
鎌倉方面へと134号に戻って京急三崎口駅前を通り、長井(ここにも漁港があって販売所がある)の自衛隊前を過ぎ西に向かうと佐島入口がある。この佐島はヨットマリーナで有名であるが、活魚を扱う鮮魚店が3軒ばかりあって、その中では丸吉商店が一番大きくて一般客で賑わっていて、鮮魚の種類も多くかなり安め、少し離れた同経営の海鮮料理店海辺なども海に臨むマリーナのデッキでも食事できて人気のようだ。
あとは海を眺めながら走って葉山御用邸前で右折し、トンネルを抜けて逗子海岸から鎌倉材木座にというコースに、こちらからの道は反対方向と比べると比較的に空いていて快適、道沿いにはガイドブックに載っている海を眺められる飲食店がいくつかあるが、先を急ぐ我々は立寄ったことはありません。
三崎から鎌倉に向かう海岸線乃景色もなかなか
丸吉水産、ここにはほかにも2店舗ほどがある
活魚が売りとなっている
鎌倉は土日祝の休日(選挙などの行事があると不可)は市役所駐車場がシルバーさんで運営され、100円/H<これではあまりにも安いとその後は300円/Hと値上げされたはず>で停められるが、さすがに人気?で朝10時過ぎには満車となってしまって、構内に入れる台数までが行列に加わることができて空き待ちとなります。ここにうまく停められれば鎌倉散策することにして、昼食を何処にするかを勘案しながらコースを決めることになる。僕は大まかに4つの半日コースを設定していて、時間とその時期の花の名所やその日の気分でアレンジしながらよく歩き廻りましたよ。
まずはその北東コースから、鶴岡八幡宮(ここの行事や近代美術館の催しを調べておくと好都合です)に突き当たって右へ萩の宝戒寺、荏原天神、大塔宮から花の瑞泉寺周辺へ、そして戻ってきて覚園寺では案内が付いて拝観時間(昼休憩あり)が決まっているので注意する必要がある。さらに戻って八幡宮境内<冒頭写真は境内を見通して見える八幡宮本殿、但しこの写真は大イチョウが倒れてしまったあとのもの>を通り抜けて、商店がひしめく小町通の店々を覗きながら戻ってくるという最もお手軽なもの。時間があれば次と重複する浄明寺周辺の寺も廻りこともある。
南東コースとしては、駅正面をまっすぐに進んで産土の寺大巧寺の庭園(手入れされた庭を無料で見ながら通り抜けられる、お賽銭ぐらい上げておきましょう)を抜けて、出た所を右へ曲がって本覚寺を過ぎてから左に入り大きなカイドウの木がある妙本寺に、ぼたもち寺などを経てからバス道に出て北條政子の墓のあるツツジの生垣が続く安養院にも。時間があれば長勝寺まで行って戻り、日蓮宗の安国論寺さらに苔の綺麗な妙法寺(ここは奥の小山に登ると大塔宮の墓があり眺めが良いところ)、ここから先の細い道を進むと車通行不可となり、坂道を登っておどろおどろしい雰囲気の釈迦堂の洞窟トンネルを抜けると浄明寺地区に降りてきてヤレヤレと。そこに自宅を喫茶店にした古典派という店<イタリアンの古典葉という店になった>がタイミング良く現れますよ。そして竹が美しい報国寺、階段の上にある鎌倉では古いという杉本寺を廻って八幡宮に戻ってくることに。ショ-トカットしたければ細い道を一本ずれて宝戒寺に出られるこれもトンネルを抜ける道もありますが。
次は北西コースで、まず時間があれば佐助稲荷と銭洗弁天に立寄ってからもやい工芸などを覗いてから戻ってきて、寿福寺、英勝寺を経て線路を渡り立派な仏像展示館がある浄光明寺に寄道し、海蔵寺に足を伸ばしてからこれも車通行不可の切通しの坂道を登り降り浄智寺の横に出て北鎌倉に、ここからはJR電車で東京方面から来た観光客が降りてゾロゾロと八幡宮方面に歩くのに加わることになる。ご存知、国宝舎利殿がある円覚寺、縁切寺の東慶寺(入口左手奥は雰囲気の良い喫茶店もある)、アジサイの名月院、鎌倉五山筆頭建長寺などの有名仏閣やレストラン、料理店から陶器店などの工芸品店なども多いので、鎌倉でも小町通とはまた違ったポピュラーな観光スポットではある。今回はこのコースの短縮版を愛犬を連れて散策、北鎌倉ではここでも匠のまつりとかがちょうど開催されていて、円覚寺、東慶寺、浄智寺前などに露天で小規模に古布人形や自作陶器、アクセサリー、お菓子類から山野草などまで、まあたいしたものではなかったものの、それ以上に愛犬パグが可愛い可愛いと言われて女房はニコニコ顔であったようで。
最後が南西コースということで、極楽寺まで江ノ電で行って海が見えるアジサイ寺の成就院の切通しを通り、名物力餅家や地方各地の調味料などを置いている三留商店(松本大久保醸造の醤油もあった)を過ぎると長谷に、観音様(観音様は岩壁に出現なさるので岩場の上にお堂が建てられるらしいが、登ってのここからの海の眺めも良いところ)と大仏様を拝んでから鎌倉駅に戻って歩いて行く。途中には加賀前田家が寄贈した鎌倉文学館があって、ここからの海が見える風景もなかなか、大通りに戻りがけにふと見ると隣の屋敷の門には前田の表札が、まだお住まいなんでしょうか。ここから駅までの大通り沿いには骨董屋がたくさんあり、ひやかしに寄って値段を見ると何じゃこれはというお値段だ、そりゃ高級品もあるでしょうが普段使いするにはこんなものは買えませんな。以上のほかには海側がまだ残っているが、サーファーでもない我々には場違いとあくまで車の通り道周辺だけを見物と徹底しております。
鎌倉での食事はあらゆるジャンルの有名店があるようですから、出かける前に歩くコースで時間帯を考えながら自分で調べておいたらどうでしょうか。一寸高めでもよければ僕は洋ならフレンチの丸山亭(紀伊国屋駐車場隣)、和ならとり一(御成通り)<既に閉店しました>が好きですけどね。安い方なら日替定食700円の一種類だけという居酒屋将元の食事内容は、家庭の味で独り者には嬉しいこと請合い。お菓子では鳩サブレで有名な豊島屋の本店がここだが、レーズンウィッチがいつでも買える鎌倉小川軒(御成通り)が穴場でしょうか。工芸品では鎌倉彫りや陶器屋が沢山あり、こんな場所にという所にも結構良い品を置いている店が見つかるはず。でも僕は備前焼小西陶蔵のぐい呑で気に入ったのを一度だけ買ったのを例外として、いつも見るだけですけどね。今回は寿福寺近くの匠という店にちょっと寄道してみたが、多治見でコーヒーカップを買ったことがある渡辺均矢の茶碗(38000円)や銘々皿(10000円)があって、造りに拘って作品が少ないというのによく仕入れられたなと感心した。
最後に鎌倉に来た時には必ず立寄るのが、駅近くにあるJAさがみ農協連直売所で、安い新鮮野菜と切花などを女房が求めている、バジルやイタリアンパセリ、ルッコラ、ラディッシュなどシャレた野菜も置いているのでお薦めだ。その向い側の魚七鮮魚<近くに魚問屋の経営するスーパーができたからでしょう、閉店した>ではここにも地魚がよく置いてあってコチなど珍しい魚を裁いて貰って晩酌のつまみにしたものです。
鎌倉からの帰りは駐車場から左に出て長谷から来る道まで来たら手広の交差点を右折、藤沢方面に向かって手広交差点で右折して大船方面に、大船フラワーセンターの横を通る道に来たら左折して、フラワーセンターの先も曲がる所はあるがメイン方面へと道なりに走って国道1号原宿に出る陸橋には乗らずに右折して、裏道風の道筋をまた進んで広い道路を突っ切って田谷の洞窟前を通って熊野神社前を左折、ちょっと分かりにくい抜け道をも少し使って戸塚警察署前の交差点で右折すればR1号で、そのまま横浜新道というルートは一番渋滞が避けられると思いますよ。このコースでも時たま新道入口料金所で混むことはあるけれど、そのほかはほとんどが空いているので僕の定番ルートとなっている。朝から出て遅くても4時頃には家に着くというこのちょっとの御出掛けは本当にお手軽、気の向くままにいつでも出掛けられるというものでしょう。
<追記>
平成15年に鎌倉近代美術館葉山館が新しく御用邸の先、森戸海岸方向に進んだ所にできた。ここのカフェレストランは眺めも素晴らしいと評判で、駐車場もあるそうだからコースに組み入れるといいでしょうね。
店データ
豊魚亭 三浦市初音町下宮田 50-3 0468-89-2020
まるいち 三浦市三崎 3-5-12 0468-81-2488
くろば亭 三浦市三崎 1-9-11 0468-82-5637
丸吉商店 横須賀市佐島 2-14-7 0468-57-2727
海辺 横須賀市佐島 3-8-2 0468-57-4353
丸山亭 鎌倉市御成町 14-1 0467-24-2452
とり一<閉店> 鎌倉市御成町 7-13 0467-22-1818
鎌倉 小川軒 鎌倉市御成町 6-2 0467-25-0660 <御成町8-1に移転>
将元 鎌倉市小町 2-1-21 0467-23-4980