ちょいボケじじいの旅・酒・エーとそれとね

毎晩酒を愛で古き日本と温泉を愛す、少し物忘れも出始めた爺が、旅日記やコレクション自慢などと、時々の興味のままを綴る。

仏教美術なんて大それたものではないのですが

2010-02-19 16:15:51 | 工芸絵画骨董

 昨日に傷んだ阿弥陀如来の軸を額に仕立て直したものを紹介したが、仏教関係ではほかにも少しばかり、こちらのジャンルにはあまりに高いものが多いから当然の如くのめり込むようなことはなくて大したものはないんだけれど。

 以前にブログに掲載したものとしては、僕自身だけが気に入っているだけだがチベットの曼荼羅があったが、ほかには骨董市などで安かったからというだけの理由で手に入れたものが少しばかり。冒頭写真は厨子入りの恐らくは菩薩像、小型鋳物の東南アジア製小乗仏教の仏様と金銅仏風観音菩薩像、それに小さな仏はどうも千手観音らしい。バックにある彫物は仏壇などの装飾にしていたものと思われる天女像透かし彫りとやや雑な花鳥の彫物である。

 この中では厨子の仏像は最初は大日如来かなと思ったのだが、印相が金剛界の智拳印とは言い難くちょっと分からない形になっている。特に左手が不思議で何かを持っていたような感じも、もしも蓮華を持っていたのなら観音菩薩なのだが今はなにも無いから分からない、この冠の形などで分かる方がおられたら教えてください。

 小さな東南アジアの仏像は典型的な小乗仏教(これは差別語で上座部仏教と言わなければいけないらしいが)の仏様の姿、体型といい尖がった頭部といいタイなどの寺院の写真などに出てくるままを表現している。でもあちらはキンキラだけれどこちらは渋い感じがいい、ちなみに小さいのにかなり重いです。

 もう一つの鋳物は真鍮製なのか金色ではあるが、かなり古くからの埃がこびりついていて薄汚れている、蓮華を持っているからこれは明らかに観音菩薩像だ。全体のプロポーションが不安定で、ちょっとした地震でも倒れてしまうから、我家では横になっていたら揺れがあったのだなということを教えてくれるいう仏様になっている。

 一番小さいのは粘土に型押で造形した焼物、古くは基壇の周囲を飾る多くの仏があったそうだが、これはあまりにも小さいからどういう場所にあったものか。こんなに小さいのに背後に千手が浮き出ていて観音様だということが分かる。この観音様の手の形は最初の厨子の仏様とよく似ているが、こちらは宝珠を乗せているんだと思えるのに厨子の方は何かを掴んでいる感じである。

 透かし彫りは小さな欄間みたいではあるが、仏壇などの周囲の飾り物ではないかと推測する。天女が浮かぶ方はかなり立体的な深い彫りで見ごたえがあるのだが、どういう場所に活用したものか、今は食器棚の上の壁側に立掛けてあるだけ。

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