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ロヒンギャ問題とは(参考用)

2017-09-20 07:43:34 | 日記
なるべくわかりやすく説明しますね。
学生さんは、もしかしたら、テストでどういうことなのか、説明せよ、など出題されるかもしれませんね。


ロヒンギャとは、ミャンマー西部・ラカイン州に住む人口110万人の国籍を持たない民族のこと。そして、そのほとんどがイスラム教徒です。
一方、国民の9割が仏教徒であるミャンマー人は、異教徒で国籍も持たないロヒンギャのことを、距離を置いて見ています。
もともとロヒンギャは、19世紀後半にイギリスがミャンマーとバングラデシュの両国に侵入し、植民地化したことで生まれました。当時、イギリスは仏教国であるミャンマー西部・ラカイン州に、バングラデシュ・チッタゴンのベンガル系イスラム教徒を労働者として移民させ、『仏教徒対イスラム教徒』という対立を作ったのです。

イギリスは、こうした異教徒分子を移民させることで、うまく統制をはかっていたのです。
エリザベス1世時代によく出てくる、旧教徒・新教徒などが主な例です。
これはイギリスのお家芸とも言える『民族分断統治』で、占領地でわざと争いの火種を作り、被支配者の矛先を自分たちから逸らして統治支配しやすくするという手法。現在のロヒンギャ問題の大元は、ある意味このイギリスの統治政策にあるとも言えるのです。

しかし、第二次世界大戦で日本軍がミャンマーに進駐したことで、1942年にイギリス軍が撤退。日本軍はラカイン人仏教徒(ミャンマー人)に武器を持たせて、問題解決を図ろうとしましたが、結果的に、双方の武力的な対立が激化しただけでした。

そのため、ロヒンギャ族(ミャンマーに住みながら国籍さえ持たないイスラム教徒たち)は、ミャンマー政府から『バングラデシュからの不法移民』として、迫害や追放を受けることとなっているのです。
そして、それは現在に至るまで続いています。
これを解決しないことで、スーチー氏が大変な立場になっています。

これが、いわゆる『ロヒンギャ問題』です。