和田秀樹著 集英社インターナショナル
P328
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<日本人は「和の民族」か>
アメリカ人は個人主義で、競争が大好きな
国民だと思われています。これに対して、
日本人は「和をもって貴しとなす」「すぐに
群れをなしたがる」、つまりみんなと横並び
でいることに安心感を覚える性質があるよく
云われます、しかし、これはまったく誤解で
現実はまったく正反対な心理を持っているの
ではないでしょうか。(中略)
つまり、アメリカのほうは放っておけば、
「みんなと同じ」横並び社会になってしまい、
弊害が大きくなるので、「他人と競争するこ
とが美徳である」という倫理を教え、日本の
ほうは反対に、そのままでは他人を蹴落とす
競争をし始めるので、「和を大切にしなさい」
と教えているのではないでしょうか。
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▼日本人は農耕民族ですから、すべて横並びで
行動するものと思っていましたが、和田さんに
よるとまったく逆で他人を蹴落とす競争をし始
めるので、それを防ぐのに「和をもって貴しと
なす」常に他人と同じことをするように教えら
れた。
反対にアメリカ人はまとまりのない個人主義と
教えられてきましたが、以外や以外すぐにまと
まりやすい民族であるとか、一見皆と同じでな
いと気分が落ち着かない日本人が右を見ても左
を見ても同じような顔をした中にいると、ここ
ろの中では常に他人と違う自分を求めているの
ではないか。常にまとまろうとしているアメリ
カ人、常に他人を蹴落とそうとしてまとまれな
い日本人。既成概念にとらわれると「とんでも
ない」過ちをおかしてしまうことになる。