古名刀に短刀拵を着せるべく、作業を開始しました。
ご依頼内容は、井出正信著「江戸の短刀拵」の表紙の拵えを黒鮫、黒呂塗とし、返角をつけて制作するというものです。
さっそく本屋へ直行。ありました!「江戸の短刀拵」を購入。問題の表紙の拵えは、見開きのページに!
解説によると、この金襴豪華な拵えは、和歌山藩ゆかりの短刀拵とか…。
そして、全長38.4cm、重量145gという記載が!
写真では、縮小されており、全長26.4cmと18.5cmです。
ということは、大体の柄前の長さは、
{7.3cm×(38.4cm÷26.4cm)+5.1cm×(38.4cm÷18.5cm)}÷2≒10.6cm
後は、黄金比に当てはめて妥当な鞘の長さを導き出すだけ…と、ここで大きな落とし穴が!
そうです。この写真の短刀拵には返角がありません。
返角のある拵えの場合、使用感を考えると最低限の長さの鞘が必要です。
そこで、鞘の長さを決めてから、拵え全体の長さを所載物と同じ比率で作成します。
現状は荒削り状態、柄成も未調整です。これから、拵下地の制作に入ります。
白鞘とやけに長さが違うのでは?と思われた方もいらっしゃると思いますが、白鞘はあくまで休鞘ですので、必要最低限の長さしかありません。
当工房では、ただ意匠を本歌に合わせるのではなく、ご依頼者様が使用することを前提としたオーダーメイドを心がけています。
また、刀身に合った外装工作にも注力しています。
ご依頼内容は、井出正信著「江戸の短刀拵」の表紙の拵えを黒鮫、黒呂塗とし、返角をつけて制作するというものです。
さっそく本屋へ直行。ありました!「江戸の短刀拵」を購入。問題の表紙の拵えは、見開きのページに!
解説によると、この金襴豪華な拵えは、和歌山藩ゆかりの短刀拵とか…。
そして、全長38.4cm、重量145gという記載が!
写真では、縮小されており、全長26.4cmと18.5cmです。
ということは、大体の柄前の長さは、
{7.3cm×(38.4cm÷26.4cm)+5.1cm×(38.4cm÷18.5cm)}÷2≒10.6cm
後は、黄金比に当てはめて妥当な鞘の長さを導き出すだけ…と、ここで大きな落とし穴が!
そうです。この写真の短刀拵には返角がありません。
返角のある拵えの場合、使用感を考えると最低限の長さの鞘が必要です。
そこで、鞘の長さを決めてから、拵え全体の長さを所載物と同じ比率で作成します。
現状は荒削り状態、柄成も未調整です。これから、拵下地の制作に入ります。
白鞘とやけに長さが違うのでは?と思われた方もいらっしゃると思いますが、白鞘はあくまで休鞘ですので、必要最低限の長さしかありません。
当工房では、ただ意匠を本歌に合わせるのではなく、ご依頼者様が使用することを前提としたオーダーメイドを心がけています。
また、刀身に合った外装工作にも注力しています。
さそ、中身の短刀もすばらしいのでしょうね。
自分も、こういう拵えが欲しいな…というのは常々あるのですが、
いつかそういうのを拵師さんにお願いしたいところです。
いやはや、これからの経過が楽しみです!
当該お刀は、大名登録の実に品の良い短刀です。
ただし、このような古名刀には良くあることなのですが、研ぎ減りにより茎がモナカ状に変形しています。
こうなってくると、シックリくる柄前を作るのは至難の業です(燃えます)。
本来外装というものは、現所有者の好みや体格、使用目的によって、さらには時代様式・地域色によっても、様々な形状が考案されてきました。
が、一番重要なことは、刀身に合った拵えであることだと思います。