夏樹静子の「心療内科を訪ねて~心が痛み、心が治す~」を読み始めた。
近頃は、寝る前に撮り貯めたビデオを見ることが多い。
特にハイビジョンやBSの長時間番組に面白いものがあり、見るのが追い付かない。
年のせいで記憶力も減退している。
そこで始めたのが、ノートをとるという作業である。筆記用具もボールペンではなく、黒インクの万年筆である。
何か昔に戻ったようでもある。
従って、一本見るにも時間がかかっり、ビデオは貯まる一方である。
その結果、本はあまり読んでいない。
古本屋で目に留まったのがこの本である。
以前、夏樹静子がひどい腰痛で執筆を休んだことがあるのは知っていが、その原因までは知らなかった。
その原因が心身症であった。
「心身症」という言葉を初めて聞いたのは、確か日航の航空機事故の時であった。
調べて分かったことだが、それは今から28年前の1982年の日航羽田沖事故の時のである。
機長が心身症で、心神喪失状態で無罪になった事件である。
夏樹静子もその事件から約10年後の1993年に発症している。
心身症の学術的な定義は「身体疾患のなかで、その発症や経過に心理社会的因子が密接に関与し、器質的ないし機能的障害が認められる病態を言う。ただし神経症やうつ病など、他の精神障害に伴う身体障害は除外する」である。
心身症は心と体が一体のものであるということを示している。
この本には14人の人生ドラマがつづられている。
病とその人ならではの生き方が興味をそそる。
現代社会は人の心に様々な影響を与え、その結果、身体にもいろいろな影を落とす。
かく言う私も日々ストレスと戦っている。
ストレスが人間を鍛え、成長させているのも事実だと思う。
しかし、そのバランスが崩れると危ない。生活のリズムも崩れてくるのではないか。
このブログも一か月近く休んでしまった。これもバランスとリズムの崩れか?