1月16日は、嵐山へ。




「京の冬の旅」で特別公開されている天龍寺のお茶室「祥雲閣」と「甘雨亭」の見学に来ました。



































先ずは庫裡で、堂内拝観券と庭園拝観券を購入し、大方丈の東側で特別拝観料金を支払い部屋の一室に通されます。



10時30分の予約時間になるとガイド(京都大学の学生さん)の案内で多宝殿へ上る屋根付き廊下の右手にあるお茶室へと移動します。

表千家の名席「残月亭(ざんげつてい)」写しの十二畳敷の茶室「祥雲閣」と、五畳半台目(ごじょうはんだいめ)の茶室「甘雨亭」が特別公開されています。
先ずは「祥雲閣」から見学します。




祥雲閣はわび茶を大成した千利休の血脈を今に伝える表千家にある茶室「残月亭」を写したもので、12畳敷きの広間に2畳の上段の間を設け床の間とする形式です。
昭和9年(1934)に建てられた茶室です。
「残月亭」はもと利休が聚楽屋敷に作ったもので、表千家にある広間の中で格式の高い茶室。
次に「甘雨亭」を見学します。
甘雨亭は五畳半台目の茶室で、通い口前に三角形の鱗板をつけるのが特徴的です。
祥雲閣とは水屋をはさんでつながっています。
台目畳とは通常の丸畳の4分の3の大きさの畳を言い、裏千家14代家元淡々斎の命名になる茶室です。




いづれも昭和になって建てられた茶室ですが、あまり使われていないのか?綺麗に維持されています。


なお、上の2枚の写真はネットからお借りしました。
ふたつのお茶室の見学を終え、渡り廊下を進むと後醍醐天皇をお祀りしている「多宝殿」があります。




天龍寺建立のきっかけとなった後醍醐天皇の御霊(みたま)をお慰めする建物です。
この場所は亀山上皇が離宮を営んだ際、後醍醐天皇が学問所とした地で、現在の建物は昭和9年当時の管長であった関精拙老師が完成させたものです。
後醍醐天皇の吉野行宮時代の紫宸殿の様式と伝えられています。




天龍寺と言えば曹源池庭園です。
"庭園の国宝"とも称される「特別名勝庭園」の第一号としても有名で天龍寺開山の夢窓疎石作庭による池泉回遊式作庭です。
中央の石組には滝を登る鯉を現す鯉魚石(りぎょせき)があり、登り切った鯉は"龍"となる、、、との中国の古事を表現しています。
また、背後の嵐山を取り込んだ借景庭園でもあります。




高台からは遠く比叡山や大文字山が望めます。
