万福寺
宝国山と号し、西山浄土宗の寺。創建年代は明らかでない。
寺伝によると禅僧殊峰上人の開祖、心徹和尚の再興と伝え、
元禄年間(1688~1704)の火災後に再建された本堂には、本尊阿弥陀如来像を安置する。
伝毘沙門店半跏像(平安時代)本堂内にあり、もと久世神社の神宮寺(若王子)の遺仏と伝わる。
高さ71㎝、一木彫成の白木造りで、檀像風の像である。頭部に3面の宝冠をいただき、
身に冑を着て岩座(後補)の上に半跏座に座し、
左手に矛、右手はひじを曲げ、両眼を大きく見開き、異様な口元をした忿怒相である。
平安時代後期の作とみとめられ、寺伝では毘沙門天像といわれるが、神像と見られる。
11面観音坐像 (鎌倉時代)
久世神社の神宮寺の遺仏とつたえる。木像、高さ59㎝、右手に数珠、左手に蓮華を入れた水瓶をもち、
岩座上に座す白木の像で、顔容は鎌倉時代に近い藤原風の好みをあらわす。
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