いつ底が抜けても良いような床を歩いている気がする。
ギシギシと音をたてながら、腐りかけた木材が使われた床を歩いている。しかも、足音は薄暗く、いつ穴にはまったり、床が抜けたりしても全く不可思議くない状態だ。慎重に進んでいるつもりだが、そんな張り詰めた緊張の糸なんて、長く続く物じゃない。
そんな中で、鏡を1つ見つけた。そこに映っているのは、1人の背中だった。しかも、無性に追いつきたいと思う背中。決して、たどり着けないと知りながらも、近づきたいと思う瞬間に、歩調が早くなっていく…。
埃と闇で映るはずのない鏡に、1人の背中が見えるのは、眩き光が発せられているからだ。無垢でくすみも迷いもない1スジの光。そんな光が、早まる脚を誘っている。近づきたいと思う心は強くなるばかり、けれど、床が抜ける事を考えるとこれ以上、歩調を速めるのは危険すぎる。
ギシギシと音をたてながら、腐りかけた木材が使われた床を歩いている。しかも、足音は薄暗く、いつ穴にはまったり、床が抜けたりしても全く不可思議くない状態だ。慎重に進んでいるつもりだが、そんな張り詰めた緊張の糸なんて、長く続く物じゃない。
そんな中で、鏡を1つ見つけた。そこに映っているのは、1人の背中だった。しかも、無性に追いつきたいと思う背中。決して、たどり着けないと知りながらも、近づきたいと思う瞬間に、歩調が早くなっていく…。
埃と闇で映るはずのない鏡に、1人の背中が見えるのは、眩き光が発せられているからだ。無垢でくすみも迷いもない1スジの光。そんな光が、早まる脚を誘っている。近づきたいと思う心は強くなるばかり、けれど、床が抜ける事を考えるとこれ以上、歩調を速めるのは危険すぎる。