日本最初の鉄筋コンクリート橋
昭和五十二年八月 京都洛東ライオンズクラブ寄贈
日本初コンクリート橋
大津市三保ヶ崎の琵琶湖取水口から山科・蹴上を経て京都市内に至る琵琶湖第一疏水のうち,第三墜道の東口に架けられた,日本最初の西洋式鉄筋コンクリートで造られた橋。明治36(1903)年7月に竣工した。この石標はその橋を示すものである。
上流
下流
本邦最初鉄筋混凝土橋
明治三十六年七月 竣工
米蘭式鉄筋混凝土橋桁
工学博士田辺朔郎書之
琵琶湖第1疎水のうち第3トンネル東口に、100年も前に造られた日本最古の鉄筋コンクリート橋(疎水11号橋)がある。現在も利用されている。橋を渡った左側にこの碑が建つ。(高さ216cm、幅85cm、奥行き14cm)
碑文正面に「本邦最初鉄筋混凝土橋」
背面は「明治36年(1903)7月竣工 米蘭式鉄筋混凝土橋桁 工学博士田邉朔朗書之」
橋の長さは7.3m 幅は1.5mのアーチ型。コンクリートの厚さは約30㎝ 当初柵はなかったが、現在は左右に転落防止のため設置されている。
工部大学(東京大学)を卒業したばかりの青年技師・田邉朔朗は、セメントと鉄筋は輸入しながらも、他の建設資材は現地に煉瓦工場を造るなど工夫を重ね、国内から調達した。「琵琶湖疏水煉瓦工場跡」碑が地下鉄東西線御陵駅入り口に建っている。
碑文にある「米蘭式」とは「メラン式」というコンクリート工法の一種で、田邉朔朗が日本に紹介した。ただ、この橋が日本最初のアーチ式鉄筋コンクリート橋かどうかは議論があり、ほぼ同時期に、神戸市にある「若狭橋」も建設されている。若狭橋がこの橋より1ケ月早く完成している。ただ、若狭橋はフランスのスラブ型である。スラブ型というのは鉄筋コンクリート板を並べる方式なので、コンクリートの中に山形鉄を配置したドイツ型のメラン型より古い様式といわれる。「メラン型日本最初の鉄筋コンクリート橋」である。
若狭橋は「スラブ型日本最初の鉄筋コンクリート橋」である。
まち歩き
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今回の川柳
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