狆というわんこの魅力は、外見上と内面の両面でいくつも挙げることができると思います。
外見上の魅力としては、まずは、流れるような美しい毛並みでしょう。体全体と尾っぽはもちろん、「袴」「筆毛」といわれる脚部の優美な飾り毛は狆独特です。そして、「ちんくしゃ」という言葉の由来となったほど愛嬌のあるぺったんこのお顔ですね。
お顔の中もとりわけ目についてですが・・・。
両目の黒目が、それぞれ左右の端に寄っており、白目が中央に来ています。「ひ(ん)がら目」という言葉がありますが、これは確か黒目が中央に寄っている状態を言うのだったと思います。その反対で、白目が中央に寄っているわけですね。
誠文堂新光社刊、愛犬の友犬種別シリーズ「狆」によれば、この白い部分が三日月のように目全体の1/3以内の面積で存在するのが理想的なのだそうです。(この本は、素晴らしい狆研究書なのに、絶版なんですよね・・・ お持ちの方は、p.53-54です!)
上の写真でご覧いただけるように、栗之介は特に目が大きく、散歩していると小さいお子さんたちから「お目々がくりくりだから、くりちゃんっていうの?」って言われたりしましたが、大きい分白三日月も目立っていて、かなりインパクトのある目だったと思います。恵之介も大きいですが、お兄ちゃんは体が小さかっただけに、よけい目が大きくみえたのでしょう。
ふたり並んで、この4つの大きな目で見つめられると、ああもう何も要らない~ というほど幸せな気分になれました。
栗之介は、息を引き取ったあとも、この a pair of charming big eyesに優しい微笑みを浮べたまま、火葬車の炉の中にそっと横たえられたのでした・・・・・