京都つれづれなるままに

京都好きの旅日記。お寺、神社、グルメからスイーツまで!思いつくままに。

天龍寺 祥雲閣・甘雨亭 特別公開 京の冬の旅⑥

2025年01月21日 08時08分00秒 | 日記
 1月16日は、嵐山へ。





「京の冬の旅」で特別公開されている天龍寺のお茶室「祥雲閣」と「甘雨亭」の見学に来ました。








先ずは庫裡で、堂内拝観券と庭園拝観券を購入し、大方丈の東側で特別拝観料金を支払い部屋の一室に通されます。







10時30分の予約時間になるとガイド(京都大学の学生さん)の案内で多宝殿へ上る屋根付き廊下の右手にあるお茶室へと移動します。



表千家の名席「残月亭(ざんげつてい)」写しの十二畳敷の茶室「祥雲閣」と、五畳半台目(ごじょうはんだいめ)の茶室「甘雨亭」が特別公開されています。

先ずは「祥雲閣」から見学します。









祥雲閣はわび茶を大成した千利休の血脈を今に伝える表千家にある茶室「残月亭」を写したもので、12畳敷きの広間に2畳の上段の間を設け床の間とする形式です。
昭和9年(1934)に建てられた茶室です。

「残月亭」はもと利休が聚楽屋敷に作ったもので、表千家にある広間の中で格式の高い茶室。

次に「甘雨亭」を見学します。

甘雨亭は五畳半台目の茶室で、通い口前に三角形の鱗板をつけるのが特徴的です。
祥雲閣とは水屋をはさんでつながっています。

台目畳とは通常の丸畳の4分の3の大きさの畳を言い、裏千家14代家元淡々斎の命名になる茶室です。









いづれも昭和になって建てられた茶室ですが、あまり使われていないのか?綺麗に維持されています。




なお、上の2枚の写真はネットからお借りしました。

ふたつのお茶室の見学を終え、渡り廊下を進むと後醍醐天皇をお祀りしている「多宝殿」があります。









天龍寺建立のきっかけとなった後醍醐天皇の御霊(みたま)をお慰めする建物です。

この場所は亀山上皇が離宮を営んだ際、後醍醐天皇が学問所とした地で、現在の建物は昭和9年当時の管長であった関精拙老師が完成させたものです。
後醍醐天皇の吉野行宮時代の紫宸殿の様式と伝えられています。









天龍寺と言えば曹源池庭園です。
"庭園の国宝"とも称される「特別名勝庭園」の第一号としても有名で天龍寺開山の夢窓疎石作庭による池泉回遊式作庭です。

中央の石組には滝を登る鯉を現す鯉魚石(りぎょせき)があり、登り切った鯉は"龍"となる、、、との中国の古事を表現しています。
また、背後の嵐山を取り込んだ借景庭園でもあります。









高台からは遠く比叡山や大文字山が望めます。
















六角堂(頂法寺) 京の冬の旅③

2025年01月21日 07時21分00秒 | 日記
 1月15日、因幡薬師(平等寺)を拝観後に六角堂(頂法寺)へと来ました。

何度も来ている六角堂ですが、今回の特別拝観では本堂内陣まで入れるので来た次第です。



鐘楼堂。


六角通りを隔て飛地境内にあり、慶長10年(1605)豊太閤の臣・堀尾吉晴の嫡男忠氏(ただうじ)が寄進 当時は一向宗による一向一揆や加茂川洪水・大火の際にこの鐘をついて急を市民に知らせたと伝わります。


この鐘は天明の大火で焼失後の天保11年(1840)再鋳されるも第二次大戦に献納され、現存のものは昭和29年に再鋳復元されたものです。

















飛鳥時代に聖徳太子の創建と伝わる市内屈指の古刹です。




六角宝形造(ろっかくほうぎょうづくり)の本堂は明治10年に再建されたもので、中央の厨子には本尊・如意輪観世音菩薩像を安置しており(秘仏 非公開)、厨子の前に御前立(おまえだち)が祀られています。





平安時代後期の毘沙門天立像(重文)と地蔵菩薩立像も安置した荘厳な空間で、今回は本堂内陣部分入って拝観できるまたとない機会です。




六角堂は「いけばな発祥の地」で現在も華道家元池坊の拠点となっており、また、代々池坊のお家元が住職を務めています。







「京の冬の旅」期間中、隣接する「いけばな資料館」での寺宝特別展示もみどころのひとつです。



特に、像の背面に本尊(秘仏)を体内に納入することのできる蓋の付いた空間があることから「鞘仏(さやぼとけ)」と呼ばれる「本尊御前立 伝弘法大師作 如意輪観音像」や、「池坊専好立花図」(重文)など貴重な文化財が拝観できるのも特典のひとつです。





本堂内陣への入堂だけではなく、いけばな資料館も見学でき、中身の濃い特別拝観でした。



最後に御朱印を授与して頂きました。
御朱印代も500円に値上げされるところが増えてきていますが、ここ六角堂は良心的にも300円を維持されています。

六角堂内及びいけばな資料館内の写真はネットからお借りしました。