある。

 

晋平は、その心を、口ずさみやすいシンプルなメロディーへと落とし込んだ。そこには、親の悲しみが癒されるようにと願う、彼の透明な祈りがあった。

 

誰しも口ずさみやすい晋平の楽曲の特徴について音楽評論家の菊池清麿氏は次のように指摘する。

 

「中山晋平は何百年という俗謡の哀調・退嬰的音律によって育まれてきた日本人の原始的郷愁を理解していた。

 

そのような中山晋平には日本人の体質にしみついている「ヨナ抜き音階」(七音音階から「ファ」の第四音と「シ」の第七音を除いた五音音階で構成)を用いた独特の作曲法があった。

 

そして、昭和流行歌の時代を迎えると、中山晋平は民謡のリズムと囃子言詞を用いた《波浮の港》(野口雨情・作詞) で新民謡黄金時代をもたらし、昭和モダンの世相を反映した《東京行進曲》(西條八十・作詞)によって、流行歌王としての地位を確立した」(映画パンフレットより)。

 

彼が生きた時代は、関東大震災や二・二六事件、日中戦争など、日本社会が戦争と統制に彩られていく時代でもあった。その中で、晋平は"マッチ売りの少女"のように、誰もが口ずさめる流行歌を次々と生み出していった。苦難に押しつぶされそうになる人々を思いやる晋平の愛の心が、2000曲にも昇る作品へと昇華していったのだ。

 

 

創作の原点にある"支えられたことへの恩返し"

晋平は愛の人であると同時に、深く愛された人でもあったことが、映画では丁寧に描かれている。

 

晋平は長野県の奥深い田舎の貧しい母子家庭に生まれた。しかし、彼の吹く横笛の音色に「音楽の神様に愛されている子供だ」と、類い稀な音楽の才能を見てとった母親は、家計をやりくりして、晋平を東京音楽学校(現在の東京藝術大学音楽学部)へと進学させ、家族一丸となって支えた。

 

また、妻の敏子(志田未来)も晋平の音楽に深く心酔し、献身的に支えた。病弱な敏子は45歳でこの世を去るが、入院先の病床で「自宅に帰って、あなたの音楽を聴きながら死なせてほしい」と彼に懇願する姿は、涙なしには観られない。

 

大川隆法・幸福の科学総裁は著書『なお、一歩を進める』の中で「成功したときには、やはり、実力だけでなった場合ではないことが多い」として、「必ずほかの人の目があるのです。ほかの人の目があって、どこかで、自分が知らないところでほめてくれていたり、引いてくれていたり、あるいは下から押し上げてくれていたりする人があって、上がることがあるのです」と指摘している。

 

晋平の創作活動の原点には、「母親が仕事の合間に歌えるものを作ってあげたい」という願いがあった。彼の才能の開花に助力を惜しまなかった周囲の人々の愛を感じとり、世のため人のために才能を使い切ることを心がけた中山晋平の姿には、長く成功を続けていく秘訣が垣間見えると言えるのではないか。

 

 

激動の時代に、人々と子供たちの魂を守り育む

晋平は終生、子供たちの心を明るく健やかに育むことに心血を注いだ教育者でもあった。16歳の時に郷里で代用教員を務めたことをからスタートし、晩年に至るまで、子供たちのために数多くの童謡を作り続けている。

 

「てるてる坊主」や「アメフリ」「雨降りお月」などの童謡の中には、欧米の幼稚園で今も歌唱されているものもあるのだという。

 

そして1933年、松岡洋介外務大臣が国際連盟脱退を宣言した年、晋平は西條八十とともに、盆踊りの代名詞とも言える「東京音頭」を発表する。

 

東京の見どころを歌った「東京音頭」は、関東大震災や昭和恐慌を乗り越えて復興していくための歌として受容され、レコードの売り上げは発売当時だけで120万枚に達したという。

 

映画では、病床にある敏子とともに、街角から聞こえてくる「東京音頭」を感慨深く聞く晋平の姿も描かれていた。

 

「ヤートナ ソレ ヨイヨイヨイ」という「東京音頭」のあっけらかんとした曲調の奥には、時代が戦乱の方向へと暗さを増していく中で、少しでも人々が、心を明るい方向へと向けられるようにと願う、晋平の切なる愛が込められていたのだ。

 

マッチをすって、ろうそくをつけたら、そのろうそくの火でもって、百本でも千本でも万本でも、ろうそくに火がついていくのではないでしょうか。

 

与える愛の根底は、ここにあります。自分が輝くということが、結局、他に光を広げていくのです。そして、愛は、ろうそくの炎のように、決して減ることはありません。愛は、与えれば与えるほど増えていくものなのです。

 

この観点を忘れずに、最初の松明の火、あるいは、ろうそくの火となるように、生きていただきたいと思います」(『幸福の原点』より)。

 

溢れんばかりの音楽的才能を、世の人々の慰めや安らぎのために使い続けた作曲家・中山晋平の姿を描いたこの映画は、いかなる時代にあっても、愛に生きることそのものが幸福の源泉であるのだという真実の確かさを教えてくれる。(T・T)

 

『シンペイ 歌こそすべて』

【公開日】
全国公開中
【スタッフ】
監督:神山征二郎
【キャスト】
出演:中村橋之助 志田未来ほか
【配給等】
配給:シネメディア
【その他】
2024年製作 | 127分 | 日本

公式サイト https://shinpei-movie.com/

 

 

【関連書籍】

 

なお、一歩を進める

『なお、一歩を進める』

大川隆法著 幸福の科学出版

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幸福の原点

『幸福の原点』

大川隆法著 幸福の科学出版

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経済データの改ざんをテレビで告白する共産党幹部【澁谷司──中国包囲網の現在地】 2025.02.01

2025年02月02日 06時17分20秒 | 日記

経済データの改ざんをテレビで告白する共産党幹部【澁谷司──中国包囲網の現在地】

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澁谷 司

 

アジア太平洋交流学会会長・目白大学大学院講師

澁谷 司

(しぶや・つかさ)1953年、東京生まれ。東京外国語大学中国語学科卒。東京外国語大学大学院「地域研究」研究科修了。関東学院大学、亜細亜大学、青山学院大学、東京外国語大学などで非常勤講師を歴任。2004年夏~05年夏にかけて台湾の明道管理学院(現・明道大学)で教鞭をとる。11年4月~14年3月まで拓殖大学海外事情研究所附属華僑研究センター長。20年3月まで、拓殖大学海外事情研究所教授。著書に『人が死滅する中国汚染大陸 超複合汚染の恐怖』(経済界)、『2017年から始まる! 「砂上の中華帝国」大崩壊』(電波社)など。

 

故・李克強前首相は生前、中国では「全国6億人が月収1000元(約2万円)」で暮らしていると明かした(*1)。それが習近平主席の「ややゆとりのある(小康)中国」神話を崩壊させたが、近頃、中国共産党の統計データ改ざんが暴露された。

(*1)2020年5月29日付『中華人民共和国中央人民政府』

 

 

統計批判を監視・弾圧する中国共産党

李前首相の元同級生で、国際組織にいたことのある陶景洲(とう・けいしゅう)は昨年、中国共産党による統計データの信憑性の欠如を指摘する記事を「FT」紙に寄稿した(*2)。陶景洲は「文化大革命」後の1977年に北京大学法学部に入学している。

 

記事の中で陶景洲(とう・けいしゅう)は、「多くのオブザーバーがここ数年のGDPの公式数値は誇張されているのではないかと疑っている」と語った。もし、北京がしっかりしたデータを出さなければ、「永続的な誤った情報のサイクルに陥る」という。

(*2)2024年11月20日付『万維ビデオ』

埼玉県八潮市の道路陥没事故の救助活動続く バラマキに腐心し公共インフラの老朽化対策を先送りする行政の責任は重い 2025.01.31

2025年02月01日 05時28分16秒 | 日記

埼玉県八潮市の道路陥没事故の救助活動続く バラマキに腐心し公共インフラの老朽化対策を先送りする行政の責任は重い

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《ニュース》

埼玉県八潮市で28日、下水道管の破損などにより大規模な道路陥没が発生。転落したトラックに取り残された70代男性の救助活動が続いています(31日17時時点)。

 

《詳細》

28日午前9時頃、八潮市の道路が陥没し、直径約10メートル、深さ約5メートルの穴にトラックが転落。救助活動が難航しており、発生から72時間が経過した31日午前11時時点でも、男性運転手の安否は不明だといいます。

 

29日未明には、近くのもう一カ所の道路も陥没。30日には新たな陥没で2つの穴がつながり、幅約40メートル、深さ約15メートルに広がり、下から約8メートルが土砂で埋まっているとのことです。

 

事故に伴い、県内の一部地域では、風呂や洗濯などの排水が制限されています。県内の温浴施設は、近隣や排水制限対象地区の住民に向け、無料や割引のサービスを実施する動きも出ています。

 

事故の原因は下水道管の老朽化による破損と見られています。橘官房副長官は29日の会見で、全国の下水道管理者に対し、同様の箇所の緊急点検を要請したと明らかにしました。

 

国土交通省によると、道路の陥没は大小合わせて年1万件以上発生し、下水道管の破損による陥没だけでも2022年に約2600件発生したといいます。

 

《どう見るか》


コロナの起源を特定できず、中国に責任を取らせないWHOから、アメリカが離脱 脱退したら中国の影響力が高くなる論の間違い 2025.01.31

2025年02月01日 05時27分17秒 | 日記

コロナの起源を特定できず、中国に責任を取らせないWHOから、アメリカが離脱 脱退したら中国の影響力が高くなる論の間違い

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画像:EQRoy / Shutterstock.com

《ニュース》

トランプ米大統領が世界保健機関(WHO)から脱退を表明したことをめぐり、その穴を中国が埋め、中国の影響力が高まるという批判が起きています。

 

《詳細》

吉川元偉(よしかわ・もとひで)元国連大使は産経新聞の取材に対し、「WHOへの最大の拠出国である米国の脱退で、中国が最大の拠出国となる。米国はコロナ発生時のWHOと中国との関係に不信感を抱き、脱退に踏み切ったとはいえ、皮肉にも中国が最大の"株主"となり、発言権が強まる」と懸念を示し、日本などの有志国が翻意を促すべきだと訴えました(1月29日付電子版)。

 

各国が負担する「分担金」に注目が集まっていますが、新型コロナの対応をめぐり、中国をかばい、対応が後手に回ったWHOへの批判は根強くあります。アメリカのアザー厚生長官(当時)が、「世界が必要としていた情報の(中国からの)入手にWHOが失敗したことが、感染が制御不能になった主要原因だ」と述べたように、WHOがなぜ適切に機能しなかったかが問われています。

 

特に、WHOが「起源の特定に失敗」し続けていることへの批判は、専門家からも相次いで指摘されています。そうした中、アメリカの下院は昨年、「中国・武漢ウィルス研究所での事故がパンデミックを引き起こした」という最終報告書を公表。トランプ新政権発足後には、米中央情報局(CIA)も「武漢研究所の流出説が有力」とする見解を発表。「CIAは入手可能な一連の報告に基づき、自然の起源(動物を介した説)よりも研究に関連した起源(流出説)の可能性が高いと評価する」という声明を出しています。

 

《どう見るか》


「高さ180メートル級」風力発電設備の建設に各地で反対が相次ぐ 環境破壊になり電気供給も安定しないなら本末転倒、政府は「脱炭素」から撤退すべき 2025.01.30

2025年01月31日 05時28分27秒 | 日記

「高さ180メートル級」風力発電設備の建設に各地で反対が相次ぐ 環境破壊になり電気供給も安定しないなら本末転倒、政府は「脱炭素」から撤退すべき

<picture>「高さ180メートル級」風力発電設備の建設に各地で反対が相次ぐ 環境破壊になり電気供給も安定しないなら本末転倒、政府は「脱炭素」から撤退すべき</picture>

 

《ニュース》

「高さ180メートル級の風車」の建設を伴う風力発電事業について、各地で中止を求める運動が起きています。

 

《詳細》

宮城県気仙沼市で計画されている風力発電事業の中止を求めて、市民団体や住民らが1月28日、宮城県庁に9018人分の署名を提出しました。この計画では、高さ180メートルの風車を最大10基(最大出力4万6200キロワット)建設する計画となっています。同時に提出した要望書では、風車の騒音による健康被害や土砂災害のリスクなどが懸念されるとしています。

 

また、岡山県の鏡野町でも、高さ180メートルの風車を最大25基(最大出力9万2千キロワット)設置する計画が進められていますが、住民の反対が起きており、2024年12月の町議会では計画反対の請願が採択。ところが、既に町が企業との間で地質調査に関する契約を結んでいたことが明らかになったため、1月28日に住民団体が契約解除を求める要望書を提出しています。

 

その他にも、福島市では1月21日、高さ140メートル級の風力発電の風車11基を整備する計画について、木幡浩市長が「同意しない」と表明。森林を伐採することによる景観の悪化や災害のリスクへの懸念などを理由に挙げています。

 

《どう見るか》