誰も書かない「ハリウッド・ハワイ・米国」の本音トーク

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米国の友人 / A Friend in the US

2011-01-21 | 米国事情
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米国に親しい友人がいる。

1967年にロスアンゼルスの大学に留学した際、同じ市立大学に通っていた神戸出身の学生に出会った。彼とは不思議と色々な面で共通する所があった。1ドル=360円の時代だったから2人とも金に困った。サラリーマンの平均給与が1ヶ月18,000円だったから日本からいくら仕送りしてもらっても「焼け石に水(= a drop in the bucket)」である。我々は house boy (住み込み書生)をしたり、ガソリンスタンド(gas station) のアルバイト(side job / moonlight) を四六時中しながら学業に励んだ。苦しいながらも、彼はハーレーデビッドソンのオートバイや米国車、こちらもムスタングや英国製スポーツカーを手に入れて学生生活を謳歌していた。米国に渡って1年後、大金を工面してくれた親父が突然死んだ。彼も同時期に母親、父親を連続して失くした。2人とも日本には帰っていない。いや、帰れなかった。日本に帰るには余りにも旅費が高い(当時、飛行機でも船でも片道20万円位)、葬式はとっくに終わっていたなどなどの理由からである。

卒業後、生活面で苦しいながらも彼は他市の州立大学の土木工学部に、こちらはハリウッドの演劇学校に進んだ。

5年近くたってから故郷の東京・渋谷に戻ったが、彼はカリフォルニア州に居続け、アメリカ人女性と結婚した。建築土木設計事務所を立ち上げ、現在7~8名のスタッフを抱える金持ちの社長となった。彼の並々ならぬ努力には今でも敬服する。

彼は40数年来、米国に住んでいるのでその間、日本語を一切使っていない。それで現在までの彼とのやりとりはすべて英語のみである。今年、米国と日本で再会する予定であるので、又、昔話に花が咲くだろう。YS#

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