2020年3月
この本尊は創建時から西御堂に安置されていた。
像高2.3㍍、寄木造り、漆箔、定印をむすび、透かし彫りの飛天光背を負い、八角九重の蓮華座上に結跏趺坐する。円満な顔容は、定朝様の流れをくむ格調高い藤原仏。
衣文は形式的にやや硬い。その面相姿から鎌倉に近い様式は、承安元年(1171)供養の東御堂の阿弥陀像とする説の生まれる所以である。台座の蓮弁以下の各部には精巧な
宝相華文がきざまれ、浄土の花の夢幻的な気分をよく表している。
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