1月10日は、京都市観光協会が主催する"京の冬の旅"の初日です。
次に行く予定の近くにある建仁寺塔頭西来院に来ました。
昨年に霊源院の雲林院住職が兼務で住職に就かれ、見違えるように綺麗に再生されました。
昨年までと堂内が随分とリニューアルされ、陳漫(チェンマイ)さんの最新のアート作品が並び、また、キーやんこと木村英輝さんの涅槃図が新たに奉納されていました。
現代アート作品らしく涅槃図にはゴリラやワニ、シマウマなど常識的には描かれる事のない動物が描かれていてユニークな作品に仕上がっています。
もうひとつの楽しみは呈茶がある事です。
一服千円ですが、樂雅臣さんの作品を観賞しながらのお茶は充実したものがあります。
岩石やスペイン産の大理石を削った作品には人を惹きつけられる魅了があります。
しかも、雲林院ご住職が隣に座られ雅臣さんの作品の解説をして下さいました。
ご住職曰く「彼は天才です。」
お菓子は"とらや"の最中、お抹茶は表千家社中の方が担当されていました。
床の間には織田信長の書状が、、、"天下布武"の印に信長の心意気を感じます。
畳の上には雅臣さんの作品が、、、初代長次郎の黒樂茶碗を模して岩石を削り、しかも黒の釉薬で焼いて出来た全く新しい黒樂が、、、箱までが岩石を削って作ってある徹底ぶりです。
まさに"天才"の作品です。
もうひとつ同じ物があり手に取って拝見しました。
高台部分も本物そっくりに作り込まれています。
まこと、見事に再生され蘭渓道隆さんもさぞお喜びだと思います。
建仁寺は"日本最古の禅寺"と言われますが、蘭渓道隆が住持に就かなかったら臨済宗単独のお寺にはならなかったと思われます。
それまでは天台・真言・禅兼学のお寺でした。
蘭渓道隆は鎌倉幕府、特に北条氏との関係が深く、旧仏教勢力の代表格だった比叡山と言えども手が出せなかったようです。