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日大タックル問題 スポーツエリートから「徳」が感じられない

2018年05月24日 09時52分08秒 | 日記

これだけ知っトクNews(5月25日版) 日大タックル問題 スポーツエリートから「徳」が感じられない

「これさえ知っていれば、世の中の流れをつかめる」というニュースを、編集部がピックアップ。ひと言コメントしてお送りします。新聞の代わりとして、ニュースチェックの習慣づくりに、ご活用下さい。

 

  • (1) 米韓会談 北朝鮮への思惑でズレる両首脳 背後にうごめく中国
  • (2) 台湾の蔡英文総統がネット番組に出演する理由 日本がなすべきこと
  • (3) 日大タックル問題 スポーツエリートから「徳」が感じられない

日大タックル選手に同情集まる 仏典に残る“そっくり”な逸話

2018年05月24日 06時38分03秒 | 日記

日大タックル選手に同情集まる 仏典に残る“そっくり”な逸話

日大タックル選手に同情集まる 仏典に残る“そっくり”な逸話

 

 

《本記事のポイント》

  • 日大選手、反則タックルの裏に監督の指示
  • 仏典に残る「悲劇の加害者」、アングリマーラとは?
  • 罪と向き合った結果、後世の尊敬を得た理由

 

「悲劇の加害者」のざんげに、動揺と同情が広がっている。

 

大学アメリカンフットボールの試合で、日本大学の宮川泰介選手(20)が、関西学院大学のクオーターバック(QB)に悪質な反則タックルをしかけて負傷させた。この問題について、宮川選手は22日、都内の日本記者クラブで会見を開き、タックルをしかけた背景に、内田正人前監督とコーチの指示があったことを告白した。 

 

宮川選手は、実戦練習でのプレーが悪かったという理由で試合メンバーから外されていた。さらに、内田前監督からも、大学世界選手権大会への出場を辞退するよう指示されたという。そんな宮川選手が、監督、コーチから告げられたのは「相手のQBを1プレー目で潰せば試合に出してやる」という言葉だった。

 

追い詰められていた宮川選手は、監督に「相手のQBを潰すので使ってください」と伝えた。試合直前にも、「やらなきゃ意味ないよ」と釘を刺されたという。

 

宮川選手は会見で、「あの時の自分はそのこと(反則行為をしないこと)は考えられなかった。1週間で追い詰められ、やらないという選択肢はない状態になっていた」と振り返りつつも、「監督、コーチの指示があったとはいえ、僕がやったことは変わらない。とても反省しています。プレーに及ぶ前に自分で正常な判断をするべきだった」とざんげした。

 

パワハラとでもいうべき理不尽な圧力があったということだが、今回の問題で宮川選手のアメフト生命は事実上、絶たれそうだ。

 

それについて、試合相手だった関学大の鳥内秀晃監督は「かわいそう……」とコメント。ネット上などでも、宮川選手への同情の声が広がっている。

 

 

仏典にも残る「悲劇の加害者」

指導者の命令に従って罪を犯し、キャリアや人生を棒に振る――。こうした「悲劇の加害者」は、仏典にも描かれている。それが、盗賊アングリマーラの逸話だ。

 

アングリマーラは聡明な美しい青年で、バラモン(祭祀)に師事し、古代インドの聖典であるヴェーダを学んでいた。

 

しかしある日、師の留守中、その夫人が誘惑してくる。アングリマーラはきっぱりと断った。傷ついた妻は帰ってきた夫に、「アングリマーラに乱暴された」と嘘をつく。

 

怒ったバラモンの師は、弟子のアングリマーラに恐ろしい命令を下す。「100人の人間を殺して、その指で首飾りをつくれば、おまえの修行は完成する」と告げたのだ。彼は戸惑いながらも師の言葉を信じ、コーサラ国の首都・舎衛城の街で、殺人を始めた。

 

その結果、アングリマーラは殺人鬼として恐れられるようになる。本人の精神も狂気で満たされ、ついには自分の母親まで殺そうと思うに至った。「修行の完成」という免状のために、師の指示に忠実に従ったばっかりに、破滅への道まっしぐらとなってしまったのだ。

 

 

仏陀の弟子として苦しい修行をした果てに……

「かわいそう」だが、取り返しのつかない罪を犯した青年はその後、どうなったのか。

 

アングリマーラがすでに99人を殺し、あと1人で「修行が完成」すると躍起になっていた時だった。目の前に現れた仏陀に、一瞬にして諭され、我にかえって自らの行いが罪であったことを悟る。そして彼は仏陀の弟子となり、教団で修行をすることにしたのだ。

 

彼は罪を清めるために、必死に修行をする。しかし街の人々は、99人を殺めた殺人鬼を許すことはとうていできない。彼が托鉢に行っても、何も得られないどころか、人々に石を投げつけられ、毎日、血だらけになって帰ってきた。

 

それでもアングリマーラは、長年、必死に耐えて修行を続けた。

 

そんなある時、アングリマーラが托鉢に出かけていると、難産で苦しむ女性に出会った。しかし、なすすべがなかった彼は、戻って仏陀にどうすればいいか尋ねる。

 

仏陀の答えは驚くべきものだった。それは、「自分は生まれてから一度も人を殺めたことがない。その徳の力で、母子は救われる」という「偈(詩句)」を唱えよというものだった。アングリマーラは戸惑いながらも、その「偈」を唱える。すると、無事に子供が生まれたという。

 

その後も、アングリマーラは高い悟りを開き、人々に尊敬されるようになった。実際、インドには彼を祀るストゥーパ(仏塔)が建っている。

 

そしてこの逸話は、長く歴史に残り、多くの罪に苦しむ人たちを救い続けている。

 

宮川選手は確かに罪を犯した。しかし、その罪と向き合う中で、悟りを深め、いつか誰かを助けられる存在になれる――。そう祈らずにはいられない。

 

【関連記事】

2018年4月5日付本欄 大谷選手「二刀流」で全米が驚嘆 批判されても「生き筋」を貫いた人々

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EUが「一般データ保護規則」をまもなく施行 日本の情報管理は大丈夫?

2018年05月23日 06時37分20秒 | 日記

これだけ知っトクNews(5月23日版) EUが「一般データ保護規則」をまもなく施行 日本の情報管理は大丈夫?

「これさえ知っていれば、世の中の流れをつかめる」というニュースを、編集部がピックアップ。ひと言コメントしてお送りします。新聞の代わりとして、ニュースチェックの習慣づくりに、ご活用下さい。

 

  • (1) EUが「一般データ保護規則」をまもなく施行 日本の個人情報は大丈夫?
  • (2) オーストラリアで急速に高まる中国への警戒感 日米豪印の4カ国で中国包囲網を

 


登山家の栗城史多さんがエベレストで亡くなる 生前インタビュー

2018年05月23日 06時36分08秒 | 日記

登山家の栗城史多さんがエベレストで亡くなる 生前インタビュー

登山家の栗城史多さんがエベレストで亡くなる 生前インタビュー

 

 

4月17日から8度目のエベレスト登頂に挑戦していた、登山家の栗城史多(くりき・のぶかず)さんが21日、下山途中で亡くなっていたことが分かり、関係者から惜しむ声が上がっています。

 

栗城さんの所属事務所は、公式Facebookページで「エベレストで下山途中の栗城が遺体となり発見されました。下山を始めた栗城が無線連絡に全く反応しなくなり、暗い中で下から見て栗城のヘッドランプも見当たらないことからキャンプ2近くの撮影隊が栗城のルートを登って捜索し、先ほど低体温で息絶えた栗城を発見いたしました」と発表しました。

 

栗城さんの突然のご逝去にご冥福をお祈りいたします。本欄では、生前の同氏へのインタビューを紹介します(本誌2011年5月号記事「リアルタイムな"冒険の共有"で多くの人を勇気づけたい」)。

 

栗城史多 Nobukazu Kuriki

 

1982年、北海道生まれ。2004年6月、北米大陸最高峰の「マッキンリー」(6194m)を皮切りに、6大陸最高峰を単独登頂。07年からはヒマラヤ8000m峰を目指すようになり、インターネットによる動画配信も開始。これまでに「チョ・オユー」(8201m)、「マナスル」(8163m)、「ダウラギリ」(8167m)の単独・無酸素登頂を果たす。10年9月の「エベレスト」(8848m)では、7750m地点で登頂を断念した。著書に『一歩を越える勇気』(サンマーク出版)、『NO LIMIT』(サンクチュアリ出版)がある。「栗城史多オフィシャルサイト」 http://kurikiyama.jp

 

 

栗城さんの登山理由

――栗城さんが登山を始めたきっかけは失恋だったとか。

もともと山には全く興味がありませんでした。

 

高校卒業後、東京で1年ほどフリーター生活をしていましたが、高校時代から付き合っていた彼女がいる北海道に戻り、札幌の大学に進学したんです。

 

でも、それから間もなく「2年間付き合ってきたけど、あまり好きじゃなかった」と彼女に振られてしまって。僕はショックのあまり家に引きこもり、ずっと寝ていたんですが、1週間がたったころ、背中がかゆくてシーツをよけると、布団に人型にカビが生えていた。

 

「このままじゃいけない」と思っていたある日、友人の大学で「山岳部員募集」の張り紙を目にしました。そのとき、彼女が冬山に登ったりと、かなり本格的な登山をしていたことを思い出したんです。「小柄な女性が、なぜそんな危険なことをしていたのか」――その答えが知りたくて、僕は山岳部に入部しました。

 

 

頭で決めつけていた限界

――山岳部はいかがでしたか。

つらいことばかりで、ずっと辞めたいと思っていましたが、あるとき札幌から小樽まで冬山の縦走(*)をすることになったんです。遭難しかけながらも、主将と二人きりでしたから、ついていくしかありません。そして1週間後、小樽の日本海が見えたとき、思わず泣いている自分がいた。何かを成し遂げて泣いたのは初めてでした。

 

それまでの僕は目標を持っても、「たぶん自分はできないだろう」と思いがちで、冬山縦走も無理だと思っていました。でも生きて帰るには、できるとかできないとか言ってる場合じゃなくて、必死になるしかなかった。この経験を通して、「できない」という限界は自分の頭が勝手に決めつけていることであって、「意外と人間ってもっと頑張れるんじゃないか」と思うようになったんです。

 

それからですね、「山ってすごいな」と思い始めたのは。

(*)尾根から尾根へと山を歩き、いくつかの山頂を踏破する登り方。

 

 

すべてをありのまま受け入れる

――2007年からはヒマラヤの8千メートル級の山々への単独・無酸素登頂に挑戦されています。酸素ボンベを使わないのはなぜですか。

単独・無酸素でエベレストに登頂した日本人はまだいないんですね。

 

標高7500メートルから先は酸素濃度が地上の3分の1になるので、「10回深呼吸して、ようやく1歩」みたいな感じで、本当に苦しい。でも人間は苦しいからこそ成長すると思うし、そのぶん、登頂したときの喜びも大きいんです。シンプルな方法で、本来の自然を感じていたいという気持ちもあります。

 

僕は単独・無酸素で8000メートル峰を登るので、超人的な体力があるのではないかと思われがちですが、肺活量も筋肉量も成人男子の平均以下です。

 

ああいう極限の世界では、汚い水を飲めるか、狭いテントのなかで何日間も暮らせるか。そんな"精神的体力"とでも言うべきものが必要になってきます。それは、苦しみも不安も、すべてをありのままに受け入れる力でもあるんです。

 

 

"冒険の共有"という使命

――ヒマラヤ初遠征の「チョ・オユー」登頂のときから、インターネットを通じての動画配信も始めていますね。

カメラと通信機材を担いで登り、自分で撮影した映像をネットで中継しています。

 

これはもともと「ニートのアルピニスト、はじめてのヒマラヤ」というテレビの企画でした。そういうタイトルだったので、ニートや引きこもりの人からメッセージがきたんですが、その内容はいいものばかりではなく、「登れないと思う」とか、「死んじゃえ」とかで。

 

初回のアタックは天気が悪くなり、山頂まであとわずかのところで引き返しました。そしたら「やっぱりダメだった」というメッセージが届いた。

 

でも、3日後、ベースキャンプから再度挑戦して、今度は登頂できたんです。そしたら「ありがとう」って書き込んであった。「あんなお兄ちゃんだって頑張っているんだから、自分も何かやってみよう」と思ってくれたのかもしれません。

 

以来、リアルタイムな"冒険の共有"こそ僕の使命だと考え、動画配信を続けています。ただ、これには年間で1億数千万円の資金が必要です。僕は日本に帰国すると、スポンサー探しに奔走し、全国各地の講演会で夢を語り、応援してくださる方の輪を広げています。人との出会いも僕の大きな財産です。

 

 

今年もエベレストに挑戦

――これまでエベレストには2回挑戦されていますが、残念ながら途中下山となりました。

山ではいつも執着との戦いです。頂上しか見えなくなると、戻れないと分かっていても、どうしても登りたくなってしまう。でも、それはただの人間のエゴだと思うし、やはり最後は「登るんじゃなくて、登らせてもらうものだ」と僕はだんだん思い始めたんです。

 

山は自分の力だけで登ることはできません。ふと、天気がよくなったり、雪の状態がよかったりして、登らせてもらえる瞬間がある。登頂できるかできないかは、山の神様にお任せするぐらいでちょうどいいんです。

 

今年も4月と9月の2回、エベレストにアタックする予定です。標高8000メートルに広がる光景と感動を、皆さんと共有できたらと思っています。

 

【関連記事】

2011年5月号 挑戦 人生の壁の打ち破り方

https://the-liberty.com/article.php?item_id=1651


千眼美子、今秋公開の映画『宇宙の法』で復帰後初声優! 人気声優たちと共演

2018年05月23日 06時34分29秒 | 日記

千眼美子、今秋公開の映画『宇宙の法』で復帰後初声優! 人気声優たちと共演

「宇宙の法―黎明編―」に出演する声優陣。上段左から逢坂良太、瀬戸麻沙美、柿原徹也、金元寿子、羽多野渉、千眼美子(敬称略)

 

「幸福の科学」に出家し、宗教家兼女優として活動する千眼美子(清水富美加)さんが、大川隆法・幸福の科学総裁が製作総指揮・原案を手掛ける、2018年秋公開予定の劇場アニメ「宇宙の法―黎明編―」で声優を務める。

 

同作は、2015年に公開された、宇宙人によるアブダクション(誘拐)の真相に迫るアニメーション映画「UFO学園の秘密」の3年後を描いた続編。前作に引き続き、監督は今掛勇が務める。

 

 

地球文明の誕生や人類創世の秘密に迫る

前作「UFO学園の秘密」で、悪質な宇宙人による地球侵略を阻止したナスカ学園のレイ、アンナ、タイラ、ハル、エイスケの5人は、学園を卒業し、ナスカ・ユニバーシティに進学した。

 

5人は学業のかたわら、惑星連合の応援を得ながら、宇宙からの侵入者であるレプタリアンたちと戦っていた。そのとき、邪悪な宇宙人ダハールの罠に落ち、消息を絶ったタイラを探し出すため、レイは3億3千万年前の地球へとタイムジャンプする。

 

その時代、地球での新たな文明の創造を計画していた始原の神「アルファ」は、宇宙最強のザムザが率いるレプタリアンを地球に招き入れる。3億3千万年前に現れたダハールの目的とは何か。そして、レイとタイラの運命は──。

 

声のキャストは、前作と同じく主人公レイ役に逢坂良太さん、レイの恋人アンナ役に瀬戸麻沙美さん、タイラ役に柿原徹也さん、ハル役に金元寿子さん、エイスケ役に羽多野渉さんが起用された。本作では千眼さんが新キャラクター・ザムザ役の声優を務める。清水富美加時代にテレビアニメ「龍の歯医者」に出演して以来の声優業となる。

 

さらに今回、千眼さんが主演を務める実写映画「僕の彼女は魔法使い」が2019年に公開されることも決定。同作はすでにクランクインを迎え、撮影に入っている。ヒロイン役の演技で評判になっている映画「さらば青春、されど青春。」は現在全国で上映中だ。

 

【関連サイト】

映画「宇宙の法―黎明編―」 公式ホームページ

http://laws-of-universe.hspicturesstudio.jp/

 

【関連記事】

2018年6月号 INTERVIEW - 千眼美子、ハリウッド映画を語る

https://the-liberty.com/article.php?item_id=14371

 

2018年5月9日付本欄 千眼美子、"ザ・王道"映画「さらば青春」のイベントに出席

https://the-liberty.com/article.php?item_id=14435

 

“型破り”なロイヤルウエディング 英国王室が存続する条件とは

2018年05月23日 06時32分48秒 | 日記

“型破り”なロイヤルウエディング 英国王室が存続する条件とは

英ロンドン郊外のウィンザー城で、ヘンリー王子とメーガン・マークル妃の結婚式が執り行われました。この結婚式は、"異例の式"となりました。

 

説法をしたのは、英国国教会系の米国聖公会を束ねるカリー総裁主教。アフリカ系アメリカ人で、聖書の代わりにタブレットを用い、米公民権運動の黒人指導者、キング牧師の言葉を引用しながら、「愛には力がある」と情熱的に説法しました。

 

また結婚式には、昨年5月のマンチェスター自爆テロで負傷した少女や、聴覚・知的障害者の支援者、リサイクリング活動に取り組む教師、貧困家庭の若者に職業訓練を施す菓子職人なども招待されました。

 

こうした"型破り"な結婚式には賛否両論ありましたが、そこにはアフリカ系アメリカ人の母を持ち、人道支援活動に熱心なメーガン妃の思いが表れているようです。


2040年度の社会保障給付費が推計190兆円に 消費増税議論の下地づくり

2018年05月22日 07時09分45秒 | 日記

これだけ知っトクNews(5月22日版) 2040年度の社会保障給付費が推計190兆円に 消費増税議論の下地づくり

「これさえ知っていれば、世の中の流れをつかめる」というニュースを、編集部がピックアップ。ひと言コメントしてお送りします。新聞の代わりとして、ニュースチェックの習慣づくりに、ご活用下さい。

 

  • (1) 2040年度の社会保障給付費が推計190兆円に 消費増税議論の下地づくり
  • (2) 6月に台湾で米政府出先機関の新庁舎落成式 式典は米朝首脳会談と同日
  • (3) テキサス州の銃乱射事件 原因に暴力的なゲームの普及や宗教教育の不在という指摘

 


通商合意の裏で強まる南シナ海進出 トランプ政権は中国を止められるか

2018年05月22日 07時07分31秒 | 日記

通商合意の裏で強まる南シナ海進出 トランプ政権は中国を止められるか

通商合意の裏で強まる南シナ海進出 トランプ政権は中国を止められるか

 

 

《本記事のポイント》

  •  米中通商協議で、中国が対米輸入額を増やすと合意
  •  通商協議が行われる背後で、中国は南シナ海での覇権拡大を続けている
  • 「米中が太平洋を二分する世界」を防ぐためにも、南シナ海進出を止めるべき

 

貿易摩擦に関する協議を続けていた米中両国がこのほど、合意に至った。

 

両政府は19日、ワシントンで行っていた通商協議について共同声明を発表。アメリカの対中貿易赤字を緩和するために「中国がアメリカのモノとサービスの購入を大幅に増やす」とした。

 

ドナルド・トランプ米大統領が中国製品に大幅な関税をかけるとした件について、劉鶴(リウ・ホー)副首相は「米中双方が貿易戦争に乗り出さず、互いに対抗して関税を課すのをやめることで合意した」と述べたという。中国国営新華社通信が報じた。

 

また、争点になっていた知的財産権については、中国政府が「関連法規の修正を進める」としている。

 

中国側がアメリカからの輸入額をどれほど増やすかは明言されておらず、知的財産権についても「関連法規の修正」で効果が出るのかは不透明だ。ただ、合意に至ったことで、米中貿易摩擦が沈静化したとの見方が広がっている。

 

 

南シナ海に長距離爆撃機が着陸

その一方で、中国は覇権拡大を着々と進めている。

 

アメリカとの通商協議が行われていた18日、中国人民解放軍は、南シナ海の島で長距離核攻撃が可能な「H6K爆撃機」を含め、複数の爆撃機の離着陸を成功させたと発表。南シナ海の島に中国空軍の長距離爆撃機が着陸したのは初めてのことだ。

 

中国共産党の機関紙「人民日報(People's Daily, China)」のツイッターアカウントでは、爆撃機が離着陸する映像が公開された。

 

米ワシントンにあるシンクタンク「戦略国際問題研究所(CSIS)」は、爆撃機が着陸した島を、パラセル(西沙)諸島にあるウッディー島だと分析。同島は、中国、台湾、ベトナムの三国が領有権を主張している。

 

 

南シナ海は太平洋へのスプリングボード

中国は、パラセル諸島やスプラトリー(南沙)諸島で軍事拠点の開発を進め、着実に南シナ海での覇権を強めている。もし南シナ海を中国に抑えられてしまえば、どうなるか。

 

例えば、南シナ海のマレー半島とスマトラ島の間のマラッカ海峡は、世界の石油供給量の約3分の1、日本の輸入原油の8割以上が通航している。もし中国が、マラッカ海峡と日本を結ぶ海上輸送路(シーレーン)を封鎖すれば、日本は資源を断たれ、中国の手に落ちたも同然となる。

 

そうなれば、習近平政権がしきりに唱える、「太平洋を米中で二分する世界」が近づく。

 

南シナ海での覇権拡大は、中国が世界の半分を支配するという「中国の夢」の実現に向けたスプリングボードと言える。

 

通商合意の背後で進む南シナ海進出に対して、アメリカはどう応じるのか。

 

もしトランプ政権が対中融和に傾けば、中国の覇権拡大はますます進むだろう。

 

日本は、中国の危険性をトランプ政権に訴え続けるとともに、速やかに自衛隊を「国防軍」と位置づける形での憲法9条改正や、自衛のための核開発に着手しなければいけないことは明らかだろう。

(片岡眞有子)

 

【関連記事】

2018年2月12日付本欄 アメリカの国際政治の底流に流れる「トゥキディデスの罠」とは何か

https://the-liberty.com/article.php?item_id=14115

 

2018年2月7日付本欄 アメリカで高まる中国脅威論 「経済発展で民主化」という幻想から覚めつつある

https://the-liberty.com/article.php?item_id=14103


それでもやる? 増税準備に入った安倍政権と、崩れ始めた日本経済

2018年05月21日 06時26分34秒 | 日記

それでもやる? 増税準備に入った安倍政権と、崩れ始めた日本経済

「この状況では、さすがに難しいだろう」とささやかれている増税ですが、安倍政権は増税に向けた対策を詰め始めています。

 

政府はこのほど、2019年秋に予定されている10%への消費税率上げに合わせて、住宅ローンを組む人への減税や、自動車を購入する人に対する「自動車取得税」の廃止などを検討し始めました。

 

さらには、元々予定していた、低年金者に配る給付金や介護保険料の軽減拡大を、前倒しで行うことも検討しています。

 

これらは、増税時の買い控えを軽減するための景気対策。今年6月に策定される「骨太の方針」に盛り込まれ、年末にかけて具体的な制度が検討されます。

 

対策を具体化し始めたということは、政府は「増税する気満々」ということになります。

 


本誌表紙が外国人に大ウケ トランプ特集に「日本は分かっているな」の声

2018年05月21日 06時21分52秒 | 日記

本誌表紙が外国人に大ウケ トランプ特集に「日本は分かっているな」の声

本誌表紙が外国人に大ウケ トランプ特集に「日本は分かっているな」の声

 
本誌2017年8月号。

 

本誌「ザ・リバティ」の表紙が最近、「日本は分かっているな」「ありがとう、日本」などと、アメリカ人のネットユーザーの間で話題となっている。

 

注目されているのは、昨年8月号(同6月末発売)の「誤報だらけのトランプ報道」。発売された当時、多くのメディアが「ロシア疑惑」をめぐって、トランプ米大統領を追及していた。

 

これに対し、本誌は「疑惑の追及が1年近く続いているのに、一向に明確な証拠が出されていない」などの根拠をもとに、いち早く、トランプ氏は「シロ」であると報じた。そして実際に、同氏を捜査していたロバート・モラー元米連邦捜査局(FBI)長官はこのほど、同氏を訴追しないことを決め、疑惑に決着をつけた。

 

そうした内容を特集した表紙について、アメリカ人のユーザーは次のようにコメントしている。

 

  • 「グラフィックデザインの観点からみると、表紙のデザインは素晴らしく、効果的だね。最初、銃だと気づかなかったよ」

  • 「ヨーロッパ諸国はトランプを嫌っているが、アジア諸国は崇拝しているのが面白い。ヨーロッパは死んでいるが、アジアには未来があるからよいことだ」

  • 「アジアはタフで男らしさを尊敬しているし、彼らは強い男を求めている。ヨーロッパとは真逆だ」

  • 「日本人は常に利口だね」

  • 「私は日本に住んでいます。大統領選前、日本はフェイクニュースに満ちていて、たいていの日本人は『トランプは日本にとって悪い』と思っていたよ」

  • 「(保守系メディア)FOXがないことに気づいた。日本は分かっているな」

  • 「(リベラルメディア)CNNがライフルであるのが笑える」

  • 「CNNがAR15を装備しているのは皮肉だ」

  • 「世界から皮肉がなくなっていないようだ」

  • 「自分は、(表紙にリベラルメディア)nprがあることに好感を持つよ。たいていの人はバイアスがないと考えている。まったくの見せかけだ」

  • 「この雑誌はすごい!」

  • 「ああ神様、ああ神様、ああ神様! ありがとう、日本」

  • 「なんて素晴らしい表紙なんだ。私達のメディアをうまく適切に表現している」

 

編集部としても、このような反応があることに驚いたが、トランプ氏を支持する人は、日本好きな人が多いのかもしれない。

 

 

「私はそんな日本人が大好きだ」

本誌2018年1月号。

そして、あるユーザーが「すごい表紙はこれが初めてではない」と書き込み、本誌2018年1月号の表紙を紹介。その内容は、ロシアのプーチン大統領やサウジアラビアのサルマン皇太子など、世界の指導者の宗教政策を読み解くものだが、それについて、海外のユーザーは次のように肯定的に反応している。

 

  • 「大爆笑。完璧」

  • 「(アメリカのヒーロー)スーパーフレンズだ!」

  • 「素晴らしい表紙だ」

  • 「素晴らしい表紙。これは真実だよ」

  • 「私はそんな日本人が大好きだ。彼らは愛国的だね」

  • 「これは本当の多文化主義だ。それぞれの文化を尊重し、パートナーシップに基づいた力と唯一性を守るために協力している」

  • 「これ欲しいわ!」

  • 「誰か私達のために翻訳をしてくれないか?」

 

 

200人以上の参加者から拍手

本誌2017年11月号。

反響は、海外のネットユーザーからだけではない。

 

昨年12月10日の「世界人権デー」。編集部員が、アメリカ・ロサンゼルスで行われた中国民主活動家の集いに参加した。当日は、ノーベル平和賞を受賞した劉暁波氏らとともに民主化運動を展開していた筋金入りの活動家が一堂に会し、中国民主化への決意を固める重要なイベントが行われた。

 

その際、中国民主活動家で彫刻家である陳維明氏が、本誌2017年11月号を手に取り、檀上へ登壇。陳氏は、「日本の雑誌が、まるごと一冊、中国の問題を特集しているよ!『(2010年の時点で)習近平が独裁者になる』と日本の宗教団体(幸福の科学)のトップである大川隆法総裁が言っていた」などと語りかけ、200人以上の参加者から拍手が沸き起こった。

 

本誌はこれまで、中国の覇権主義に警鐘を鳴らす言論を発しているが、その問題認識の根底には、「神に与えられた自由を、唯物論国家から守る」という真の保守主義に基づいている。宗教大国であるアメリカでも、同じように考える保守主義者が多く、本誌の言論に理解を示す民主活動家が多数存在している。

 

本誌は、2018年6月号(4月末発売)、7月号(5月末発売)の2号連続で、中国の人権問題を特集し、日本のマスコミがあまり報じていない「中国共産党の正体」を暴露している。

 

【紹介した本誌記事】

2017年8月号 誤報だらけのトランプ報道

https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1884

 

2017年11月号 中国経済の幸せな未来

https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1922

 

2018年1月号 オレたちの絆が世界を守る

https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1956


米の核合意放棄で揺れるイラン イランと日本の「共通点」

2018年05月20日 06時44分12秒 | 日記

米の核合意放棄で揺れるイラン イランと日本の「共通点」

トランプ米大統領はイラン核合意から離脱して、経済制裁を再開すると表明しました。アメリカは、イランの核ミサイル開発の抑止や、レバノンやイエメンでのテロ支援活動の阻止を盛り込んだ新たな合意の締結を目指し、欧州に協力を求めています。

 

イランでは、アメリカの核合意離脱に対する大規模な抗議デモが行われ、混乱が深まっています。

 

「イランは、核開発を続ける危険な国だ」と考えている方は多いかもしれません。

 

しかし、イランと日本は1929年から国交がある友好国。大リーガーのダルビッシュ有投手も、イラン人と日本人のハーフです。奈良・平城京には、ペルシャ人(現在のイラン付近)の役人がいたという記録(765年の木簡)も残っています。

 

「遠い国」と感じがちなイランですが、意外に「近い国」でもあります。

 


京大の「立て看板」抗争続く 「反戦」を叫ぶ、「好戦的」な左派団体

2018年05月20日 06時40分28秒 | 日記

京大の「立て看板」抗争続く 「反戦」を叫ぶ、「好戦的」な左派団体

京大の「立て看板」抗争続く 「反戦」を叫ぶ、「好戦的」な左派団体

 
YMZK-Photo / Shutterstock.com

 

《本記事のポイント》

  •  京都大学と学生の間で続く「立て看板」抗争
  • 「危険につながる政治活動」と「戦争に近い反戦デモ」
  • 「目的が"正し"ければ手段は問わない」という思想

 

京都大学の吉田キャンパス周辺の立て看板をめぐり、大学側と学生らとの間の攻防が続いている。

 

京大の立て看板と言えば、同キャンパスを訪れるとまず目に入ってくる掲示物だ。大きなベニヤ板にいわゆる「ゲバ文字」で、左派的な政治主張が書かれていたりもする。同学を初めて訪れる人にとって、これが「大学の第一印象」となる。

 

そうした看板について、京都市が「景観保護を目的とした条令に違反する」として大学側を指導した。それを受けて大学側は昨年、「立て看板規程」を発表する。

 

これに一部学生らが激しく抵抗した。大学職員が、看板に「撤去通知書」を貼る際には、抗議する学生と揉み合いになる場面もあった。

 

大学側は13日、すべての看板を撤去した。しかし14日深夜、何者かがフェンスを壊して撤去看板の保管場所に侵入し、看板を持ち去った。京都府警は器物損壊容疑で捜査している。その後、キャンパス周辺に、それらの看板が再び設置されていた。大学側は18日、改めて撤去した。

 

まさに「いたちごっこ」となっている。

 

看板撤去反対を主導するのは、いわゆる左派的政治活動を行う「中核派」と言われる学生たちだ。同団体は、「立て看板規程粉砕」などと銘打った集会やデモを開催している。

 

しかし、違法に違法を重ねるやり方に、どれだけ賛同が得られるかは不明だ。

 

 

「違和感」を超え「危険」な政治活動

記者も同大を卒業したが、同級生の間でも、同学内で展開される左派的活動に違和感を持つ人は多かった。

 

例えば、毎日の昼休みに、キャンパスの広場で「労働者を守れ」と演説している学生は、よく聞けば留年を重ねた"8年生"だったりする。4年生までならまだしも、それより年月を重ねたなら、「まず『労働者』になってから言ってほしい」というのが自然な感想だろう。

 

また同学には、「吉田寮」という学生寮がある。そこは事実上、中核派の拠点となっており、場所によっては壁一面に政治主張が書かれている。記者が訪れた際も、普段演説をしている学生が、拡声器を枕に昼寝をしていた。

 

問題は、その学生寮が築100年とかなり老朽化していること。歩く度にミシミシと音がし、床が抜けたりもしている。大学側は「旧棟は大地震のときに倒壊か大破する恐れがあり、極めて危険」として、建て替える方針を出していた。しかし学生たちは「学生自治を守る」などとして、猛反発。この件でも、同じくデモや集会を行っている。

 

しかし記者が訪れた際、食堂の壁に「建物が倒壊するので、壁に荷物を立て掛けないでください」といった貼り紙がされているなど、もう"限界"であることは明らかだった。

 

このように、同学の左派活動は、「違和感」を感じさせるレベルを超えて、違法か、違法すれすれの「危険」な領域にきていると言える。

 

「危険」と言えば、今年3月、大学に接する交差点の真ん中に、若者数人がこたつを囲んで鍋をつつくという行為をして問題になった。警察官が「重大事故につながる」として注意した後、若者らはこたつを持って京大内に入っていった。ヘルメットや拡声器を持っていたことから、「また中核派のパフォーマンスか」と言われている。

 

また2015年には安保法案に反対する学生らが、校舎の一つをバリケードで封鎖し、他の学生や教職員が入れなくなる騒動があった。このバリケードは、警察や職員ではなく、「他人に迷惑だ」と憤った一般学生たちによって、"強制撤去"された。

 

「反戦」や「平和」を謳う団体が、どういうわけか、危険・好戦的な行動で注目を集めている。

 

 

この国で最も戦争に近い、反戦デモ

同様の矛盾は、2015年に国会前で行われた安保法案反対デモでも見られた。

 

記者は取材のため、現場に行き群衆の中に入ったが、道は血走った目で叫ぶ人たちで溢れ、通行が難しい状態になっていた。デモとは関係なく通行しようとしている車や歩行者もいるため、警察官が汗だくで「ここから先に出ないでください」と交通整理をしても、そこにタックルをするデモ参加者もいた。

 

デモでは「戦争反対」と連呼されていたが、その風景こそ、記者が人生で見た光景の中で最も戦争に近いものだった。実際にデモでは、機動隊に対する暴力行為で逮捕された人も多数出ている。

 

国会前デモと言えば、いわゆる「60年安保闘争」では死者さえ出ている。

 

 

「目的が"正し"ければ手段は問わない」という思想

こうした「違法・危険行為」を厭わずに、政治的主張を通そうとする発想の原点には、マルクス主義の「暴力革命」があると指摘されている。「目的が正しいなら、手段は何でもいい」という考え方だ。

 

かくして、「平和」を叫ぶために、「暴力」が生まれるといった矛盾が生まれる。

 

中国や北朝鮮のような独裁体制であれば、自由で民主的な社会を築く手段はそれしかないかもしれない。しかし、ある程度、「言論の自由」「民主主義制度」のある日本のような国であれば、社会変革は言論と説得で行うのが筋ではないだろうか。

(馬場光太郎)

 

【関連記事】

2015年10月29日付本欄 SEALDsと共産党議員が安保法案賛成派学生との討論から逃亡 反対派の「民主主義」って何だ?

https://the-liberty.com/article.php?item_id=10400

 

2016年12月27日付本欄 左翼運動から転向した記者のモノローグ・前編【思考回路が分からない・特別編】

(前編) https://the-liberty.com/article.php?item_id=12399

(後編) https://the-liberty.com/article.php?item_id=12722

 

米朝会談で争点になる在韓米軍の撤退 実現すれば「北主導の南北統一」の恐れも

2018年05月19日 06時25分57秒 | 日記

これだけ知っトクNews(5月19日版) 米朝会談で争点になる在韓米軍の撤退 実現すれば「北主導の南北統一」の恐れも

「これさえ知っていれば、世の中の流れをつかめる」というニュースを、編集部がピックアップ。ひと言コメントしてお送りします。新聞の代わりとして、ニュースチェックの習慣づくりに、ご活用下さい。

 

  • (1) 米朝会談で争点になる在韓米軍の撤退 実現すれば「北主導の南北統一」の恐れも
  • (2) 台湾の蔡英文氏が就任2年 対中強硬のトランプ政権と連携して中国に立ち向かう
  • (3) 米でうつ病診断が5年で33%増 原因は「スマホ・パソコン利用の増加と睡眠障害」?

 


映画「羊と鋼の森」のテーマ曲は辻井伸行が担当 辻井を育てた恩師インタビュー

2018年05月19日 06時24分07秒 | 日記

映画「羊と鋼の森」のテーマ曲は辻井伸行が担当 辻井を育てた恩師インタビュー

映画「羊と鋼の森」のテーマ曲は辻井伸行が担当 辻井を育てた恩師インタビュー

 

 

ピアニスト
東京音楽大学准教授

川上 昌裕

プロフィール

(かわかみ・まさひろ) 1965年、北海道生まれ。東京音楽大学(ピアノ演奏家コース)を首席で卒業。1988年、マリア・カナルス国際コンクール第4位入賞。92年、留学先のウィーン市立音楽院を首席で卒業。95年帰国。現在は、母校で後進の指導にあたりながら、ピアニストとして各方面で活躍中。これまでに、「メトネル:ソナタ・バラード」など6枚のCDをリリース。

俳優・山崎賢人さんの主演映画「羊と鋼の森」が、6月8日より全国で公開される。

 

これを記念して、同映画のエンディングテーマ曲「The Dream of the Lambs」のピアノを担当したピアニスト、辻井伸行さんが、13日に東京・サントリーホールでコンサートを開催する。コンサートには、テーマ曲を作曲した久石譲さんもゲスト出演し、辻井さんと初のステージ披露が実現する。

 

辻井さんは、「盲目のピアニスト」として知られ、美しい音色を奏で、多くの人々を魅了している。そんな辻井さんを12年間指導し、ショパン国際ピアノコンクール出場時も同行したピアニストの川上昌裕氏に、辻井さんへの教育方針について聞いた。(2010年3月号記事再掲)。

 

 

初対面は荒削りで「天才」とは分からなかった

辻井君と出会ったのは、1995年の春です。

 

私は東京音楽大学を卒業後、7年間ウィーンに留学していたのですが、母校での後進の指導を頼まれ、帰国を決意しました。それと前後して、母校の教授から、「目が不自由だけど、素晴らしい演奏をする子がいる。その子も見てほしい」と言われたんです。それが辻井君でした。

 

辻井君は小学1年生になったばかりで、彼の自宅で初めて会ったとき、ドビュッシーの「アラベスク」やディズニーの「星に願いを」など2、3曲弾いてくれました。とても素直で明るく、「耳だけで音をとってこれだけ弾けるのはすごい」と感心したことを覚えています。

 

ただやはり子供なので、荒削りな部分はあったし、初めから「天才だ」とか「抜群の才能がある」ということは、その時点では正直言って分かりませんでした。印象的だったのは、彼がすごく楽しそうにピアノを弾いていたということです。

 

 

1曲を4時間かけて録音真剣勝負の日々

彼とのレッスンは週2回、小学5年生からは週3回、私と妻が交代で辻井君の自宅に通って教えていました。

 

彼は楽譜が読めないため、情報は耳から入れるしかありません。そこで視覚障害を持って活躍されている他のプロの音楽家などに会って話をうかがい、どうすれば辻井君に合った、効率のよい、正確な指導ができるかを考えたのです。試行錯誤して編み出した独自の指導法が次のようなものです。

 

メトロノームを鳴らしながら、右手のパート、左手のパート、両手のパート、それをセクションごとに細かく分けて演奏し、テープに録音します。それを辻井君に聞かせて、再現させるのです。30分の曲を正しく録音したテープを作成するのに3~4時間かかります。録音前の練習を含めると、それ以上の時間を費やすことになります。

 

また、実は一つの曲でも楽譜によって微妙に違いがあるんです。彼はとても耳がよく、私の演奏を正しいものとしてそのまま覚えてしまいます。ですから、私も演奏を録音する際には、複数の楽譜に目を通して、正確な音を、正確に演奏するために、私のクセを出さないように、一曲一曲真剣勝負で臨みました。辻井君の他にも30~40人の生徒を教えつつ、私自身の演奏家としての仕事もこなしながらのレッスンです。人にものを教えるというのは、まさに命がけですね。

 

 

挫折を恐れずに大舞台に挑み続けた

彼が12歳で、台湾で1千人規模の観客を前に演奏会をしたときのことです。

 

1時間ぐらいのリサイタルのプログラムを終えた後、アンコールの拍手を受けて、彼は台湾の民族的な旋律を織り交ぜた曲を演奏しました。

 

すると、拍手がいつまでも鳴り止まない。アンコールの曲を一つしか用意していなかったので、舞台の袖で、私と二人で「どうしようか」と困っていると、突然、「僕、行ってくる!」と言って、また全然違う曲を即興で弾き始めたんです。素晴らしい演奏でした。この時ですかね、私が「この子は本当にすごい子だ」と強く認識したのは。

 

指導する上で、彼にはあえて困難な挑戦をしてもらいましたし、彼もそれを望んでいました。

 

1999年、「ピティナ・ピアノコンペティション」では、一つ上のクラスにエントリーしながら金賞に輝きました。2005年、ポーランドのワルシャワで開かれた世界最高峰の「ショパン・コンクール」では、出場資格の最年少の17歳になったばかりで、健闘したのですが、残念ながらファイナルまでは残れませんでした。

 

でも挫折を恐れずに、こうした大舞台での演奏に挑み続けたことは、彼の能力を伸ばすことに大きな影響を与えたと思います。挑戦を重ねる中で、彼は考えられないほどのスピードで成長していったんです。まるで階段を2段も、3段も飛ばして駆け上がっていくような感じでした。

 

そうして積み上げた一つの成果が、09年6月、アメリカで行われた「バン・クライバーン国際ピアノコンクール」で世界一の称号を手にした、日本人初の快挙だったと思います。

 

 

指導者の側が「欲」をどれだけ抑えられるか

辻井君の音は、他の人の演奏に比べてとてもきれいなんですが、その理由は彼の耳のよさに加えて、より美しいもの、より"真実"に近い音を聴きたいという欲求の強さにあると思います。

 

彼と過ごした12年間という時間は、特別なものでした。

 

私が一生懸命つくってきたテープを、彼が一生懸命聴いて練習する。何かを教えると、彼はすぐにそれに応えようと努力する。レッスンは日々、充実していました。まるで、その時間だけ違う色のスポットライトに照らされているような特別な感覚です。

 

一方で、こんなに素晴らしい才能を持った子を、どう指導していこうかと悩んだこともあります。彼は本当に純真で、真っ白な性格ですが、指導者というのは、どうしても「自分色」に染めたくなるものです。手取り足取り指導して、自分の真似をさせるのが一番楽だし、目先の結果が得られて安心できるからです。

 

さらに、指導者として周囲から認められたい、という欲が顔をのぞかせる。そうした葛藤と闘いながら、どこまで教えて、どこまで教えずに我慢するか。その中で彼の個性をいかに伸ばしていくか。このさじ加減が非常に難しかった。

 

また、これは他の教え子を通じて感じたことですが、自分にとって苦手な個性を持った子供に出会ったとき、その個性が変わっていればいるほど、指導者はその芽を摘み取りたくなります。でも、思うんです。「私にとって、苦手な個性でも、他の多くの人にとっては大事な個性かもしれない」と。その個性を磨いて、最大限に能力を引き出してあげるのが指導者であり、教育者なのかなと。

 

その思いが辻井君にどれほどの影響を与えたかは分かりませんが、私はこれからも指導者として、一人の人間として、そうありたいと思っています。(談)

 

【関連記事】

2010年11月号 人生の羅針盤 「大ヒットする曲のつくり方」

https://the-liberty.com/article.php?item_id=69

 

中国一色に染まる東南アジア マレーシア新政権は「中国との蜜月」から脱却できるか

2018年05月19日 06時20分56秒 | 日記

中国一色に染まる東南アジア マレーシア新政権は「中国との蜜月」から脱却できるか

「外資による事業がマレーシアの国益にかなっているかを判断するため、見直す」

 

約15年ぶりに首相に返り咲いたマハティール・ビン・モハマド氏は就任早々、このように「マレーシア・ファースト」を宣言しました。

 

マハティール氏は1981年から2003年までの22年間、マレーシアの首相を務め、同国の経済発展を実現した人物。現在、氏が問題意識を抱いているのは、ナジブ・ラザク前政権下で進んだ「中国経済への依存体質」です。

 

シルクロード経済圏構想「一帯一路」の一環として、中国は、雲南省からラオス、タイ、マレーシアを経てシンガポールに至る大鉄道の整備を目指しています。そのため、マレーシアに限らず、中国から東南アジア全体への直接投資は近年、大幅に増加しています。

 

本欄では、マレーシアを取り巻く状況を理解するために、ラオス、カンボジア、タイに押し寄せる中国の「一帯一路」構想の波について紹介し、マハティール氏の置かれた状況について考えていきます。