先日木曜の昼過ぎ、在宅で仕事中に電話がかかってきた。(またセールスか)
いつもなら「仕事中なんでスイマセンネ~」ガチャン!となるところだが、今回は違った。
「3か月前に洗濯機の下の排水口の詰まり解消でお邪魔した〇〇水道サーベイと申します」
(排水口の詰まり?洗濯機の下?ああ、確か嫁が頼んでいたな・・・しかし3か月前だったかな?)
「ああ、ハイ」
「前回の修理代金に再検査料金がすでに含まれておりまして、再度検査にお邪魔させていただきたいのですが」
「ああ、そうですか。料金が含まれてたんですか?」
「ハイ、ですので今回は無料の検査のみです。週末は如何でしょうか?」
「ああ、じゃあ日曜の午前でお願いします。11時頃で」
「承知しました。〇〇という者が伺います」
「はい、じゃあよろしく」
相手は若干強引で畳み掛けるような話しぶりで微かな違和感を感じ脳内に黄色信号が灯ったが、洗濯機の下の排水口が詰まって洗面所が水浸しになり業者を呼んだとは聞いていたので、つい引っかかってしまった。
後で嫁に確認すると業者が来たのはもう2年前くらいのコロナの最中で、詐欺に決まっているという。
まだ騙されているとは思えなかったが、ネットで迷惑電話の番号リストを調べると相手の番号が掲載されており、10件以上の苦情コメントが書かれていた。内容は「セールスを断ったら怒鳴られた」、「ブチ切れられた」、「ワン切り」された等々。
明らかに変な業者だと分かったので断ろうと思ったが電話はいつも話し中で繋がらず、もう日時を約束してしまった。しかし住所は伝えてなかったので、多分前日あたりにまた確認の電話があるだろう、仮に住所がバレてて直接来たらインターホン越しに断ろうと決めた。
すると案の定、本日日曜の9時頃電話があった。(よし、強気で行こう)と自分に言い聞かせ、電話を取った。
腹に力を込めて「ハイ!」と出ると、1~2秒くらい間があり、相手が弱気になったのが分かった。
「・・・先日排水口の件でお電話した〇〇グループですが・・・」
(グループ?名前が違うが・・・まあいい。出来るだけ低音で、ドスを効かせよう)「あ゙~、ゲホゲホ、すいませんが何も問題ないんでもう大丈夫です。含まれてた料金は請求しないんで、今回はもう結構です」と言うと、相手はスンナリ引き下がってくれた。最後に改めて会社名を聞くとやはり「〇〇グループ」と名乗った。
その会社をネットで検索すると実在する水道修理会社が掲載されており、まっとうな会社らしかった。
「洗濯機の下の排水口の詰まり」、そして「料金支払い済」というのがミソ。一見ピンポイントな出来事だがよくあるパターンだろうし、3か月かそれ以前に実際に業者を呼んだ人は何百件と電話すれば引っかかるカモもいるだろう。老人や一人暮らしの若い女性とか、断れなくて家に入れてしまったらもうオシマイ、高額請求され、恨みを買うのを恐れて泣き寝入り、とか。
まったく油断も隙もありゃしません。