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アメリカ大統領選挙とTV討論会 & 大統領の訪日 / US Presidential Campaign & TV Debate ・ US Presidential Visits

2012-10-24 | 政治
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■いよいよ11月6日の米大統領選挙 (U.S. presidential election) が迫ってきた。再選を狙う現職の民主党バラク・オバマ(Barack Obama - Democratic) か、あるいは共和党のミット・ロムニー (Mitt Romney - Republican) か、現時点では五分五分の状況にある。両候補者はつい先日3回のテレビ討論会 (TV debate) を行った。「たった3回」といっても、アメリカでのテレビの影響力は想像を絶するものがある。経済不況、雇用・失業問題、外交政策の違いなど色々なことが論議された。が、結局のところ、ただ単純に候補者のテレビのイメージが勝敗を支配するのではないかとも言われている。化粧のしかた、背広やネクタイの色、ジェスチャーなどの形振り(なりふり)などなど、一般の大衆にはそちらのほうがわかり易い。(日本の大衆も似たり寄ったりかも。)

任期満了の4年ごとにテレビ討論会が行われるのだが、過去、様々な候補者がテレビのイメージづくり対策に苦慮してきた。有名な話が最初にこのイベントに登場した1960年のジョン・F・ケネディ(John F. Kennedy - Democratic) とリチャード・ニクソン(Richard Nixon - Republican)。怪我で病み上がりで痩せこけていたニクソン候補に対し、ケネディ候補は健康そのもので力強く自信に満ちていた。おのずから7000万人のテレビ視聴者の支持はジョン・ケネディにながれていった。それ以来、年々テレビの影響力が大統領選挙に重要な役割を果たしてきている。米メディアが討論会の初回はロムニー候補圧勝、2回めはオバマ候補がやや優勢、3回目もオバマと大々的に報道したのも、その理由からだ。

近年で2期連続8年の任期を全うしたのは(米法律で大統領任期は2期に制限されている)、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush - Republican) 、ビル・クリントン(Bill Clinton - Democratic) 、ロナルド・レーガン (Ronald Reagan - Republican) 。さて、オバマにもそのチャンスがあるのかどうか?! どちらに転んでも胸がドキドキする。

■大統領といえば、就任後に同盟国である日本に早期に訪問するのが最近の傾向だが、第二次世界大戦後(1939-1945)、最初に日本を正式訪問したのは30年近く経った1974年のジェラルド・フォードだった。米総領事館の報道担当官としての役得で、大統領訪日の際はそれ以来毎回、京都・大阪・東京・沖縄のいずれかでホワイトハウス・スタッフ、あるいは大統領護衛のシークレットサービスと一緒働くことになった。[オバマ大統領の訪日の際はすでに定年退職している。]

《大統領訪日時期》
ジェラルド・フォード(Gerald Ford 1913-2006)
     1974年11月18~22日
ジミー・カーター(Jimmy Carter 1924- )
     1979年6月24~29日(東京サミット出席のため来日)
     1980年7月9~10日(葬儀出席のため)
ロナルド・レーガン(Ronald Reagan 1911-2004)
     1983年11月9~12日
     1986年5月2~7日(東京サミット)
ジョージ・H・W・ブッシュ(George H. W. Bush 1924-2018)
     1989年2月23~25日(葬儀)
     1992年1月7~10日
ビル・クリントン(Bill Clinton 1946- )
     1993年7月6~10日(東京サミット)
     1996年4月16~18日
     1998年11月19~20日
     2000年6月8日(葬儀)
     2000年7月21~23日(九州・沖縄サミット)

[実は、クリントン氏がアーカンソー州知事時代、全米では全くの無名だった。アーカンソー貿易使節団で3度大阪を訪問して、2度記者会見を担当したのも何かの縁だったのだろう。]

ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush 1946- )
     2002年2月17~19日
     2003年10月17~18日
     2005年11月15~16日
     2008年7月6~9日(北海道洞爺湖サミット)


[エピソード 1]毎回そうだったのが、大統領が日本に来る2~3週間前から準備が始まる。1番労力を消耗するのが訪問先の現場作業。特に大変なのが、日米首脳会談以外のプライベイト・観光のスケジュールだ。特に「くたびれた」のが京都の神社・仏閣、庭にある飛び石の数、所要分数、セキュリティなどなど、毎日毎日一日中、同じ事のくりかえし、そして日本側との交渉。当日、何も問題なく上手くいって当たり前で、雨の際はすべて予定変更になってしまう。

[エピソード 2]大統領夫人 (First Lady) の同行お忍び訪問は、ジミー・カーター大統領のロザリン夫人、通訳、シークレットサービスと自分の4人で重要無形文化財(人間国宝)の友禅作家の家に行った時だった。京都の典型的な家、いわゆる「うなぎの寝床」で間口が狭く奥行きが非常に長い家屋で、ちょうど真ん中くらいの八畳間に豪華な着物が掛けてあった。「これは夫人への贈り物ですか?」と聞いたら、「いや、これは1000万円以上するので勘弁してください」と家の人の言葉。無知とはいえ大変失礼な質問をしたと後から後悔した! 作家の案内で着物のデザインから染めの工程、出来上がりまでの一時間30分の見学。

[エピソード 3]大統領機は通常2機で飛来し、1機は大統領一行に、もう1機はワシントンD.C. の大統領同行記者団の70~80名にあてられる。この新聞記者・テレビレポーターは日本の報道機関とは区別され、取材面でかなりの優先・特典が与えられている。アメリカの3大TVネットワーク(NBC、CBS、ABC) と CNN の看板ニュースキャスターを見つけると胸がときめいたものだ。

[エピソード 4]沖縄サミット(2000年7月21~23日)の先進9カ国首脳会議でのハプニング。歓迎夕食会の舞台でサミット・イメージソングを歌手の安室奈美恵と20数名のダンサーが披露した。そこまでは良かったのだが外務省の車両手配の不手際で、9名の首脳(米ビル・クリントン、日・森喜朗、露ウラジーミル・プーチン、英トニー・ブレア、仏ジャック・シラク、独ゲアハルト・シュレーダー、加ジャン・クレティエン、伊ジュリアーノ・アマート、欧州委員長ロマーノ・プローディ)がその会場にくぎづけ。皆、何もすることがなくただ会場をブラブラ。クリントン大統領なんかは、歌手・安室やダンサーの女の子たちと記念撮影。自分も便乗してクリントン氏と握手。結局30~40分以上も何もなく、皆、手持無沙汰だけが残った時間帯だった。

仕事とはいえ、これらの貴重な体験をさせてくれた米国務省に感謝する。 #YS 

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