幕末期、京都にはさまざまな教育の場が開設されていた。商人出身の伊藤仁斎が開いた漢学塾「古義堂」などの私塾、同じく商人出身の石田梅岩の教えである「心学」を説く心学講舎、淀藩の藩校「明神館」、数多くの寺子屋、そして教諭所「宣教館」など、京都の人々はすでに学問の大切さを十分に認識し、豊かな教養と高い向学の気風を培っていた。
この絵は、江戸の寺子屋教育の実態を描いたもの。紋付の羽織を着た師匠は字指で子供に読み方を教え、後ろには、次に指導を受ける子供が師匠に書いてもらった折手本を半開きにして脇見しながら待っている。寺子屋では男女共学だったが、男座と女座にわけて学習していた。作者である尾形月耕は、風俗画をよく描いた絵師である
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